Cのホームグランドは、タホ湖だ。
と言っても、ほとんどの人は知らないだろう。
アメリカで一番きれいな湖と言ったほうがよいかもしれない。
表面積は、500平方キロメートル。
最大水深は505m、平均水深は313m、標高は1989mだ。
琵琶湖より少し面積が小さいが、圧倒的に深い。
この湖の特徴は、透明度の高さだ。
1960年代には、30mを越えていた。
エメラルドブルーに輝く湖は、別世界の趣きがある。
Cは長年この湖を守り続けてきた。
一番の功績は、周辺からの下水処理水を湖に流れ込まないようにしたことだろう。
専門用語ではダイバージョン(流路変更)というのだが、富栄養化から湖を回復させるには最も効果がある。
近年、この湖でも地球温暖化の影響が出てきた。
夏の気温は変わらないが、冬の気温が上昇してきているのだ。
結果的に、表面の水温が上昇してきている。
バイカル湖やフブスグル湖での観測結果でも明らかだが、冬季の鉛直循環は200m位までしか達しない。
したがって、タホ湖の深層水の水温はほとんど変化しない。
結果的に、上下の密度勾配が大きくなる。
成層が強くなると水温躍層の厚さは薄くなる。
同じ風が吹いても、水の位置エネルギーが大きいので、上下を混ぜにくくなるためだ。
今、同じような傾向が世界中で起こっている。
琵琶湖も例外ではない。
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