DALAI_KUMA

いかに楽しく人生を過ごすか、これが生きるうえで、もっとも大切なことです。ただし、人に迷惑をかけないこと。

道(63)

2016-06-10 08:50:21 | ButsuButsu


江戸時代に細井広沢という書家がいた。

とくに唐様の書にすぐれ、禁裏御所(霊元天皇)が彼の筆跡を渇望し、江戸から都までわざわざ書を取り寄せたと言われている。

あの赤穂浪士たちもこの細井広沢に討ち入りの事前相談をし、吉良邸の地面に突き刺した「浅野内匠頭家来口上」という文字を書いてもらったという話だ。

その細井が次のように語ったといわれる。

「不潔の友とまじわれば、心が汚れて美しい書は書けぬ。それゆえ、心正しき友を見つけることが肝要である」

他人のお金で購入した中国服を着て、書に興ずるどこかの間抜けな知事に聞かせてやりたい話だ。