グランマのまなこ

デジカメ片手に、あれこれ
綴っています

茶の稽古

2006-11-29 22:17:40 | 茶道
十一月の稽古場

初冬十一月を迎えて、春から半年を過ごした風炉の茶から炉を開く事となります。
開炉は立冬を待って行われます炉を開いた当初は茶壷の口を切って新茶を振る舞
う「口切の茶」の時節に当たり壷飾りをいたします今年の5月に摘まれた新茶は
葉茶(碾茶ともいう)のまま濃茶の葉茶は20匁(75グラム)の袋ずめとして
茶壷の中心に幾つか入れられ、その周りに薄茶の葉茶をぎっしり詰め合わせ、茶
師の記した入れ日記という目録を添えて茶壷の口は和紙で封をされます。夏、秋
を越し冬まで持ち越された茶壷の口封を切り新茶を客に振る舞うわけでお茶の世
界における新しい年の始まりお正月ということです。近頃は茶を挽いて使うこと
もなく形としてのみ勉強しています裏千家流では口切の茶事で席中で茶を挽き客
に供する手前があることを最近知りました.経験したいものです。


床掛物 本来無一物 光悦寺山下恵光師筆
茶壷に真の飾り緒をかけて
瓢形花入れ(グランマ作)に椿西王母と白山吹の実

  
 
今日の床には口覆いに口緒
だけの茶壷が飾ってあります
(茶壷が名品のときなど)

客は拝見を請います

  
 
亭主は茶壷をとりおろし
口覆いを取って茶壷ととも
に拝見にだします
茶葉の入っているときは
壷を倒して、空のときは
立てたまま扱う習いです
拝見がおわり亭主に
返った状態の茶壷

  
 
亭主は網を持って出る
網を膝前で広げ茶壷をその
中に入れる。口覆いを被せ
網の紐を一つ結び
結んだ先を二つに折って
持ち帰ります

  
 
口切にちなみ瓢の炭斗り
炭は乱組となる

  
 
炭手前
桑柄火箸 羽大鷲
香合 志野焼
濡灰をタップリまいて

  
 
濃茶手前
水指 織部
茶入れ 絵唐津 中里重利
茶杓  千歳
仕服  東山緞子







和服

2006-11-15 22:50:33 | 巷のこと
「きものビフォーアフター」
ネーミングに惹かれ展示会に行って見ました


着物のりホーム?小物に?インテリア?を想像していましたが
いわゆる染めなおしで甦るということでした
ビフォーとアフターを比べて見れる面白い作品展なのでUPしました

  
左は日焼けなどで色がハゲてしまった着物をつけ下げに加工
右は色が派手になったので模様はそのままで渋めの色に加工


  
左は袖の部分が元の色
右は着物の形そのまま染めた物
その場合裏地も染まってしまいます



元の色をすっかり落として別の色を入れた見本
帯も2本ありました
~あきらめていませんか~
タンスの中で眠っていた着物や帯が
ちょっと手を加えるだけで新しく甦ります 買うのでなく生かす!
着物メンテナンスでお困りのこと、何でもご相談ください
主催者NPO法人「着物を着る習慣を作る協議会」のタイトルです

母の着た着物を地色を変えて。 襟汚れがひどい物。 汗で黄変したもの。
色、柄、が派手になった物。 色無地に柄を書いて訪問着に。・・etc
気になるのは加工賃です。うかがったところ3万~5万円とか

明治生まれの母の着物を眺めて見ました。
そのままでは地味すぎて着られないし、色を抜いて又染めることに堪えられる生地
なのかが心配だし、 仕立て直しの加工賃だってバカにならないはずだし
母の着物だからこそ着てみたいし
など等思い悩み逡巡しています 












芋名月

2006-11-05 22:24:01 | あれこれ
十三の月夜
天候に恵まれ月見の風情を楽しんだ
やや欠けた十三夜をデジカメで撮ってみましたが何しろ
素人カメラマンで三脚も使わずパチリ
でも居ました 餅つきウサギが、ちゃんと

旧暦8月15日(今年は10月6日)は中秋の名月でしたが生憎雨降りで
お月様には会えずじまいでしたのでことさら美しく見えました
十三夜は豆名月とか栗名月といわれるが私宅では「芋名月」といいます
この時季に里芋が収穫期を迎えるからです 皮付きのまま蒸して供えます
子供の頃母親が山ほど作ってくれ、お供えのあと皮を剥きながら
食べるのがとても楽しみでした。つるりとした感触は美味しいです
8月中秋の名月は枝豆が出回りますので豆名月といっています
一般的な呼び名とは反対見たいですね

  
お月様の皿に盛りました      笠間 中野晃嗣作(昭和53年求めた物)
月にちなんで「波とウサギ」の皿も出してみました
私が大好きな図案の一つです
波とウサギのモチーフはいつ頃から始まったのでしょうか
よくは知りませんが漆喰を使った鏝絵の定番で神社や蔵に
数多く残っていると聞いていますので江戸時代前半では
ないかと思っています。ご存知の方は教えて下さい   
波とのかかわりは水面に映った月が波間を移動していくさまをウサギが
とびはねていく様に見えたということでしょう。それを絵にした
先人の素晴らしいこと。ウサギは鳥獣戯画に登場したり古事記に語られる
因幡の白兎だったり月に住んでいるという伝説にふさわしい動物ですね

岡山県津山市福西雅之作(平成六年求める)

グランマ作染付け蕎麦ちょく(平成11年作る)

竹取物語のかぐや姫は中秋の名月の夜に月に昇っていきました
セーラームーンの月野うさぎさんは月の力で悪人と戦います
夜空に浮かぶ今夜15夜の月を見ながら童心に返り
38万km離れたかなたに思いを馳せています