今年もようやく「卒論狂想曲」が終わった。提出の日には様々なドラマがあった。サッカー部のエースストライカー陽子さんが論文を完成させたのは、締切りのなんと一時間前。3部コピーして出さないといけないがそんな暇は到底ない。大学にいる仲間に自宅から論文をメールに添付して送る。締め切り2分前の2時58分。提出会場に到着。仲間の用意してくれたコピーをファイルに綴じて、3時丁度に論文を提出した。さすが陽子さん。タイムアップ寸前の劇的な逆転ゴールである。
どうしてぎりぎりまで論文が書けないのか。「しゅうかつ(就職活動)」が最大の妨害要因である。3年の終わりから会社訪問が始まり、秋口に就職が決まるまで100社まわるのは普通である。最近は就職状況が好転したといわれるが、それでも「5勝95敗」といったところか。次々に落とされるのだ。自尊心もズタズタになる。就職が決まればほっとして、何も手につかなくなるのも道理である。企業が大学教育に期待しているというのは大嘘だ。むしろそれを破壊している。
ジョージ・ワシントンを知らない学生がいる。「だんこん」の意味は10人中1人しか知らない。それでもみんなまがりなりにも論文を仕上げている。論文を書くのに知識はいらない。インターネットで必要な情報を取り出して、それをつなぎ合わせて50枚ぐらいは書ける時代だ。小奇麗なレジュメを作ることには長けている。パワーポイントを駆使してのプレゼンテーションも堂に入ったもの。リテラシー(識字能力)の質が違ってきている。
何年か前に、少年犯罪で論文を書いた学生がいた。当時流行っていたガングロの学生だ。驚くべき内容の論文だった。いまの若者や子どもの依存性が、少年犯罪の原因になっている。他方、のび太君は依存的な子どもである。少年による凶悪事件が頻発しているのは、つまりいまの子どもの大半がのび太君だからだ…。めまいのするような論理展開である。論文を読んでからしばらくの間、強盗・強姦・殺人・放火等の悪事にふけるドラえもんとのび太君のコンビの姿が、頭に焼きついて離れなかった。
どうしてぎりぎりまで論文が書けないのか。「しゅうかつ(就職活動)」が最大の妨害要因である。3年の終わりから会社訪問が始まり、秋口に就職が決まるまで100社まわるのは普通である。最近は就職状況が好転したといわれるが、それでも「5勝95敗」といったところか。次々に落とされるのだ。自尊心もズタズタになる。就職が決まればほっとして、何も手につかなくなるのも道理である。企業が大学教育に期待しているというのは大嘘だ。むしろそれを破壊している。
ジョージ・ワシントンを知らない学生がいる。「だんこん」の意味は10人中1人しか知らない。それでもみんなまがりなりにも論文を仕上げている。論文を書くのに知識はいらない。インターネットで必要な情報を取り出して、それをつなぎ合わせて50枚ぐらいは書ける時代だ。小奇麗なレジュメを作ることには長けている。パワーポイントを駆使してのプレゼンテーションも堂に入ったもの。リテラシー(識字能力)の質が違ってきている。
何年か前に、少年犯罪で論文を書いた学生がいた。当時流行っていたガングロの学生だ。驚くべき内容の論文だった。いまの若者や子どもの依存性が、少年犯罪の原因になっている。他方、のび太君は依存的な子どもである。少年による凶悪事件が頻発しているのは、つまりいまの子どもの大半がのび太君だからだ…。めまいのするような論理展開である。論文を読んでからしばらくの間、強盗・強姦・殺人・放火等の悪事にふけるドラえもんとのび太君のコンビの姿が、頭に焼きついて離れなかった。
質を重視して行き詰まった結果だと思います。彼らの論文は読んだことはありませんが、、、
私としては、スネ夫型犯罪者が増えていないことだけが救いです。(あっ、例の監禁犯罪の「王子様」は、スネ夫かもしれない!)
ADD,ADHDがステレオタイプとして用いられていることへのご批判はそのとおりだと思います。佐世保の事件でも、犯人の少女はアスペルガーだと鬼の首をとったように書いている本がありましたが、だからどうだという感じですね。あの事件の本質に迫るものでは全然ありません。
「スネ夫型犯罪者」という類型は大変興味深いものだと思いました。それにしてものび太君のしずかちゃんに対する執着には尋常でないものを感じてしまいます。のび太君が思春期を迎えて、そこにドラえもんの邪悪な助力が加わった時、しずかちゃんの身の上に起きることを考えると戦慄を禁じえません。
でもね、漫画をよく考えてみると、社会のことが見えてきて面白いですよ。僕が面白かったのは、Q太郎の弟ののOチャンのことです。バケラッタ、バケラッタと言っているうちに、障害者の気持ちが少しだけ判ってくるような気がしました。本当は何を考えているのでしょうか、オーちゃんは。(『新・Oの物語』とかを作ってみたら良いのでは)