娘の吹奏楽の友人二人が最近、相次いでインフルエンザに罹りました。大変だったみたいです。病気というより薬の副反応で。一人は躁病のような状態になり、もう一人は妄想を口にするようになったといいます。「薬をやめたら病気も治りました」とは後者のお母さんの言。薬とはあのタミフルです。
退院後も骨髄移植を受けた患者は、非常に感染に弱い状態に置かれています。私の場合12月初旬の退院でしたから、心配されたのはインフルエンザへの感染です。その年はインフルエンザの大流行が予想されていました。退院直前に尾美としのり似の病棟での主治医はこういっていました。「加齢御飯さん、インフルエンザの予防注射をしておいた方がよいかもしれませんが、副反応もきつい薬なので、しばらく様子をみることにしましよう」。
退院直後で、しかもGVHDがかなり酷く肝臓にきていたため、相当の量の免疫抑制剤を使っていました。感染にはとても弱い状態です。悪いことにこの年は、インフルエンザが大流行したのです。当時は、上の娘が小学校1年生。案の定、学校でインフルエンザをもらってきました。子どもと隔離できればいいのですが、2LDKの狭い垂直長屋ではそれもかないません。下の坊主もインフルエンザにかかり、ついに私もやられてしまいました。
病院に行くとせんだみつお似の助教授がまっていました。タミフルを処方するといいます。パーキンソン病によくきく薬でもあるという話を彼はしました。アトランタオリンピックの開会式で震える手で宣誓をしたモハメド・アリの姿が頭に浮かびました。強い薬ではないかと聞くと、「妄想が生じ、言語に失調をきたすこともある」と薬の注意書きを歌うように読み上げます。「副反応もきつい」というのがまさかここまでとは思いませんでした。
幸いインフルエンザも大したことはなく、心配された副反応も何も生じませんでした。「毒をもって毒を制する」のが薬というもの。副反応のない薬などありません。鳥インフルエンザのように命にかかわる病気ならタミフルを使う意味もあるでしょう。しかし通常のインフルエンザでこんなリスキーな薬を使う必要があるのでしょうか。世界でも突出してタミフルの使用量が多い現状は異様です。薬品業界を儲けさせるための医療になってはいないでしょうか。この時わが家では、妻だけが感染しませんでした。ぼくが病後で、自分まで倒れたのではどうしようもなくなると彼女は言っていました。まさに母は強しです。
退院後も骨髄移植を受けた患者は、非常に感染に弱い状態に置かれています。私の場合12月初旬の退院でしたから、心配されたのはインフルエンザへの感染です。その年はインフルエンザの大流行が予想されていました。退院直前に尾美としのり似の病棟での主治医はこういっていました。「加齢御飯さん、インフルエンザの予防注射をしておいた方がよいかもしれませんが、副反応もきつい薬なので、しばらく様子をみることにしましよう」。
退院直後で、しかもGVHDがかなり酷く肝臓にきていたため、相当の量の免疫抑制剤を使っていました。感染にはとても弱い状態です。悪いことにこの年は、インフルエンザが大流行したのです。当時は、上の娘が小学校1年生。案の定、学校でインフルエンザをもらってきました。子どもと隔離できればいいのですが、2LDKの狭い垂直長屋ではそれもかないません。下の坊主もインフルエンザにかかり、ついに私もやられてしまいました。
病院に行くとせんだみつお似の助教授がまっていました。タミフルを処方するといいます。パーキンソン病によくきく薬でもあるという話を彼はしました。アトランタオリンピックの開会式で震える手で宣誓をしたモハメド・アリの姿が頭に浮かびました。強い薬ではないかと聞くと、「妄想が生じ、言語に失調をきたすこともある」と薬の注意書きを歌うように読み上げます。「副反応もきつい」というのがまさかここまでとは思いませんでした。
幸いインフルエンザも大したことはなく、心配された副反応も何も生じませんでした。「毒をもって毒を制する」のが薬というもの。副反応のない薬などありません。鳥インフルエンザのように命にかかわる病気ならタミフルを使う意味もあるでしょう。しかし通常のインフルエンザでこんなリスキーな薬を使う必要があるのでしょうか。世界でも突出してタミフルの使用量が多い現状は異様です。薬品業界を儲けさせるための医療になってはいないでしょうか。この時わが家では、妻だけが感染しませんでした。ぼくが病後で、自分まで倒れたのではどうしようもなくなると彼女は言っていました。まさに母は強しです。