バイブルランドin福井

安田由久が驚くべき聖書の世界をご案内します

「日は昇り 日は沈み」(Sunrise, Sunset)

2023-12-11 04:00:00 | 時代を切り開いた預言者たち イザヤ書
イザヤ書
21:9 ああ、今、戦車や兵士、二列に並んだ騎兵がやって来ます。

彼らは互いに言っています。『倒れた。バビロンは倒れた。

その神々のすべての刻んだ像も地に打ち砕かれた』と。」

 21:10 踏みにじられた私の民、打ち場の私の子らよ。

私はイスラエルの神、万軍の【主】から聞いた事を、あなたがたに告げたのだ。


 21:11 ドマに対する宣告。セイルから、私に叫ぶ者がある。

「夜回りよ。今は夜の何時か。夜回りよ。今は夜の何時か。」

 21:12 夜回りは言った。「朝が来、また夜も来る。尋ねたければ尋ねよ。

もう一度、来るがよい。」


 21:13 アラビヤに対する宣告。デダン人の隊商よ。アラビヤの林に宿れ。

 21:14 テマの地の住民よ。渇いている者に会って、水をやれ。

のがれて来た者にパンを与えてやれ。

 21:15 彼らは、剣や、抜き身の剣から、

張られた弓や激しい戦いからのがれて来たのだから。

 21:16 まことに主は私に、こう仰せられる。「雇い人の年季のように、

もう一年のうちに、ケダルのすべての栄光は尽き果て、

 21:17 ケダル人の勇士たちで、残った射手たちの数は少なくなる。」

イスラエルの神、【主】が告げられたのだ。

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11節にありますようにドマ、つまりエドム(注・01)に対する

イザヤに示された神の啓示です。

エドムは注にあるようにヤコブと双子の兄弟であった

エサウの子孫といわれていますが、このドマへの預言は

アッシリア帝国の大軍が迫ってくる状況下で語れたものです。

夜回りとは夜警のことで、敵軍を見張る夜警の兵たちのことです。

すでにエドムは滅亡寸前なのですが、

同時にイスラエルの今後を指し示す状況でもあります。

そのような中で「朝が来、また夜も来る」とイザヤは語ります。

絶望の夜の中でも必ず、朝が来るという希望の預言です。

この言葉を聞くと想起するのが、「屋根の上のバイオリン弾き」(注・02)

というアメリカ発のミュージカルです。

そこで歌われた「サンライズ・サンセット」は、

まさにこの聖句と関連しています。

アッシリア大帝国に飲み込まれるような夜が来ても必ず、朝が来るのだ、

先がまさにお先真っ暗な状況下であろうとも必ず、朝が来るという希望は、

この歌にも込められていますので紹介します。


ミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き」から

「日は昇り 日は沈み」Sunrise, Sunset

あの小さかった娘が
  あの腕白小僧が

  こんなにりっぱになったのね
  いつのまにか

  いつの間にか美しく
  いつの間にか逞しく

  昨日まではまだまだ
  幼いと思っていたのに

  日は昇り
  日は沈み
  月日は流れ
  つぼみは大きな花となり
  眼にもあでやかに咲いた

  日は昇り
  日は沈み
  月日が流れ
  たち替わる季節ごとに
  人もまた成長する

  どんな言葉をかけたら
  この子達を導びけるのか

  自分たちで切り開いていくわ
  日ごとに

エドム(注・01)
旧約聖書 (創世記) において,エサウの子孫といわれ,イスラエル人と人種的に近い関係にあるが,北アラビアのセム系遊牧民。イスラエル人と同じ頃,ネゲブ地方に入植し,同系のアンモン人,モアブ人とともに,イスラエル人の同盟者あるいは敵対者となった。その後ペリシテ人をも吸収同化し,パレスチナ南部海岸で通商,貿易に従事。前 129年にはハスモン (マカベア) 朝のヨハンネス・ヒュルカノス1世に征服され,ユダヤ教に強制改宗させられた。前 40年以後はヘロデ大王の支配下に入った。(ブリタニカ国際大百科事典)


「屋根の上のバイオリン弾き」(注・02)
1964年のアメリカのミュージカル。ショーレム・アレイヘムの短篇小説『牛乳屋テヴィエ』を原作としている。テヴィエ(Tevye)とその家族をはじめとして、帝政ロシア領となったシュテットルに暮らすユダヤ教徒の生活を描いたものである。日本では1967年9月6日、東京・帝国劇場にて初演された。テヴィエ役は1986年まで900回にわたり森繁久彌がつとめた。


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