日伊文化交流協会

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日本にあってイタリアにないもの(その10)

2010年09月07日 20時32分22秒 | イタリア全般
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ちょっと前に『日本人の知らない日本語』ってコミックエッセイを読みましてですね、更にこの漫画がドラマ化されて時々見てるんですけれど、世の中、何歳になっても知らない言葉が一杯だなぁ~と思う今日この頃です。
なんていうか、すごく身近に見ているにも関わらず、特に関心を持たないというか、その業界にいないと知らない言葉って一杯ありますよね。
でね、先日コチラ(冒頭の写真)についてこの製品名をなんと言うか・・・って言うのをテレビでちらっとやってたんですよ。

答えはズバリ、

フルーツキャップ

だそうです。

でね、またちょっと話は飛ぶんですが、今年の夏、日本がはじめてと言うイタリア人を連れてちょっと奈良の方を案内したんですけれど、途中の葡萄畑で房に一つ一つかぶせられたカバーっていうんでしょうかね、あれを見て感動していました。

日本の果物の糖度の高さと言うか、みずみずしさ、美味しさって言うのは、世界に類を見ないんじゃないかと思うんですよ。
なんだろ、その育て方における手のかけぐあいっていうかね。

もちろん、イタリアでもワイン作りにおける土壌の改良や、剪定とかそういうのは大変だし、ワインセミナーなどで、生産者の話を聞くと、収穫してから醸造段階でのことよりも、それ以前、葡萄作りの大変さを語る人が圧倒的です。
結局人の手で出来ることよりも、自然における成長をどのように促すかのほうが大変なんだということは、どの世界でも同じだと思うんです。

でも、なんだろ、日本の果物

 溺愛ぶり

と言うか、異常な高級感って言うのは、ちょっと行きすぎな気がします。

桐箱入りのメロン
 
      とか、

一箱1万円以上するサクランボ

      とか、

一つ一つ薄紙に包まれたビワ

      とか・・・

ビワなんて、子供の頃は、お金を出して食べる果物じゃないって思ってましたけれどね。

あとは、品種改良を重ねて、一粒が5cmぐらいある『ももいちご』とか、同じく一粒が3cm以上ある葡萄『ルビーロマン』とか・・・

なんかすごすぎてね、実際値段もすごいし

だいたいテレビ番組で紹介されるときも、その高級感がもてはやされていて、例えばルビーロマンだと

一粒が300~500円

ぐらいになるらしいんですよね~

いわゆるご祝儀相場の初セリでは、一房12万円なんて高値もついたことがあるそうです。

生産者の苦労を見ていると、確かにその値段になるだろうなぁ~とは思うんです。
結局大きく育てようとすると、栄養分をその果実に集中させないといけないから、相当の数を摘果するわけだし。そうすると、1つで3個分の値段になるのは解るんですけれどね。

ちょっと行き過ぎじゃないかなぁ~って思うことも・・・

あっ生産者の方ごめんなさい。
えっと、庶民の口に入らないヒガミだと思って聞き流してください。

もちろん、消費者にも責任があるのは承知しています。

なすびは実が柔らかいので葉が擦れただけで実に傷がついて売り物にならない。
って言いますし、実際私もスーパーで買うとき、実のきれいなものをついつい選ってしまうんですよね~

でも一つはやっぱり値段が高いからなんですよ。

 『一袋3個入り398円のトマト』

      と、

 『傷アリで実が不ぞろい5個入り100円のトマト』


だったら、どっちを買うかって言われたときね。

100円を買いたいって思っても、例えば5個は要らないしなぁ~。食べずに腐らすともったいないから、3個入りにしようかなとか。
で、その3個入り398円を買うとなるとやっぱりキレイな実の物を選びたくなる。
これって消費者の立場にたったら皆同じじゃないかと。

それが698円のフルーツトマトになると尚更・・・

でね、生産者側も、傷アリの商品も傷ナシの商品も同じように物流費がかかるわけですよ。そうなると、少しでも高く売れるようにキレイなものを出すだろうし、出荷する段階で傷が付かないように緩衝材などのコストも高くなる。
最近は大手スーパーが直接農家と契約して、供給することでより新鮮で安価で安定した農産品を店頭にっていうことも増えていますが、私が普段行くスーパーはそんな大手のスーパーじゃないので、そこまでのことはやってないんですよね。

ただ、入口脇に農協コーナーがあって、地元の生産者が作る野菜が並んでいて、できるだけそちらのコーナーの商品を買うように心がけていますけれど。

でね、最初に書いたフルーツキャップですけれど(すいません毎度毎度、前振りが長くて・・・)
こういうのってイタリアではあまり見ないなぁ~と。

一応イタリアもね、圧縮した再生紙みたいなので作った卵ケースみたいなの、うーん説明が難しいけれど、つまり、一応デコボコしたトレーみたいなのがあって、そこにぽこぽこと並べられてることも多くて、緩衝材が全くないわけじゃないんです。
ただ、日本の方が使用量が圧倒的に高い気がして・・・

すごく美味しいけれど滅多に食べられない日本と、不ぞろいだし、かなり酸っぱくてジャムとかに加工しなければ食べられないけれど、ふんだんに果物があるイタリアとどっちが幸せなんだろう。
なんてことをちょっと感じた今日この頃です。

だからかもしれませんが、今日本では『道の駅』が大ブーム

『道の駅』って高速道路のサービスエリアや、パーキングエリアと違って、国道や一般道の側に、ある道路利用者のために、休憩施設と地域振興施設が一体となった施設のことですが、最近そこに、生産者が直接持ち込む形の農産物や、海産物の販売所が一体となった場所が増えてきて、週末ともなると、大型の駐車場がすぐ満車になるほどの人気ぶり。
土日高速1000円と言うのもあって、遠くから買いに来る人も多いそう。

だけど・・・
これもねぇ~。
遠くまで行って安く買ったつもりでも、ガソリン代かかってるし。

結局、物流費が一番高いってことなんでしょうねぇ~。

イタリアよりも、日本のほうが地域の差が少ないって言うか、大阪に住んでいても、長野のレタス、熊本のピーマン、鳥取の梨、青森のリンゴって産地が多岐に渡ってるような気がするんですよね~。

ほら、お料理でもイタリアは、ピエモンテ以外の人は、「バーニャカウダなんて見たことない。」とか、北の方は、「フリゼッラなんてパンは知らない」とか、そういう差が大きい気がするんですけれど・・・。

間違ってたらごめんなさい。

今日はどっちがいいか、って話じゃなくて、ちょっとイタリアと日本の違いを考えてみました。


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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
100円で5個の傷物トマト (pallina)
2010-09-08 07:57:31
断然こっちですねえ。(爆)
この夏に日本に一時帰国して感じたのは、日本は野菜、果物と交通費が高いと言うこと。スーパーの野菜の値段を見てぶったまげておりました。

と言うか、うちの母はわざわざ傷物もしくは熟れすぎで安くなっている物を買っていました。少し傷んでいても取れば良いんだし、安くて量ある方が良いです。
イタリアで売っているミニトマトは500gパックですけど、私一人で十分腐る前に食べきりますよ。

確かにフルーツパック、イタリアにはありません。
返信する
Unknown (ぷー)
2010-09-08 22:56:25
こんにちは~!
私も日本に帰国の際は、pallinaさんの仰る3つが高いと、いつも感じてます。
といいつつ、イタリアも、やっぱりリラ時代に比べると、野菜も果物も交通費もどんどん高くなってきていて、腹立ちますよ~! サクランボなんて、びっくりするくらい高いときあるし(であんまり買わないので値段覚えてましぇん…)。
それでフルーツキャップ。もちろんイタリア人も、一応傷の少ないのを選んで買っているみたいだけど、その前に生産者が果物に対してあまり過保護でないようなので、チッコイ傷くらいは別に~…じゃないでしょうかね(しかしうちの義母は目を皿のようにして傷が少ないものを選んでますが)。しかし、698円のフルーツトマトって何ですか!?どんだけの量で698円?怖い値段です!!!
返信する
お返事(その1) (がっちゃん)
2010-09-09 01:04:51
☆pallinaさまへ☆
>この夏に日本に一時帰国して感じたのは、日
>本は野菜、果物と交通費が高いと言うこと。
>スーパーの野菜の値段を見てぶったまげてお
>りました。

誰かが言ってました。
日本は、電化製品とか、車とか、服とか、様々なかわいらしいアクセサリーとか、毎日の生活に必要じゃないものは安いのに、スーパーで買う野菜や果物の値段が高いと。
確かにそうですねぇ~

今消費税を導入している先進国の多くは、市場で売られるような食品は非課税ですし・・・
なんだろ、デフレ不況といわれて、100円ショップは大賑わいなのに、なんでこんなに食品が高いんだろうって思います。

>イタリアで売っているミニトマトは500gパッ
>クですけど、私一人で十分腐る前に食べきり
>ますよ。

私は基本的に野菜嫌いっていうのもあるんでしょうけれど、なかなか使い切るとかって出来ない人です。
なのて、キャベツ一玉特価で100円。4分の1が50円でも、出来るだけ少量パックを購入するようにしています。
返信する
お返事(その2) (がっちゃん)
2010-09-09 01:11:48
☆ぷーさまへ☆

>私も日本に帰国の際は、pallinaさんの仰る3
>つが高いと、いつも感じてます。

3つ目の交通費だけは、ちょっと異論が・・・
確かにイタリアの国鉄は安いけれど、ユーロスターはそれほど安くないし、ローカル線のあのダイヤの少なさ、遅れ、列車の汚さ、イスの乗り心地の悪さ、そういうことを総合して考えたら、日本の交通費は納得できる気がします。

>といいつつ、イタリアも、やっぱりリラ時代
>に比べると、野菜も果物も交通費もどんどん
>高くなってきていて、腹立ちますよ~! サ
>クランボなんて、びっくりするくらい高いと
>きあるし(であんまり買わないので値段覚え
>てましぇん…)。

ですねーーー。
スーパーでの野菜・果物はまだイタリアの方がずっと安い気がしますが、外食代は絶対日本の方が安い。
まぁ行く店にもよりますけれど、でも日本の場合高い店もあれば安い店もある。っていう選択肢が広いけれど、イタリアの場合、前菜とパスタメインとなると、一人20ユーロ以下で食べることは、かなり難しい気がします。

>しかし、698円のフルーツトマトって何です
>か!?どんだけの量で698円?怖い値段です!!

それはゴルフボール大のフルーツトマト6個入りの値段でした。
私はイチゴトマトのほうが好き。
ミディトマトよりもずっと皮が柔らかくて、でもすごく甘いの。
フルーツトマト並みの味の濃さで、でも値段は半分以下。ただ販売時期がすごく短くて・・・
あとは、近くの農協で買う旬の野菜が一番いいですねぇ~。
返信する
スーパーの値段が分らない・・・ (あね)
2010-09-09 09:29:05
いまだに毎日野菜が届く我が家。
この夏お金を出して野菜を買ってないので、スーパーの平均価格がわかりません。(^^;
ただトマトが1個140円というのはこの前知ってびっくりした。

高級なさくらんぼも、農家の手間、泥棒対策、冷害うんぬんを考えると高くなるのも分るけど、結局それすら市場に出せないものをただで貰ってるので、買って食べたことがないです。
メロン、モモ、スイカ、ブドウ、スーパーで買ったらいくらするんだろう・・・。
田舎者の唯一の幸せです。

イタリアはガソリン代が高いですよね。
都市ではあんまりいなくなったそうですが、ガソリン高いのにわざわざ毎日家に帰ってご飯食べるイタリア人。
その往復がなくなれば、年間のガソリン代が相当浮くだろうに。(笑)
返信する
Unknown (ぷー)
2010-09-09 21:28:42
すいませーん。コメント連投します~。
交通費が高いってのは、市内のバスとか地下鉄限定で言いたかったので~す(イタリアだと75分間有効とかいうのに比べて。書き方まずかったですね)。
仰る通り、ユーロスターはバカ高くなっていて、最近の移動は専ら飛行機です(キライなのに…)。しかもフレッチャ・ロッサのくせに故障、ローマ~ミラノ間を8時間かけて旅したことありました。うぬぬ~。
あのう。
あと、トマトの種類がありすぎてビックリしました。なんですか、イチゴトマトにミディトマト!そりゃまたくさん種類があるでしょうが、イチゴトマト…。なんか可愛い…。これ昔からあったんですか?すいませーん、無知で。。。
返信する
お返事(その3) (がっちゃん)
2010-09-12 14:51:14
☆あねさまへ☆
>いまだに毎日野菜が届く我が家。

先日あねさまのブログを覗いたとき、野菜の写真に恐れおののいた私です。
あれはあれで困るような・・・
こんなこと言ったらバチあたるけれど、あんなにたくさんの野菜を一度にもらったらどうしようか呆然としちゃう。
堺正章の別れた奥さんが、離婚理由に、届け物が多くて処理に困る。って言って顰蹙買ったけれど、実際自分が出かけようとしている日に、鮑が10kgとか届いたら困るだろうなぁ~って思いました。
本当にありがたいし、大好きだけれど、日持ちを考えて、冷凍保存しようにも、既に冷凍庫の中はもらい物の海老や蟹で一杯。
その上、お礼状を書いてとかって考えたらストレスかも。
まっ、贅沢この上ない話ですけれどねぇ~。

>ただトマトが1個140円というのはこの前知っ
>てびっくりした。

都会と地方では、もう少し値段格差があるのかと思っていましたが、結局同じですねぇ~。
っていうか、地元野菜の場合は多少安くても、スーパーの場合仕入れが多岐に渡ってるし、ハウス栽培のものとかは一緒になるのかなぁ~

>イタリアはガソリン代が高いですよね。
>都市ではあんまりいなくなったそうですが、
>ガソリン高いのにわざわざ毎日家に帰ってご
>飯食べるイタリア人。

ですねぇ~
でも、もったいない気もしますが、イタリアの外食は高いからガソリン代のほうがまだ安いのかも。
あと、実際田舎はお店があんまりないですからね。
イタリア人の家庭の食事を見ると、パンとパスタだけとか、わりと質素だけれど、レストランで食べるとなると、そういうわけに行かない感じもしますしねぇーーー。
返信する
お返事(その1の続き) (がっちゃん)
2010-09-12 15:03:27
☆ぷーさまへ☆
>交通費が高いってのは、市内のバスとか地下
>鉄限定で言いたかったので~す

たしかにぃーーー。
地下鉄、バスは安いかも。
ただ、イタリアの地下鉄ってやっぱりちょっと怖い・・・
キタナイし。
ただ、しょっちゅう乗るとなると、安いのはありがたいですね。
特に一日券とかすごくお得!!

日本は地方に行くと交通費が高くなりますね。
田舎のバスとかってビックリするぐらい高い。2500円とか3000円とか平気でしますもの。
大阪より東京の方が安いですし、やっぱり輸送力の違いでしょうか・・・
東京で山手線に乗るとき150円だったら、これぐらい。と思ってたらえらい遠くでビックリすることあります。

その意味で、ほぼ全国一律1ユーロみたいなイタリアは嬉しいですねぇーーー。

>あと、トマトの種類がありすぎてビックリし
>ました。なんですか、イチゴトマトにミディ
>トマト!そりゃまたくさん種類があるでしょ
>うが、イチゴトマト…。なんか可愛い…。こ
>れ昔からあったんですか?すいませーん、無
>知で。。。

トマトに限らず日本のバイオテクノロジーはすごくて、果物は毎年新しい名前のものが出てきてとても覚えられません。
イチゴは昔、『とよの香』が出たとき、すごく甘くて美味しい。って思ったものですが、そのあと、『さちの香』、『女峰』、『章姫』、『さがほのか』、『あすかルビー』とかゾクゾク出てきてもうワケ解りません。

梨もね、私は「幸水」が好きだったんですが、最近の主流は「豊水」
そういえば、イタリアにいると、日本のシャクシャクしたナシが懐かしくなりません?
洋梨も悪くないけれど、あのボケたような食感がねぇ~。
返信する
はじめまして。 (佐東璃弥)
2010-09-23 23:54:31
こんにちは。初コメントです。
日本のスーパーに並ぶ果物は確かにキレイすぎ。
だからこんなに値段が上がるんだと批判してました
が!
イタリアの店に並ぶ、形が崩れかけ、シミが出来た果物を見ると
「腐りかけを私らに食べさせんのか~!」
と怒りさえ感じました。
ああやっぱりアタシって日本人。
そういや日本の市販の缶ジュースやファストフードのジュースは冷え過ぎですね。
イタリアのファンタやコーラはヌルすぎる……。

わたくし佐東璃弥のブログ↓
http://ameblo.jp/karigenkou/
返信する
お返事(その4) (がっちゃん)
2010-09-24 12:37:31
☆佐東璃弥さま☆
ようこそのお運びありがとうございます。
なんだかんだ言って消費者にも責任があるんですよねぇ~
先日スーパーで傷物リンゴ(味は保証!)って書いて5個198円の袋売りしてたんです。
でも一週間たっても山があまり減らなかった。

私はもともと余りリンゴが好きじゃないんですが、久しぶりにアップルパイでも作ろうかと思って買いましたけど、結局3個使っただけで、まだ2個余ってます。
難しいですねぇ~

イタリアは、本当に気をつけて商品を選ばないと、店側も、

     『先入れ先出し』

「はぁ~?なんですかその言葉?」って感じで、スーパーで陳列の様子を見ていても、バンバン前から置いてどんどん奥に物が押し込まれていきますもよ。
一回ヨーグルトを買ったとき、フタが少し甘かったのか隙間が開いていて、開けたらカビがはえてました・・・

あと洋服とかも口紅がべったり付いてたりすることもありますし、自分でしっかり確認しなくちゃいけませんね。

飲み物の件ですが、私は冷たいものは限りなく冷たく派なので、日本は気になりませんが、逆にイタリアがつらい・・・

コン・ギアッチョって頼んでも、だいたい2個ぐらいしか入れてくれない・・・
でも、日本の場合は底上げって感じですけれどね。

後ほどそちらのブログにもお邪魔しますねぇ~
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