日伊文化交流協会

イタリアに関する色々なこと(旅行、料理、語学、本、映画など)を書いています。ブログをお持ちでない方のコメントも大歓迎!

2014年度イタリア映画ランキング

2014年12月29日 13時11分13秒 | おすすめの映画
いやーーー、2014年度はイタリア映画の超当たり年でした!!
年明けすぐに見た、『フォンターナ広場 イタリアの陰謀』がここ数年の中で一番良かったかも! なんて思ってたら、そのあと次々それに匹敵する作品が続きました。
ってことでまずは見た作品がこちらの通り



フォンターナ広場 イタリアの陰謀(Romanzo di una strage)
はじまりは5つ星ホテルから(Viaggio Sola)
ミエーレ(Miele)
マフィアは夏にしか殺らない(La mafia uccide solo d'estate)
K2 初登頂の真実(K2 La montagna degli italiani)
テルマエ・ロマエII
バチカンで逢いましょう(Omamamia)
ポンペイ(Pompeii)
ローマ環状線 めぐりゆく人生たち(Sacro GRA)
グレート・ビューティー 追憶のローマ(La grande bellezza)
ローマの教室で~我らの佳き日々~(Il rosso e il blu)
幸せのバランス(Gli equilibristi)


2014年度のノミネートは、
     12本

去年と同じでした。
でも、イタリア映画祭は2本しか見なかったから、それ以外は劇場公開作品ってことですね。
ただ、邦画と、ドイツ映画。そしてハリウッド作品がそれぞれ1本ずつ混じっています。

では早速、
2014年がっちゃん的イタリア映画アワードを発表します。
今年は数年ぶりにグランプリ作品が登場!


グランプリ フォンターナ広場 イタリアの陰謀
原題:Romanzo di una strage
  

今年一番最初に見たにも関わらず、印象が強いのと、骨太の作品を久々に見た気がして。あと、イタリアの近現代史を知るのに映画と言うのが一番わかりやすいですし、この映画に関しては、事件当時、新聞紙上に取り上げられた実名をそのまま使っているので、限りなくドキュメンタリーに近いフィクションって感じです。
詳細な感想はコチラ→フォンターナ広場 イタリアの陰謀


金賞 はじまりは5つ星ホテルから
原題:Viaggio Sola
  

マルゲリータ・ブイの作品が2本エントリーで迷ったのですが、こちらを選びました。ほぼ毎年彼女の作品がエントリーしていると言うのは、出演本数が多いのか、それともやはり彼女が選ぶ脚本が優れているのかどうなんでしょうね~。幅広い年代と役柄がこなせますが、やはり独身ハイミスのキャリアウーマンみたいな役が一番似合います。
詳細な感想はコチラ→はじまりは5つ星ホテルから


銀賞 K2 初登頂の真実
原題:K2 La montagna degli italiani
  

この作品もドキュメンタリータッチの映画で、長い間封印されていた出来事を、50年後に裁判でようやく日の目を見たことをきっかけに映画化されたものです。男の名誉欲と言うのはすさまじいものがあると実感しました。2014年は、このK2を筆頭に、「ビヨンド・ザ・エッジ 歴史を変えたエベレスト初登頂」そして、「アンナプルナ南壁7400mの男たち」と山岳映画が続きました。
詳細な感想はコチラ→K2 初登頂の真実


銅賞 幸せのバランス
原題:Gli equilibristi
  

2014年最後に見た作品です。見始めたころは、独りよがりな主人公のちぐはぐな行動にイライラしましたが、気が付けば涙。って感じでした。特にドラマチックな話でもなく、普通の家庭なのですが、その普通の描き方が秀逸。生活する。ってこういうことなんだと思ったのと、幸せとは失って初めてわかるものなんだとしみじみ感じました。
詳細な感想はコチラ→幸せのバランス


特別賞 バチカンで逢いましょう
原題:Omamamia
  

あの「バクダットカフェ」のマリアンネ・ゼーゲブレヒトが出ると言うので、ずいぶんと話題になっていました。わたしは、バグダットカフェをそれほど好きじゃなかったのと、外国人が描くローマと言うのは、表層的なんじゃないか。って思って、特に期待していなかったのですが、女3人の告白合戦がキョーレツで、また、バチカンとの絡みも絶妙で、楽しく、そして心に残る作品でした。
詳細な感想はコチラ→バチカンで逢いましょう


エントリーの作品の中で、ブログにアップしなかったのは、
まず、「ミエーレ」と「マフィアは夏にしか殺らない」「グレート・ビューティ/追憶のローマ」
この3つは2014イタリア映画祭の上映作品です。
あと、「ローマの教室で~我らの佳き日々」は2013年度のイタリア映画祭で、「赤鉛筆、青鉛筆」と言うタイトルで上映されました。

どうも私は、その後公開されないマイナーな作品を選んでしまっているらしく、「ミエーレ」と「マフィア・・・」をイタリア映画祭で見て、それ以外は劇場で見ています。ここ数年こんな感じです。行く日と時間帯の関係でどうしてもメインが見れなかったりする・・・

「ミエーレ」
安楽死(尊厳死)をテーマにした作品。

主人公は、30代の女性イレーネ。医学部を中退し、それを家族には告げられずにいる中、ミエーレ(蜂蜜)と言う仮名で、末期医療を受ける患者からの依頼を受け、安楽死の幇助を請け負っている。当初彼女は、その行為は苦しむ人々を救済する正しい行為だとの信念を持って行っていたが、ある依頼人との関わりによって、迷いが生じ始める。

この映画もすごく見ごたえがあったのですが、主人公の女性の衝動的が行動がどうも好きになれませんでした。でも劇場公開されたらまた見たい作品。


「マフィアは夏にしか殺らない」
マフィアをコメディタッチで描いた作品

舞台はシチリアのパレルモ。マフィアが暗躍していた70年代後半に生まれた少年アルトゥーロの成長と恋物語と共に、シチリアマフィアの暗躍と共に近現代史をたどる。町に巣食うマフィアの恐怖は、いつのまにか日常となり、抵抗しようとする人々の心を蝕んでいく。

コミカルに描くことで、マフィア作品にありがちな重く、血なまぐさいイメージは払拭されているのだけれど、主人公の恋物語が余計と言うか、反マフィアへの狼煙を上げたと言う感じにはなりませんでした。あと、イタリアの時事問題に詳しくないと良くわからない部分が多かったです。



でもって、この作品が今年のワースト!
ズバリ。
ポンペイ

  

ちらしに、「バイオハザードの監督最新作」って書いてあった時点で嫌な予感はしていましたが、CG背景の前で、ひたすら殴り合ったり殺しあったりする作品でした。筋も何もあったもんじゃない。すごい製作費かかってそうだけど、設定がありえなさすぎて笑ってしまった。


で、劇場まで足を運んだのに、タイミングを逃し、ブログにアップできず流れてしまった作品が、「グレート・ビューティー 追憶のローマ」と、「ローマの教室で~我らの佳き日々」

グレートビューティーは、イタリア映画祭の公開時、映画ファンの間では、今年一番の作品と名高く、イタリア文化会館もイチオシの作品だったのですけれど、私はイマイチだったなぁ~。
  

フェリーニと、ヴィスコンティを足して2で割って、水で薄めたような作品。

でもって、「ローマの教室で~我らの佳き日々」は、イタリアの高校を舞台にし、イタリアの現状を浮き彫りにする非常に優れた作品だったのだけれど、二日続けてみたせいで、印象が薄くなってしまい、これまたアップしそこねました。
  
って言うか、どちらも岡本太郎の翻訳だったので、ワケがわからなくなった気がする・・・

グレートビューティーは確かに岡本太郎じゃなきゃ、あの皮肉な台詞回しは伝わらなかった気がするけれど、「ローマの教室」の方は残念でした。




以下は、映画リスト。なんだかんだでとうとうイタリア映画100本超したぜ~!!


つきはがっちゃんオススメ
は、怒り心頭!!!金と時間を返せって感じ。

【あ行】
愛の勝利を-ムッソリーニを愛した女-(Vincere)
赤いアモーレ(Non ti muovere)
赤いシャツ(Camicie Rosse)
赤いシュート(Palombella Rossa)
アクロバットの女たち(Le acrobate)
あしたのパスタはアルデンテ(Mine vaganti)
明日へのチケット(Tickets)
明日を夢見て(L'uomo delle stelle)
アパッショナート(Senza Pelle)
甘い生活(La dolce vita)
アマルコルド(Amarcordo)
アマルフィ(邦画)
雨上がりの駅で(Compagna di Viaggio)
ある海辺の詩人(Io sono Li)
アルマーニ(Giorgio Armani: A man for all seasons)
家の鍵(Le chiavi di casa)
イタリア的、恋愛マニュアル(Manuale d'amore)
イル・ポスティーノ(Il Postino)
インテルビスタ(Intervista)
ヴィットリオ広場のオーケストラ(L'orchestra di Piazza Vittorio)
海と大陸(Terraferma)
穏やかな暮らし(Una via tranquilla)
踊れトスカーナ(Il Ciclone)


【か行】
カーネーションの卵(Uova di Garofano)
輝ける青春(La Meglio Gioventu')
キスを叶えて(I baci mai dati)
狂ったバカンス(La Voglia Matta)
グラン・ブルー(Le Grand Bleu)
グレート・ビューティー 追憶のローマ(La grande bellezza)
K2 初登頂の真実(K2 La montagna degli italiani)
恋するローマ、元カノ/カレ(EX)
心のおもむくままに(Va dove ti porta il cuore)


【さ行】
幸せになるためのイタリア語講座(Italian for beginners)
幸せのバランス(Gli equilibristi)
シチリア・シチリア(Baaria)
ジュリアは夕べに出かけない(Giulia non esce la sera)
女性上位時代(La Matriarca)
ジョニーの事情(Johnny stecchino)
娼婦ベロニカ(A Destiny of her own)
親愛なる日記(Caro diario)
人生は、奇跡の詩(La tigre e la neve)
素晴らしき存在(Magnifica presenza)
セントアンナの奇跡(Miracle at St.Anna)


【た行】
題名のない子守唄(La Sconosciuta)
太陽の下の18歳(Diciottenni al Sole)
テルマエ・ロマエ(邦画)
テルマエ・ロマエII(邦画)
トリノ24時からの恋人たち(Dopo Mezzanotte)
トスカーナの休日(Under the Tuscan Sun)


【な行】
眺めのいい部屋(A room with a view)
謎の青いコート(Le Mani Forti)
尼僧の恋(Sparrow)
ニュー・シネマ・パラダイス(Nuovo Cinema Paradiso)


【は行】
ハートの問題(Questione di cuore)
パードレ・パドローネ(Padre padrone)
はじまりは5つ星ホテルから(Viaggio Sola)
バチカンで逢いましょう(Omamamia)
昼下がり、ローマの恋(Manuale d'am3re)
ピノッキオ(Pinocchio)
フェリーニの8 1/2(Otto e mezzo)
フォンターナ広場 イタリアの陰謀(Romanzo di una strage)
副王家の一族(I Vicere`)
ふたりの特別な一日(Un giorno speciale)
ふたりのトスカーナ(Il Cielo cade)
塀の中のジュリアスシーザー(Cesare deve morire)
ベニスで恋して(Pane e tulipani)
ベニスに死す(Morte a Venezia)
ベニスの商人(The Merchant of Venice)
プッチーニの愛人(Puccini e la fanciulla)
ぼくたちの生活(La nosta vita)
僕のビアンカ(Bianca)
ぼくは怖くない(Io non ho paura)
ボローニャの夕暮れ(Il papa` di Giovanna)
ポンペイ(Pompeii)

【ま行】
マフィアは夏にしか殺らない(La mafia uccide solo d'estate)
マルチェロ・マストロヤンニ 甘い追憶(Marcello, una vita dolce)
マルセリーノ・パーネ・ビーノ(Marcellino Pane e Vino)
マレーナ(Malena)
ミエーレ(Miele)
Mr.モンスター(Il Mostro)
湖のほとりで(La ragazza del lago)
道(La Strada)
ミラノ、愛に生きる(Io sono l'amore)
ミルコのひかり(Rosso come il cielo)
息子の部屋(La stanza del figlio)
もうひとつの世界(Fuori dal Mondo)



【や行】
やがて来たる者(L'uomo che verra`)
山猫(Il gattopardo)
闇に葬られた狂気(Diaz)
夜よこんにちわ(Buongiorno Notte)


【ら行】
ライフ・イズ・ビューティフル(La vita e bella)
ラ・パッシオーネ(La passione)
ローマ環状線 めぐりゆく人生たち(Sacro GRA)
ローマ、恋のビフォーアフター(EX:Amici come prima!)
ローマでアモーレ(To Rome with Love)
ローマ法王の休日(Habemus Papam)
ローマの休日(Roman holiday)
ローマの教室で~我らの佳き日々~(Il rosso e il blu)
ロミオとジュリエット(Romeo and Juliet)


【イタリア語版】
BACIMI ANCORA
BOROTALCO
GOMORRA
IL PICCOLO DIAVOLO
PRANZO DEL FERRAGOSTO
RESPIRO
VIAGGI DI NOZZE

これより下はモンタルバーノシリーズ

TOCCO D'ARTISTA(2001)
GATTO E CARDELLINO(2002)
IL SENSO DEL TATTO(2002)
IL GIRO DI BOA(2005)
LA PAZIENZA DEL RAGNO(2006)
LE ALI DELLA SFINGE(2008)
IL CAMPO DEL VASAIO(2011)
LA DANZA DEL GABBIANO(2011)



若いモンタルバーノシリーズ

LA PRIMA INDAGINE DI MONTALBANO
CAPODANNO
RITORNO ALLE ORIGINI
FERITO A MORTE
IL TERZO SEGRETO
SETTE LUNEDI


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
初めまして (amore)
2015-01-11 02:29:12
こうしてリストを拝見すると、好みが近いかも?と思いました。私も『グレート・ビューティー 追憶のローマ』は、何だかなぁ?でした。これがアカデミー賞受賞?『はじまりは5つ星ホテルから』は未見です。私もマルゲリータの大ファンなので、見てみようと思います。
返信する
amoreさまへ (がっちゃん)
2015-01-14 16:24:19
お返事遅くなってすいません。
ほんと、グレートビューティーは、スタートの観光客の団体が中国人だった時点で底の浅い映画だなぁ~って感じでした。
エキストラが見つからないんだったら、中国人観光客にすればいいのにって思いましたよ、まったく。
一応メモとってたんですけど、なんとそのボールペンが出てなくて、終わったあと真っ白なノートを見て、なんだかブログにアップする気もしませんでした。
白日夢みたい(笑)


マルゲリータ・ブイは、ここ数年、日本での公開作品にたくさん出ていますね~。
以前は、ヴァレリア・ゴリーノの方が良い脚本の映画に出ているような気がして(つまり彼女が出ているだけで、面白そう)ましたけれど、最近マルゲリータ・ブイの作品の方が当たりが多い気がします。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。