ロシアWCアジア予選初戦・シンガポール戦、ハリルサッカーがはまらず

　ついにロシアワールドカップ予選が始まりました。ホームでシンガポールを迎えての初戦です。FIFAランキングも154位の相手です。
　先日のイラク戦でのパフォーマンスを見て、今日は７－０くらいかと思っていましたが、まさかの展開です。
　ハリルホジッチの縦に速いサッカーが通じなかったというか、はまらなかった。
　相手のゴールキーパーも好セーブ連発だった。
　試合後の長谷部のコメントが的確で、プレイのスピードが遅かった。
　ザッケローニだったら「人とボールが連動してなかった」と評したことでしょう。コンパクトさにもかけた。
　縦に速いサッカーも、素早い攻撃も相手が前目に出てくれて発揮されるもの、これだけ自陣で守る相手に崩す手立ても少なかった。
　これがワールドカップ予選の、初戦の重圧なのか。選手もかたかった。
　スタメンの宇佐美も、バランス崩してこける姿を披露しまくるし。
　ハリルも後半で、きっちり修正してくると思ったけど、思ったより効果的な手当ができず。
　選手のあせりもではじめ、さらに力みも出て悪循環の流れに陥る。
　今日のスタメンからふりかえります。



　長友がスタメン落ち、左サイドの大田の起用は驚きでした。守備力とスタミナと突破力は長友だけど、クロスの精度で大田を選んだのか。ハリルの攻撃的なメッセージを感じます。
　日本代表、引いて守る相手に攻め込みますが、連動性がないというか、各自が孤立してる感じで相手のブロックを崩せない。
　香川も攻めの意識が強すぎて、岡崎に出していれば決定的というのもあった。
　宇佐美もワールドカップ予選の重圧を感じてか、かたい。あんなにバランス崩してこける姿ってそうみないのだけど。
　本田も、シュートも枠いったし、惜しいFKもあったけど、攻め急ぎた印象も持つ。
　柴崎からのいいパスも出ずというか出せず。相手が日本の裏のスペースを消していた。
　長谷部の動きはよかった。もっとミドルをうつ展開も欲しかった。
　崩しはするけど相手キーパーの好セーブもあり得点できないまま前半終了。
　この展開を見て、ハリルホジッチはしっかりと手当をしてくると思ったけど・・・



　後半16分、機能していない香川を下げ大迫を投入。ただ結果的には、細かいパスやドリブル突破のできる香川は残しておいたらまた違う展開があったかもしれなかった。
　さらに後半26分、柴崎が下がり原口。後半33分、宇佐美に代わり武藤。
　しかしその交代も効果が見られない。柴崎は下げる必要があったのか？原口も機能せず、前線に効果的なパスも出ず、まわらずシュートもでなくなる。
　ワイドに展開し、サイドに起点を作る指示も出るもなかなか決めれない。FKやコーナーキックの質もあまり高くないし。
　あせりも加速し、まさかのドローのまま試合終了。
　試合後、ハリルホジッチも「自身のサッカー人生においてもこのような展開に直面したことがない」とのコメント。
　今日の試合、ザッケローニの時のように、選手間の距離を短くし、コンパクトな陣形でポゼッションサッカーを展開し、サイドを起点に攻めていればまた違った展開もあったと思う。自分たちのベースの形は大事だけど、今の代表選手の能力なら状況に応じてやり方を変える柔軟性もあると思うのだけど。
　意外と後半もズルズルと前半の悪い流れを引きずった印象。
　運がなかったという一言で片付けれないけど、ハリルホジッチ監督もアジアでの戦い方を修正してくるでしょう。次のカンボジア戦（ホーム）は９月３日、必勝、圧勝で。