ばん馬のいる風景-BANEI Photo Gallery -

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二度とこんな別れは

2016-01-20 22:49:25 | 2015年
1月1日付で、調教師免許と騎手免許が更新されなかった人が1人ずついる。
報道で話題になった通りなのだけど、その調教師はばんえいを愛し、盛り上げようとしていた。
やり方が派手で、目立ったことがあだになったのかもしれないけれど、功労者の1人だと思う。

帯広一市が決まり、違う街から競馬場に引っ越したという。
最近、帯広在住の新しい馬主が増えているなぁとは思っていたが、この調教師が、積極的に帯広の人たちとのつながりを持ち、開拓した成果もあると思う。その一つがゴルフだったのだろう。

馬は担当制ではないという。厩務員みんなで世話をした。厩務員は親族ということもあり「厩舎はみんな家族だ」と言っていた。厩務員はもちろん、馬たちも、犬も、みんな家族であることが、端から見ていてもよくわかった。大きいレースや2歳馬のレース、能検では、コースと並行して厩務員数人が1頭の馬に合わせて歩き(たまには調教師も)、大きな声で声援し、ゴール後はみんなで褒め称えた。そのシーンを見るのが私はとても好きだった。
そのうち3人が馬券を買っていたことから、調教師は責任をとってやめる、ということになってしまった。
みんな家族だから、責任を強く感じたのだと思う。

昨年、転厩してきた馬が連勝で重賞を制覇した。連勝は相性やタイミングもあるのだろうけど、元名騎手であり、調教師としても高い能力の持ち主だった。馬の状態を見極めている、という印象。これが最後の勝利となった。
最後の出走馬は、ゴール前追い込んで届かず0.2秒差の2着。これも競馬。当たり前のことなんだけど、勝った騎手に空気読めよ~と思わずつぶやいてしまう。

インタビューではいっつも笑わせる。こちらの聞きたいことを無視して冗談ばっかりいうから、めんどくさいなぁ、と思うこともあった。でももう、インタビューがないのかと思うと悲しくて、涙が出てくる。

騎手とはほとんど話したことはないけれど、ばん馬大会や能検でよく見かけるから、牧場や馬主に信頼がある人なのかな、と思っていた。
優秀な厩務員も去った。ただでさえ数が減っている厩務員。ばん馬と働きたい方、厩務員になりませんか?

もう、こんな悲しい別れ方はしたくない。
魅力的な人たちの多いばんえい競馬。競馬場が、いつまでもみんなに会える場所であってほしいから、二度とこのようなことが起こってほしくない。

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