ばん馬のいる風景-BANEI Photo Gallery -

ばん馬の写真とコラム。2021年夏まではツイートまとめも載せています。

3人の新人騎手

2022-12-18 22:18:56 | 2022年
新人3人は、それぞれ思い入れのある騎手です。

今井千尋騎手。
勝ったときの写真、後ろの騎手たちが「初勝利か!?」ってちょっと微笑んだ顔をしているんですよね(笑)。
まぁ、喜ばれているうちはまだまだなので。必死の形相にさせるくらいになってほしい。



写真はこちら

中村太陽騎手。

グリーンチャンネルの「競馬ワンダラー」で森町のばん馬がテーマだったとき、当時高校生だった中村騎手を「騎手になるかもしれないから」って紹介できてよかったー!

小野木隆幸騎手。頑張ってほしいー!!
最初は後ろ盾がなくても今活躍している渡来騎手とか、そんなイメージでこれから活躍してほしいなと思う。




3人とも10日がデビュー日でした。
合格発表翌日の記者会見はそれなりに記者が集まっていたけれど、3日のお披露目と10日は、道新と勝毎、うちら夫婦のみ。
ちょっと寂しいな。

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どさんこ馬を知って楽しむ会に参加

2022-11-12 22:06:19 | 2022年
10月23日、「どさんこ馬を知って楽しむ会」が北大静内研究牧場で開かれました。
SNSにも載せましたがその画像と合わせてこちらにも掲載しておきます。

主催は北海道和種馬保存協会。
普段は立ち入り禁止の北大研究牧場で馬を見られるなんて!!
防疫の観点から、静内庁舎からバスで牧場へ向かいます。おがわじゅりさんバス!

まずは背中に荷物を載せて運ぶ「だんづけ」。芽室のD-baseから馬がやってきました! 胡麻さん働きます!
北大の河合正人准教授の説明が面白かった。
運ぶ仕事をしているうちに特性が出てきた。品評会でもよしとされているのは、X脚であること。背中が扁平であること、だそう。



それから側対歩を見せてくれました。「じみち」とも言い、札幌競馬場では開催後にじみちコンテストが行われていますね。
河合先生によると、在来馬は1500頭いてそのうち980頭がどさんこ。30年前は3千頭いた。千はキープしたい、とおっしゃられていました。そのための会の活動です。
ちなみに乳牛130万頭、肉牛250万頭に対し馬は7万頭ほどで「マイナーな家畜」である。この中で在来馬は1500。

北大ではドサンコのほかに短角種が100頭ほどいる。
和牛は黒毛が99%で、残りはあか牛、山口の無角和牛、そして短角種。今時期は自然放牧しています。種牛は1頭だそう。



放牧地も見せていただきました。もちろん普段見学はできない場所です。放牧は繁殖馬と不妊馬の2群。半分離乳していました。こちらでは飼育や行動観察などの研究が行われていて、馬体のイニシャルは母馬名(ブリーチのような感じで名前を入れる)。馬名は御料牧場と同じ名付け方で漢字2文字。「生年を表す漢字」が歌会始のお題とは知らなかった…。
馬は通年放牧で、冬になると笹を食べられる場所へ移動します。

さて、流鏑馬です。こちらは北広島のホースフィールドワッツの道央流鏑馬会の方々。懐かしい面々にもお会いできました。美しい装いですね。素晴らしいコースです。


馬体験も行われました。和鞍に新しい革の馬具がついていたので聞いたら、函館で作っているそう。ないなら作っちゃえ、という方本当に尊敬する…。和ハミだよ~
終わってからドサンコの人気投票。私は胡麻に投票。見事1位でした!!

新ひだか町博物館の学芸員さんとも話ができた。ばん馬で、小さな放牧地のことを「ちゃつ」というのが謎だった。サラブレッドでも昔の人はちゃつと呼ぶらしい。


アイヌ語の「チャシ」は砦のことをいうのだと思っていたら、ある日「柵、囲い」の意味があると知り、ちゃつはチャシがなまったのでは?と考えた。その話を学芸員さんにしたら「新冠には駒チャシというのがあった」そう。この辺りでは有力な説で浸透しているよう。うれしい!!

アイヌ語に馬を表す言葉はなく、もちろんアイヌコタンに馬はいなかった。ただ動物の扱いがもともと上手なアイヌは、馬の扱いを和人に教えていたと聞く。このあたりの歴史が気になっている。

ちなみに町長にも、町長になって初めてお会いしたよ~昔より柔和な表情に見えました☺



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重種馬の魅力を考えるシンポジウム まとめ

2022-11-08 21:26:24 | 2022年
11月3日、とかちプラザで「重種馬の魅力を考えるシンポジウム」が開かれました。私はパネルディスカッションのみ聞かせてもらいました(矢野さんすいません)。
この中で、お話をかいつまんでまとめてみました。画像はツイッターより。



佐々木啓文氏(生産者)
またたく間に200キロ増えるのは、相撲部屋みたいなもの。素直で無駄なことしない馬、といえばオイドンがそうだった。気にくわないことがあると反抗はするそうだが。
世界中で、大型馬は無用の長物になっている。愛好家が飼うくらいで、使い道がないのが現状。ばんえいがなくなったら重種馬がいる必要がなくなる。貴重な人材を作っていかなくてはならない。

金山明彦調教師
力がある馬は無駄なことをしないから素直な馬が多い。そういう馬は伸びてくる。体もできて力もついてくる。ずるい馬とは反抗する、従わない馬。
キンタローは素直なおとなしい馬。スピードないのになんで強いのかな、というと障害の強さと降りてからの強さがあった。余計な力を使わないから辛抱強く、ゴールまで止まることがなかった。
マルゼンバージは体高があり、ベルにしては力があった。

金田利貴騎手
ベストレースは柏林賞。厩舎に獲らせてもらった印象が強い。今ならもっとうまく乗れるかな。
今の馬は真面目だと聞く。山を降りて走って行く馬は真面目。それを崩さないよう乗らないといけない。
(ぶっとぶ馬、について)「何考えているのかな」とパドックで乗ってから、ゴールまでけんかしないようにする。
決勝線を抜ける瞬間は何回でも味わいたい。
馬の魅力は「こたえてくれる」こと。毎日えさをやったり調教したりしてきて、レースで応えてくれると感じることがある。
いろいろなスポーツ出身の人が居る。騎手の門戸は広いと思うからチャレンジしがいがある。競馬場の人は思ったより優しい(笑)、丁寧に教えてくれる。

(矢野さんが「ぶっとぶ馬がいるそうで」という話をふったとき「聞いたことあります」って答えてましたが、むしろよく見ているのでは…と)

田中祥子氏(家畜改良センター十勝牧場)
血が濃くならないよう、こういう形が産まれると予測しながら配合を考えている。
どんなブル、ペルが求められているか生産者と話をしながら決めている。予想外の馬が出ることもあるが、そのような馬の評価が高いこともある。
重種はサラブレッドに比べ、優しい目をしていて「こんな穏やかな馬がいるんだな」。穏やかでおおらか。応えてくれるのは馬の魅力。



質疑応答の時に、ファンの方から意見。
「今は重賞が8、9時。自分の馬がいるのに夜行かれない。北見、釧路の人もいて帰るのは夜中になる。ファンも疲れてしまう。ネットで売れるってもうかればいいのさ。時間を元に戻してほしい」。
矢野さんが丁寧に売り上げについて説明されていましたが、ファンの方にとったら知ったこっちゃないんですよね。現地人は全体から見て売り上げの数%だけど、そのために実際、我慢ができるか。これに限らず、地元ファンにストレスがかかっているな、と思うことはある。
このような集まりで、内容とは別の文句が出ることも初めてではない。

追記です。この方は、北見などの友達も同じことを言っていて、「言ってきてくれ」と言われたと話していました。
私はオレノココロとコウシュハウンカイを生産された六車さんが、レースを見たいけれど遅いから生で見られないと話していたのが気になっていました。
また、観光客が2歳馬や下位クラスのレースだけ見て帰ってしまうのももったいない。障害越えられないレースばかり見ることになるのも…。
大きなオープンクラスの馬たちの迫力を見てこそ、ばんえい競馬だと思うのだけど。なので高知のように夕方あたりに重賞を行うのはどうかなと思っている。
もちろんネット販売が大事なのはわかる。自分は地元民の声に寄り添っていきたいし、ファンとしての思いを大事にしたい。
存続運動の署名がファンから集まったことを忘れないからだ。

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富良野市へ

2022-09-28 08:44:35 | 2022年
さて、富良野では9月第2週に行われているポニーばん馬を見に行くのに合わせてあちこち訪れました。
「フラノトレッキングサポート遊馬」はトレッキングも行っていて、ポニーに中間種、たまにばん馬もいる。犬もたくさんいて楽しい場所。観光地ならでは。
私はガーデンめぐりも好きですが、「風のガーデン」の奥のほうに馬がいて驚いた。近くの乗馬施設の馬なのか…活用すればいいのにな。

ニングルテラスに「北の国から資料館」ができていたので見てきました。入口に柴巻が。
北の国からといえば笠松のじいさんですね。説明を読むと麓郷開拓の貢献者だったそう。
年表を確認すると、80年秋に黒板家が富良野へ。81年1月、純と雪子が笠松のじいさんの馬に助けられ、4月に「馬は売った」→端から落ちて死亡、という流れだったのか。

馬の写真が1枚展示され、ガラ掛けには「河村造材部」とありました。
上富良野の方かな? さすがにそこまで中畑木材にはしていなかったのか…。

展示内容で衝撃だったのは、実現しなかった「北の国から 2021 ひとり」の内容でしたw
順路の矢印のところに「純路」ってあって、クッソwww

さて、ばん馬が終わってから富良野市博物館へ。
自然史の学芸員さんがいることがわかりやすいくらい自然科学系が詳しい。
富良野は北海道でも開拓が始まるのが遅かったようです。場所的に、そうか…。
馬に関するものは、こちらも他同様、そんなに多くはないです。

展示撮影OK! SNSにも載せてね!とあるので安心できる…さすが市の博物館…


馬耕と代かきの写真のところでは、ARで動画も見られた。
馬関係では、雪が残って馬橇が使える早春に、水田に客土を運ぶシーンが流れた。
驚いたのは馬が通れるようにと人が一生懸命雪かきをするシーン。丸バチで道作らないんだ…

「酔っぱらった主人を家に連れて帰る」話や馬頭観音など馬とのつながりについて説明されたパネル、詳しくて良い…
仔馬もいた…。こんな感じの仔馬、どこかにいたんだよな。滝上かな。

2階は林業の歴史展示があった。きれいなガラ掛け。山部の「斎藤馬具店」で作られたよう。
美しいガラ掛けを作る文化がある町がどのくらいあるのかな。

そして農耕馬は戦争に向かいます。

面白かったのは昭和の歴史コーナー。レインマンやラストエンペラーのポスター、小比類巻かほる、長渕の乾杯などのレコードジャケットが貼られていて衝撃。ワードプロセッサーやブラウン管テレビも展示されていた。昭和は歴史遺産になりにけり…

ちょうどどろ亀さんとC.W.ニコルさんの追悼展を開催中。
どろ亀さん、名前くらいしか知らなかったけど東大演習林にいたから富良野で企画していたのか…。すっかり感動。本読もう…
C.W.ニコルさんのコーナーでは、アファンの森財団のアファンホースプロジェクトの紹介もありました。
https://afanhorseproject.jp/

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中富良野町へ

2022-09-28 08:40:27 | 2022年
上富良野の訪問が早く終わったので、午後は中富良野町郷土館へ。
児童館と併設。金曜午後に行ってしまったため子どもたちがわんさか! 郷土館を見に来た旨を伝えると、「今鍵開けますね~」と子ども3人くらいにくっつかれた係員さん。すいません…

思ったより広くて詳しい。北海道の郷土館あるあるなのだけど「ドサンコ」が北海道和種馬のことをいうのかばん馬のもとになった大きな馬をいうのか、わかりにくい表記が多い。
中富良野には大正時代にドサンコが入り、その後アングロノルマン系が入り活躍と。ア・ノまで書いてるので道産馬ということで理解していいのかな。


中富良野はこちらの歴史エッセイが参考になります。
このような翁の存在いいですよね。
https://www.town.nakafurano.lg.jp/hotnews/detail/00000315.html?utm_source=pocket_mylist

少し進むと蹄鉄が50個くらい並んでいてびっくり。工夫をこらした蹄鉄にはそれぞれ説明がつけられている。氷上、秋、競走馬、など。
後藤武雄さんという装蹄師さんが寄贈したものらしい。釘もある。

あとは、柴巻橇にガラとわらび型、プラウなど、郷土館でよく見るものが展示されていた。

感動したのは「映像コーナー」。
昭和40年ころの映像が4本あり、そのうちの一つは「お祭・ばん馬競争」(表記ママ)。この時代はかなり大きな馬。
「農作業の様子」でも藁を運ぶ馬がいたけど、そのほかの農業動画で馬は出てこなかった。もう馬は少なくなっていたのかな。

農作業中の馬、俵を運ぶ馬、雪の上で客土を運ぶ馬?を描いた酒井信雄さんという方の絵や、別の方から寄贈された馬耕の写真もあった。

中富良野では、竹久さんという方がばん馬の生産を行っていて、北央産駒特別の常連。オレワチャンピオンなどを生産している。
お忙しいようでご挨拶はできず場所だけ確認したが、畑の中にぽつんと馬!!
馬がいる場所って雰囲気でだいたいわかるのだが、今回は難儀した……
いつか、活躍の秘訣などを伺えればと思っています。

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