ばん馬のいる風景-BANEI Photo Gallery -

ばん馬の写真とコラム。2021年夏まではツイートまとめも載せています。

どさんこ馬を知って楽しむ会に参加

2022-11-12 22:06:19 | 2022年
10月23日、「どさんこ馬を知って楽しむ会」が北大静内研究牧場で開かれました。
SNSにも載せましたがその画像と合わせてこちらにも掲載しておきます。

主催は北海道和種馬保存協会。
普段は立ち入り禁止の北大研究牧場で馬を見られるなんて!!
防疫の観点から、静内庁舎からバスで牧場へ向かいます。おがわじゅりさんバス!

まずは背中に荷物を載せて運ぶ「だんづけ」。芽室のD-baseから馬がやってきました! 胡麻さん働きます!
北大の河合正人准教授の説明が面白かった。
運ぶ仕事をしているうちに特性が出てきた。品評会でもよしとされているのは、X脚であること。背中が扁平であること、だそう。



それから側対歩を見せてくれました。「じみち」とも言い、札幌競馬場では開催後にじみちコンテストが行われていますね。
河合先生によると、在来馬は1500頭いてそのうち980頭がどさんこ。30年前は3千頭いた。千はキープしたい、とおっしゃられていました。そのための会の活動です。
ちなみに乳牛130万頭、肉牛250万頭に対し馬は7万頭ほどで「マイナーな家畜」である。この中で在来馬は1500。

北大ではドサンコのほかに短角種が100頭ほどいる。
和牛は黒毛が99%で、残りはあか牛、山口の無角和牛、そして短角種。今時期は自然放牧しています。種牛は1頭だそう。



放牧地も見せていただきました。もちろん普段見学はできない場所です。放牧は繁殖馬と不妊馬の2群。半分離乳していました。こちらでは飼育や行動観察などの研究が行われていて、馬体のイニシャルは母馬名(ブリーチのような感じで名前を入れる)。馬名は御料牧場と同じ名付け方で漢字2文字。「生年を表す漢字」が歌会始のお題とは知らなかった…。
馬は通年放牧で、冬になると笹を食べられる場所へ移動します。

さて、流鏑馬です。こちらは北広島のホースフィールドワッツの道央流鏑馬会の方々。懐かしい面々にもお会いできました。美しい装いですね。素晴らしいコースです。


馬体験も行われました。和鞍に新しい革の馬具がついていたので聞いたら、函館で作っているそう。ないなら作っちゃえ、という方本当に尊敬する…。和ハミだよ~
終わってからドサンコの人気投票。私は胡麻に投票。見事1位でした!!

新ひだか町博物館の学芸員さんとも話ができた。ばん馬で、小さな放牧地のことを「ちゃつ」というのが謎だった。サラブレッドでも昔の人はちゃつと呼ぶらしい。


アイヌ語の「チャシ」は砦のことをいうのだと思っていたら、ある日「柵、囲い」の意味があると知り、ちゃつはチャシがなまったのでは?と考えた。その話を学芸員さんにしたら「新冠には駒チャシというのがあった」そう。この辺りでは有力な説で浸透しているよう。うれしい!!

アイヌ語に馬を表す言葉はなく、もちろんアイヌコタンに馬はいなかった。ただ動物の扱いがもともと上手なアイヌは、馬の扱いを和人に教えていたと聞く。このあたりの歴史が気になっている。

ちなみに町長にも、町長になって初めてお会いしたよ~昔より柔和な表情に見えました☺


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