先日、知人とビルの谷間の路地を歩いていると急に、“耳が痛い!何の音?”と言いながら耳を塞いている。耳をそばだても何も聞こえない。“どんな音なの?”と聞くと、指を指す方向に小さなスピ-カ-のようなものが取り付けている。近寄ってみると“ガ-デンバリア”と商品名が書かれている。耳を近づけても何も聞こえないが、彼は耳を抑えたまま“猫よけですよ”というが、自分には全く聞こえなかった。
後で調べてみると、そんなに高いものではない。
変動超音波タイプの仕様をみると以下のことが書かれている
1.超音波で猫を傷つけるのではなく、嫌な環境を与えて遠くへ追いやります。
2.設置はカンタン!電池を入れて「置くだけ」です。
3.効果は、最大で前方13メートルにまで及ぶ広範囲。
4.赤外線センサーでネコの動きを感知し、効率よく動作します。
5.変動する超音波なので、猫に慣れさせません。
性能面を読むと、音量はなんと100デシベル。100デシベルと言えば電車通過時のガードの下のゴ-という爆音に近い音である。発生周波数は1万8千〜2万3千ヘルツと書いてある。
個人差があるが、人間が聞こえる周波数の上限は1万8千ヘルツである。しかし、年齢とともに聞こえる周波数が下がってくる。自分の可聴周波数は1万2千なので、猫よけの100DBの騒音はまったく聞こえないが、彼はまだ爆音が聞こえてしまう年齢である。
猫は6万ヘルツ位まで聞こえるらしい。しかし、、猫だって年を取ると人間と同じで、耳が遠くなる。つまり、若い猫には有効だが高齢の猫には当然効かないという事になる。
鳩やカラスの害に悩むヒトがこんな装置があればと思いがちだが、鳥の可聴周波数の上限は1万ヘルツ程度であり、人が聞こえる範囲の鳥よけ騒音を出すと、鳥より人間が先に逃げることになる。