気になる植物たち

植物歴長いけど、世の中にはまだまだ気になる植物がいっぱい。花屋のQuの植物的ミニエッセイ。ときどき俳句。 ときどき古墳。

桔梗・・・吉凶を占う

2006-07-25 17:15:16 | 店先で


 

 

 明智光秀の紋は水色桔梗。ほとんどの紋が白と黒の中で、当時めだって美しい紋だったのではないでしょうか。彼自身の好みなのか、もともとの水色なのかは知らないのですが、信長のいる本能寺を、無数のこの旗が囲んだ様子は、さぞ美しく哀しい歴史の分岐点だったことでしょう。

 桔梗は、秋の七草のひとつとして風流な花と思われていますが、古くは音から吉凶を占う神聖な花、あるいは字から「更に吉」の強運の花としての位置付けでした。それで、現代にも桔梗関係の家紋が多いのだと思います。

 ところで、桔梗の花の中心を見てください。紫の花のおしべはまだ若く、めしべに寄り添っていますが、ピンク、白の花はおしべが開いていますよね。ここまでは、雄花の時代なんです。

 そしてここまでくると、おしべは落ちて、めしべの先が開き、花粉受け入れ体制。雌花の時代です。

 こうして、自家受粉により子孫が弱るのを避け、他の個体の花粉を受け入れる仕組みになっているんです。なんてかしこいのでしょう。

 昔、桔梗を出荷用にたくさん作っていた頃、そのころ、5.6歳だった長男が蕾を全部潰して歩いていたことがありました。まあるい桔梗の蕾は、指でつまむとポンとはじけ、確かに快感ですけど、ねえ。

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4 コメント

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Unknown (yone3)
2006-07-25 18:42:46
ききょうにピンク、しろがあるんですね、

理科の時間のように、教えていただき、わかりやすい先生です。

お墓まいりでよくぽん~とやりましたね。
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yone3さんへ (Qu)
2006-07-25 23:17:05
この頃は八重咲きまであります。でも、やっぱり普通の紫が桔梗らしいかな。
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…なるほど… (なをこ)
2006-07-26 15:38:33
はい。とっても勉強になっておりま~す。

こんなに 花について詳しい先生は私の周りには居ません。素敵な花やめずらしい花や花のお話は Qu先生に…ですね。
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なをこさんへ (Qu)
2006-07-26 23:24:15
そんな風に言って頂くと、ますますがんばってblog書くぞーって、はりきっちゃいます。でも、今日はお休み。今、大阪に出張中です。
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