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気になる植物たち

植物歴長いけど、世の中にはまだまだ気になる植物がいっぱい。花屋のQuの植物的ミニエッセイ。ときどき俳句。 ときどき古墳。

植田・早苗田  

2012-07-01 20:00:00 | 季語の植物たち

 たんぼが好きで、愛犬花子を連れて、毎日見回っています。(注;我が家の田ではありません。)晴れている日は、早苗田のまだ澄んだ水に空や山々が映ってとてもきれいなのですが、こんな曇りの日もまた、心が落ち着きます。雨が降ると、ぽつぽつと広がる雨だれが楽しいし、夜は倒れそうになるくらい大迫力の、蛙の大合唱が笑えます。

 

 最近、気になるのは、どこまでが早苗田で、どこからが青田かということ。このくらいはまだ早苗か。

 

 ここまで来ると、青田っぽいかな?でも、青田風、青田波という季語の夏らしい雰囲気を考えると、梅雨明けからが青田でいいような気もします。

 

 


イスノキ   柞

2012-06-20 20:00:00 | 季語の植物たち

 イスノキ(ヒョンノキ)   マンサク科イスノキ属

 神社のサカキのような木に、大きな実がついています。アケビのような、キウイのような・・・・・(近眼です)・・・近づくと、大きな実は固く丸でも楕円でもない怪しいふくらみ。これだけでなく、葉にも小さな黒っぽいふくらみがたくさんついています。これは虫こぶ(虫えい)です。こんなにたくさんいろいろな種類の虫こぶがついているということは、この木はイスノキに違いないのです。

 虫こぶというのは、不思議なものだなあと思います。組織はもちろん、イスノキのものなのですが、寄生した虫(アブラムシや蜂らしい)から出る何か、薬かホルモンか?のために、形を変えて、頑丈な虫の育児室になってしまうのですから。一緒にいた夫がかなり力をこめてパリンと割ったら、中から粉っぽいものが飛び散って(きゃーーっ!)、虫はいませんでした。小さな穴が開いているので、虫はもう出たあとのようです。

 この実を吹くと鳩笛のような音がするそうで、「ひょん(瓢)の実」「ひょんの笛」は秋の季語となっています。ひょーんと鳴るのかしらね。その時は虫に口をつけるのは、と躊躇したのが後から悔まれます。虫ではなく、植物体です。持ち帰って、よく洗ってから吹いてみるべきでした。また出会うチャンスがありますように。

 瓢の実に触れて眺めて句座和む    野手信江

 

 


エリカ

2012-02-18 00:42:31 | 季語の植物たち

 お天気なのに、風は身を切るように冷たい先週の日曜日、森の交流センターの蛇の目エリカはもうピンク色に煙っていました。エリカは春の季語です。カタカナの名前しかない花も、日本での歴史が長いものは、しっかり季語として歳時記に載っています。

 

 梅は春、寒梅は冬の季語なのですが、まだ一輪も咲いていません。品種にもよるのでしょうが、以前行った立春の湯島天神では、たくさん咲いていたのに。この日見かけた花は、エリカと、椿とマンサク、水仙、そして、もう終わりかけの蝋梅(ろうばい)くらいでした。

 


鳳仙花 ホウセンカ

2009-08-27 01:37:34 | 季語の植物たち


 ツリフネソウ科。ホウセンカの学名はImpatiens、そう、あのインパチエンスの親戚です。Impatiensは、ラテン語で「我慢できない」という意味だそうで、触れるとはじけ飛ぶ種の様子からの命名だそうです。英名はTouch me not 、これも種子の様子からなのでしょうね。


 昔は校庭や庭の片隅、路地裏などでよく見かけたものですが、最近は減りました。直立した太い茎の中間にいくつも花をつけます。覗きこまないと、花が見えないので、やや地味な印象。写真は、最近の品種なので、昔からある種類はもっと花が小さかったはずです。爪を染めて遊んだり、教科書に白花にインクを吸わせる絵が出ていたりと、何かと話題の花です。俳句では秋の季語で、爪紅(つまくれない、つまべに)という別名もあります。


 島倉千代子さんが、鳳仙花という歌を歌っていましたね。♪ほーせんか、ほーせんか。のところしか知らないのですが、目立つ花でもないのに歌ってくれてうれしい。誰か、おしろい花や、百日草の歌も歌わないかしら。


 


 


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茄子の花

2009-07-10 22:49:44 | 季語の植物たち


 ナス(茄子) ナス科。野菜としてのナスは、子供の頃は嫌いでした。もっとも、食べられるものがないくらいの偏食児童だったので(嫌いなものは、野菜と肉と魚!)大人になってみると、ナスは大根と並んで、もっとも好きな野菜です。焼き茄子、甘い味噌味のシギ焼き、イタリアンにはいっているのもおいしいですね。


 インド生まれのナスは、平安時代に奈須比として渡来したのですって。ナスと呼んで育ちましたが、ナスビという語感のほうが愛嬌があっていいと思いませんか。


 


 ふるさとの茄子の花の星いくつ     空


 


 紫色の茎に咲く薄紫の星型の花は、炎天下の畑にしゃがみこんで、しばらく眺めてしまう可愛らしさです。


 


 


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泰山木   タイサンボク

2009-06-17 22:38:12 | 季語の植物たち

 憧れの泰山木を、今年はしみじみと観察してみました。





 モクレンの仲間らしい、存在感のある蕾。



 





 半分開きました。



 





 花びらをめくってみると、上の方に雌しべ、下には、まだ白い雄しべがぎっしりついています。おーーっと、細かい虫(スリップス)がたくさんいます。泰山木サマのいい香りの蕾に住むとは、なんて贅沢な虫でしょう。 



 





 満開のどの花も、最後の一枚が開ききらない形です。あれ、びっしりついていたおしべは、どこへ行ったのでしょう。全部無くなって、赤い芯が見えています。



 





 雄しべは開花と同時に落ちてしまうようです。雌しべも、丸まっていたのが伸びた感じなので、さっさと受粉したのですね。



 





 存在感のある花は枯れ方もすごい。



 





 花びらもワサワサと落ちていき、これから実が育ちます。そのうちに実のレポートをいたします。



 





 激写中。ここには、河原の土手の下に、大きな生垣のように、泰山木が何本も植えられています。やぶ蚊の攻撃を受けながら、がんばりました。



 



 



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山法師  ヤマボウシ

2009-06-15 00:30:32 | 季語の植物たち



 花水木と同じミズキ科です。同じような構造の花ですが、花びら(実は総苞)の先がとがっているので、すっきりした印象です。僧のかぶる白い頭巾のように見えたので、山法師なのだそうです。山の緑の中に、真っ白なこの花が咲いていると、とても目立ちます。



 





 秋になると、野いちごのような、可愛らしい実がなります。食べたことはないのですが、甘くておいしいと聞きます。小さな実たちがくっついて、ひとつの丸い実を作っているのですが、細胞の分割が始まった、卵子の発生の初期みたいな形だと思いませんか。雌しべの跡は、核のようですし。高校の生物の教科書を思い出します。



 



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