スズランのようだけれど、
茎が細くて、葉が細かい、
花も細かいのが、いっぱい。
スズランエリカは、スズランに似た可憐さで一番人気のあるエリカです。エリカはヒースともいい、ツツジ科の常緑低木です。ヒースと聞いて、え?と反応する方、いませんか?青春時代の私もそのひとり。あの「嵐が丘」のヒースと、この可愛いエリカが同じものだったなんて!
その後の調査(笑)で、エリカには南アフリカ原産700種と、ヨーロッパ原産20数種の2系統あることがわかりました。おおざっぱですが、南アフリカのものは、暑さには強いが、冬はやや弱い性格です。「嵐が丘」に出てくるイギリス北部の、暗い寒い原野に自生しているエリカは、当然ヨーロッパ原産のはずなのです。
このスズランエリカは、残念ながら(?)南アフリカ原産なので、嵐が丘のヒースではありません。ジャノメエリカも、ファイヤーヒースも、クリスマスパレード(ヒエマリス)も、違います。ヨーロッパ原産なのは、花のもっと小さい草丈の低いダーレンシス、カルネア、エリゲナなどでした。
やや地味ですが、ひそかに生命力を蓄えたエリカが、嵐が丘にはやはりよく似合うということですね。