MUSIC IS THE SCENERY

いつも背景には音楽がある。
インディー・ポップ中心の洋楽ブログ。

<アルバム・レヴュー>Al Stewart「24 Carrots」

2007-07-22 23:44:35 | レヴュー
60年代から活動するスコットランド・グラスゴー出身のシンガー・ソングライターの80年の9作目です。67年から01年までにオリジナル・アルバム13枚を残していますが、未発表音源を含むボーナス・トラック付きで全タイトル再発されました。きょうCDショップで知りました。そしてこの作品を買って帰ってきました。

Al Stewartといえば75年「Modern Times」、77年「Year Of The Cat」、78年「Time Passages」 のAlan Parsonsプロデュースによる3部作が一般的に有名ですが、「24 Carrots」はその後を受けたアルバムでセルフ・プロデュース作品です。初めてバンド形態になっていて、Al Stewart and Shot In The Darkというクレジットです。このShot In The Darkは81年に単独デビューしてアルバムを残していて、「Playing With Lightning」という曲が全米70位くらいまで上がっています。

本作品は当然、全体的にロック色が強くなっていて、「Year Of The Cat」や「Time Passages」でファンになったリスナーからは当時不評でした。 私個人的にはAlan Parsonsが絡んだアルバムはややオーヴァー・プロデュースなところもあり、本作品には作り込んでいないストレートな良さが感じられたのですが。

久しぶりに聴いてみて感じたのは、シングル・ヒットした「Midnight Rocks」(やや単調ながら詩的なきれいな曲です)、当時FENの番組のBGMで使われた「Merlin's Time」、「Rocks In The Ocean」の3曲の美しさが際立っていることです。ナイーヴで陰影に富んだ抒情的なメロディが持ち味の人ですが、それらの曲を挟むように攻撃的な曲が並べられていて、とてもバランスの取れた良い作品に仕上がっています。このアルバムの後はどんどん人気が下降してしまいます。どれも悪くはないのですが。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« <トピックス>Labrador Summ... | トップ | <この1枚>Sade「Diamond Li... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (まこと9957)
2009-05-07 04:41:45
アルを検索してたどり着きました。ALとの初めての出会いがミッドナイド・ロックスでした。アランPのプロデュース作品は素晴らしいです。しかし1曲と言うと初めて知ったこの曲が思い出深いです。SAXが心に沁みます。もっと認知度がUPして欲しい人ですね。
返信する
Unknown (atpaleys)
2009-05-07 12:30:05
まこと9957さん、はじめまして。
コメントありがとうございます。

最初に聴いたAl Stewartの曲が
「Midnight Rocks」とは!
シングルになっているのにかなり地味な存在で
知っている人は少ない曲ですよね。

同じサックスを使った曲でも
「Year Of The Cat」と「Time Passages」の
名曲2曲などに比べると
音が作りこんでいないストレートな感じがして
この曲(このアルバムも)好きです!!

AORのブログを書かれているのですね。
後ほどおじゃまします。
返信する

コメントを投稿

レヴュー」カテゴリの最新記事