発表当時はシングル発売もなく
彼らのファン以外でこのアルバム『Protest Songs』を
聴いている人も少ないと思いますが
曲の良さに加えて詞が面白いものが多いので
結構捨てがたい作品になっています。
これまで発表した8作品のなかで
オープニングの2曲の良さという点に限って言えば
個人的にはこのアルバムの
「The World Awake」と「Life of Surprises」が
一番ではないかと思っています。
「The World Awake」の中では
Chance being a fine thing brought us together
But we're not magnets well not forever
It's just the way I am, it's just the way we were
It's just a nervous flickering of old flames
続く「Life of Surprises」では
Never let your conscience be harmful to your health
Let no neurotic impulse turn inward on itself
Just say that you were happy, as happy would allow
And tell yourself that that will have to do for now
ともに多少教訓めいた詞の良さが光ります。
他にも名曲の呼び声高い「Dublin」
2ndアルバム『Steve McQueen』に収録された曲よりも
The Style Councilっぽさを感じる「Tiffanys」
ダイアナ妃を歌った「Diana」などは
地味ながらも魅力的な曲になっています。
そしてWendy Smithのヴォーカルが
かなりフィーチャーされている「Talking Scarlet」。
近所に住む人妻への恋心を歌った
一歩間違ったらかなり危なそうな曲で
Wendyはその人妻パートを歌っています。
そういえば「The World Awake」では
結婚したい男性の家の前に行った女性が
誇らしげにドアをノックすると
その男性の奥さんが出て来てしまったり
「Horsechimes」という曲では
未亡人が運転する車の助手席に座っていたりと
かなり危険な香りがします。
そしてこのアルバムのタイトルが
『Protest Songs』となっているのが頷けるのが
ラストの「Pearly Gates」です。
There'll be no stampede on the Pearly Gates
I'll say "after you"
You'll say "I don't mind the wait"