もとmoto元・甲斐の馬券神

2007年甲斐から笄に、2011年芝浦に拠点を移し、さらに2016年からは本拠札幌にて競馬三昧の日々を送る毎日。

2016年夏・旅行記(2日目)

2016年08月08日 | 旅日記
8/8(月)世間はまだ盆休み前週の月曜日。こちとらは閑職に乗じた時間だけはゴージャスな道北3泊4日の旅の2日目。
 9:00、夕食に続き貧相な朝食をささっと済ませて宿を出発。天気は今日の午後から雨模様になるとのこと。今日の行程は、オロロンラインをひたすら北上して日本最北端の都市、稚内まで。オロロンラインは留萌までは国道231号線だが、ここから先は国道232号線へと号数が変わる。また、ここまで海沿いにはなかった「道の駅」が集落ごとに存在している。馬券神夫婦、ここから先、4日目の自宅帰還まで道北地区にある「道の駅」のほとんどを踏破することになるのだが、この時点ではそんなことは露ほども考えておらず、ただ単に「特に見どころがあるわけでもないので、昼食とるのは道の駅にしておこう」と軽く考えているだけだった。
 宿から25km北上し、小平町の街中を抜けた先にある小平町道の駅「鰊番屋」に到着。道の駅には国指定重要文化財の「旧・花田家番屋」という昔の小学校位の大規模な番屋だ。「番屋」というのは漁師が漁のために寝泊まりする小屋のことで、馬券神がこれまで知ってたのは、知床半島の道の通ってない半島先にある、「船でしかいけないちっぽけなログハウスのようなもの」だけだったが、この花田家番屋を見ると「鰊で御殿が建った」といわれる所以が分るような気がする。





感心はしたが関心はないので、ささっと次なる街を目指すことにする。
 次の街、苫前までは20km。道の駅は温泉併設だが、売店に何ら見るべきものなし。せっかくなので、港に海産物でもないかな、とのことで、近所の苫前港近辺を探る。港入口に「北るもい漁業協同組合売店」の表示板が。それに沿っていくと、何とも目立たない、NAVIにすら表示されないところにこじんまりした建物があり、入口脇に「いらっしゃいませ」の看板がある。「どう見ても売店には見えねーな」と建物に入っていくと、中は魚の加工場になっている。戸惑いながら入口を振り返ると、建物入口脇の事務所から愛想のいいおばちゃんが出てきた。「商品はどこ?」とキョロキョロしてると、加工場の奥に冷凍庫の棚が幅5mほどあり、そこに冷凍された加工魚が並んでいる。今日、自宅に帰るわけではなく、これから3日間旅先を回るんだから、冷凍の食材を買うわけにゃあイカンだろ。せっかくだが、入口脇のカウンターに並べてあるツマミ用に使える加工品を購入して出る。
 さらに10km北上すると、利尻礼文とならぶ道北の離島、天売焼尻島に出るフェリー乗り場がある羽幌に到着。ここは、人の往来が盛んなせいか、滝川よりも遥かに町が賑やかな感じがある。近い方の焼尻島までは、高速船で35分、フェリーで60分だが、そもそも馬券神は船が苦手だし、今日は稚内まで行かなきゃいけないのに午後からは天候も荒れ模様で帰ってこれる保証がないので、島行きは即座に却下。フェリー乗り場そばにある「北るもい漁業協同組合・産直工房きたる」をのぞく。この売店は他所とは違い海産物が観光地値段ではなく、浜値に近く安かった。「あわび=¥250/個」とか「クロガシラ=¥150/匹」とか、旅行中でなければ購買神経発動間違いなしだった。店の前には「店内購入商品をそのまま焼いて食べられる」」というコンロが設置してあったが、火の気がまったくなく、我々2名のために火起こししてもらうのも気が引けるためスルー。
 羽幌から25km、初山別に到着。「ロマン街道・しょさんべつ」はやはり温泉併設型の道の駅。道の駅の回りには広大なキャンプ用の芝生が整備されているが、浜益と違ってこちらはテントが3つだけ。「キャンプ場整備費用の100分の1もキャンプ場利用料で回収できてないだろうな」と変な心配になる。そろそろ昼時間になってきたが、食欲をそそるメニューがないためパス。
 18km北上すると、遠別町の道の駅「富士見」に到着。ここら辺、市町村ごとに道の駅を設置したいのは分かるが、20kmごとに1個は多すぎるんでないかい?「おらが町の活性化のために、道の駅を」というのは理解できるんだが、それぞれが小規模なものにならざるを得なくなり、結果、突っ込んだ金だけでなくランニング費用すら回収できない状況になってるのはどうしたものか。「富士見」にて遅い昼食を摂る。馬券神はやっと念願の地域の名産タコを使った「蛸づくし弁当¥1500」を食す。
 オロロンライン232号線はこの先15kmほど行った天塩から内陸部に入っていくが、今回の旅は「北海道西部の海岸線を制覇」でもあるため、天塩からは海沿いの道道106号線を進む。この道は西側の日本海海岸線沿いを延々と80km位走るルート。道沿いには一切人家らしきものはなく、不幸にも車がトラブルになった場合は人命に関わる可能性がありそうな道だ。道中は徐々に天候が悪化し、雨が降ってきたが、雨で霞むカーテンの向こうにはうっすらと利尻島のシルエットが見える。地図で調べると、天塩-稚内の中間地点辺りが利尻島に最接近するポイントらしい。
 遠別から走ること約90kmで稚内西北端のノシャップ岬に到着。岬の根っこのあたりは自衛隊の基地がかなりの規模で展開している。米ソ冷戦時代の歴史が偲ばれる配置だ。



まだ3時前でチェックインするには早い時間だったので、ホテルの場所を確認した後、市内を車で散策。地場スーパー「西條」駐車場でちょうど午後3時になり、「天皇陛下のお言葉」をリアルタイムで視聴。印象深かったのは「天皇の象徴としての務めは、国民に寄り添うこと」との一節。神様の役割は、ご利益を施すことや天罰を与えることではなくましてや奇跡を起こして見せることではなく、いつも傍に寄り添うことなんだな、と妙に納得した。自分で望んだ地位ではないのに、誰に教わったわけでなく、自らの役割を考え抜き、それを日々実践しているのは、さすが天皇陛下だ。
 今夜の宿泊先「おかべ汐彩亭」にチェックインした後、夕食までの間に観光名所らしい「北防波堤ドーム」に加え稚内駅と「道の駅稚内」を徒歩にて散策。

◆「日本最北端の線路」の碑

 

今夜の部屋は昨夜とはうって変わり北防波堤の先に遠く宗谷岬を望める景観に加え、品数・種類とも十分な豪華系夕食など、いうことなし。夕食に出た三升漬けが絶品だった。

◆「おかべ汐彩亭」の夕食

 

◆部屋から望む宗谷岬方面夕景

 

<本日の走行距離=190km>

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