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DAZN観戦 2025年J1リーグ第10節 サンフレッチェ広島vsファジアーノ岡山

2025-04-15 16:00:33 | サッカー視聴記(J1)

<両軍スタメン>

  • 広島ホームだが、↓とは逆のコートで前半スタート。

広島ベンチメンバー=チョンミンギ(GK) 山﨑 塩谷 松本大弥 井上潮音 東 小原 中村 加藤陸次樹

岡山ベンチメンバー=川上(GK) 柳育崇 藤井 竹内 岩渕 神谷 佐藤 一美 ブラウンノア賢信


念願の日をついに迎えた岡山。
その日とは、J1での戦いを繰り広げる傍らで、切望していた(と思われる)広島との中国ダービー。
2009年にJリーグ入りしたものの、相手の広島は前年のJ2暮らしから、圧倒的に勝ち点を積み上げた末にJ1返り咲きを果たしたのち定着。
戦うには自身がJ1に上がる他無い、そんな覚悟を植え付けられて?から月日は流れ。
そして2025年、ようやく迎えた対戦に関係者の溢れ出る思いを想像すると……といった一戦。

ダービーマッチとはいっても、場外も含めたバチバチとしたやり合い、という雰囲気は初々しさ故にあまり強くなく。
J2の場で着実な漸進の末にJ1昇格へと漕ぎ着けたためか、徳を重ねて……では無いものの、岡山の周囲を取り巻く空気は優しいという感じに。
どんな手を使ってでも……という急進的な躍進が反発を呼びやすいのは現在の町田の事例を見ても明らかで、これに包まれてるうちに、J1の舞台でも更なる漸進を果たせるかどうか。
そんな新たなダービーの幕開けを、広島の新スタジアム・エディオンピースウイング広島で迎えた(といっても2年目ですが)のは絵的に様になり。

滑り出しは上々の成績(4勝2分3敗)とはいえ、戦力的には厳しそうで開幕して間も無く松本昌を補強するなど陣容を固め。
前年記した自分の懸念とは裏腹に、ルカオがJ1でもフィジカルモンスターぶりを発揮しているのが嬉しい誤算でしょうか。
しかし周囲の個の力が上がっており、戦い続けるにはそのルカオをなるべくスタメンで起用し続けなければならない苦しさも感じつつ、この日も1トップに据えて挑みました。

前半2分の広島、中盤で浮き球を確保しつつ繋いでいき、その間に抜け出す体勢を取った川辺へとロングパスを通す中野。
右奥で受けた川辺は工藤を剥がしてカットイン、その勢いのままシュート気味に速いクロスを入れるもGKブローダーセンがセーブ。
右コーナーキックで継続し、キッカー菅のクロスをファーで荒木が合わせる(枠外)という具合に、先制攻撃で力の差を見せに掛かります。

対する岡山も5分、ロングパスのセカンドボールを拾って攻撃に入ると、藤田縦パス→木村ポストプレイを経て受けたルカオが右ポケットを急襲。
そして低いクロスを入れるも中央の江坂は合わせきれずと、早速そのストロングポイントを押し出すルカオ。

3-4-2-1同士でのミラーゲームに相応しく、攻撃のターンになれば素早く縦に送る攻めを空中・地上共に繰り広げる両チーム。
その展開の通例に従うように、その後の岡山はルカオが荒木に抑えられ、木村の突破力も阻まれるなど苦戦。
J1上位の壁を実感させる絵図が膨らんでしまい、この局面をどう打破していくかに力点が置かれます。

14分、田部井のロングパスを中央で収めたルカオは、そのまま荒木を避けるように右へと流れ。
カットインならぬカットアウトと言いたくなる動きから、前進ののち溜めを作るという工夫を見せ。
ここはフィニッシュに繋がらずも、続く攻撃では左サイドの工藤から組み立て、先程と同様に田部井がルカオへ縦パスを繋ぎ。
今度は中央のままボールキープするルカオに対し荒木が反則を犯し、これによりエリアからすぐ手前の位置で直接フリーキックを得た岡山。
キッカーに選んだのは江坂で、壁の右を通さんとしましたがその脇に居たジェルマンのブロックに阻まれます。

着実にリズムを作っていきますが、17分には川辺のパスカットから広島が中盤から一気にカウンター、裏へのミドルパスにジャーメインが走り込み。(渡る前に田上がクリア)
21分にはプレス回避の局面でGKブローダーセンのパスが乱れる(川辺が直接縦パスも前田には通らず)など、広島相手故に一手のミスが縦に速い攻めに繋がりかねず。

プレッシャーに屈しても可笑しくない状況で、妙手となったのが阿部の攻撃参加。
22分、田上のパスを右へと流れながら受けた阿部、これによりジェルマンを剥がして出来たスペースを(藤田とのパス交換ののち)持ち運び。
そしてそのままグラウンダーのクロスを送り、木村ポストプレイ→江坂再度エリア内へパスと、ボールを上下動させた末にルカオに訪れたシュートチャンス。
このフィニッシュは荒木のブロックに阻まれましたが、以降CK・スローインを量産するセットプレー攻勢に突入。
強敵・広島が相手でも、その攻撃機会では互角以上の立ち回りを見せます。

そんななか広島側にアクシデントが発生し、28分にカウンターに持ち込みかけた所でドリブルするジェルマンが倒れ込んでしまい。
最初見た際は寄せた藤田のチャージを受けてかと思われましたが、どうやら筋肉系トラブルらしくすぐさま交代を用意するミヒャエル・スキッベ監督。
故障者続出が波に乗れない状況を生んでいるだけに頭の痛い所で、この日も一筋縄ではいかない試合と化します。(中村と交代)

手加減する事無く、気丈に攻め込む岡山。
30分、左奥でスルーパスを受けたルカオが溜めたのち逆向きのヒールパスで目線を変え、江坂の奥でのキープからの戻しののち田部井のクロス。
ニアで木村が跳び込んだその奥で、松本と藤田が位置する絶好機と化したものの、両者被ってしまい撃てず。

一方アクシデントによる交代で、退潮の気配を感じながらの戦いとなった広島。
その後は越道の突破力を押し出すか、細かいパスワークで繋ぐ攻撃の二択気味になったものの然したる効果は挙げられず。

迎えた40分、GKブローダーセンのロングフィードを川辺が跳ね返し、そのまま空中で繋いでいくというその2つからかけ離れた攻め。
川辺と前田の2人で中央を繋いでいき突破に成功し、そのまま前田がミドルシュートを放ちましたがGKブローダーセンがセーブ。
巧みな1タッチによる前進が、岡山ディフェンスの喰い付きを呼んだものの決めきる事は出来ず終わります。

前半もアディショナルタイムに突入し、岡山はGKブローダーセンがプレッシャーを受けつつロングフィード。
これが荒木がクリア出来ずに一気に裏を突くボールになり、ルカオが走り込んだもののGK大迫が前に出てクリア。
最後方と最前線のパワーでJ1の舞台でも互角以上に渡り合う岡山ですが、そのまま形になったような絵図となり。
結局これが最後の好機となり前半終了。

既に交代カードを使っている広島の方が動いたハーフタイム。
越道・菅→塩谷・東へと2枚替えを敢行します。(中野が右ウイングバックに回る)

流れを呼び込みたい広島でしたが、後半の入りは岡山がスローインから攻め立て。
後半1分に右サイドでの繋ぎから阿部がミドルパス、ルカオを狙うと見せかけてその裏へと落とした事で好機。
木村が奥へ進入してクロス、ニアで藤田がフリックで浮かせるも繋がらずと、得意手を囮に使う事で余裕も感じさせる攻撃に。

その後CKに持ち込んだ岡山に対し、出遅れを強いられた広島。
しかしスローインならばこちらが上といわんばかりに、5分に持ち込んだ右スローインで中野がロングスローを敢行。
これが一気に中央まで伸びた所、後方から佐々木翔が強烈に走り込んでヘディングシュートを放ちます。
GKブローダーセンがキャッチするもその威力は以降も脅威となり、これだけクロスと見劣りしないボールであればロングスロー連発の攻めも様になる、といった穿った思想も自分の脳内に浮かび。

これで精神的に優位に立ったでしょうか。
7分には岡山の攻撃も、阿部ミドルパス→ルカオ胸で落としを拾った木村のカットインが大きくなると、塩谷のクリアがそのまま最終ラインの背後へ。(走り込むジャーメインに惜しくも繋がらず)
9分には自陣での左スローインから、岡山のプレッシングを田中聡がグラウンダーでのサイドチェンジを通して回避(その後スルーパスを奥で受けた前田によりCK獲得)と、大人の立ち回りを発揮し始める広島。

前半同様攻撃機会を重ねていく岡山ですが、そうした広島の攻撃により一発で破られかねない雰囲気にもなり。
ベンチが動いたのは11分で、松本昌→佐藤へと交代します。
直後の12分、左サイドから木村が持ち運ぶと見せかけ人数を掛けてのパスワークに入ると、その間に上がった木村が江坂のパスを間で受けて好機到来。
彼のスルーパスに走り込んで加藤聖が奥から低いクロス、クリアが真上に上がった所に落下点に入ったのは木村という具合に、起点からフィニッシュワークまで勤めに掛かります。(その後こぼれ球→工藤のパスを受けてシュート、GK大迫キャッチ)

こうして木村が持ち味を出して来た事で、好循環が一気に噴き出したでしょうか。
続く13分、最後方から阿部のロングパスが出されると、右ワイドから走り込む佐藤の前で受けにいったルカオが本領発揮。
入れ替わりながら受けた事で荒木と東の2人をいっぺんに剥がす形になると、そのまま一気にドリブルでGK大迫の眼前に。
必至に追走した東が辛うじて触れるも、同じく並走してきた佐藤がそのボールを詰めてゴールネットを揺らします。
ファーストプレイでゴールを叩き出した佐藤により、リードを奪った岡山。
ルカオに対し良く対応してきたこれまでの広島でしたが、ワンミスで破られる脅威はこちらも健在、といった失点になりました。

広島が追い掛ける立場となった事で、どちらが強いかどうかは関係無いものとなり。
とにかく多くチャンスに持ち込み、それらのうちの一つをまずモノにするしかありません。

その意思の通り、16分に再度中野がロングスローを投げ入れる場面に持ち込み、期待通りに中央まで放り込む中野。
これはクリアされるも、その流れにより岡山が布陣を整えた結果、佐藤と木村の位置が逆となる状態に陥ります。
そして直後の17分、広島の左での前進姿勢に対し佐藤が右へと意識を強めた結果、田中聡→塩谷へと通され逆サイドへ。
そしてカットインの姿勢からミドルシュートを放つ塩谷(工藤がヘッドでブロック)という具合に、紛れによる相手の乱れも有効利用する広島。

18分にルカオが遠目からシュートを放って(GK大迫キャッチ)以降、広島の怒涛の攻撃を受け続ける状況となった岡山。
広島は22分に前田→加藤陸へと交代し、更なる攻めの加速の手段とします。

24分、岡山はルカオのパスミスでロストすると、広島が最後方からのビルドアップに入るも左サイドから縦に速い運びを選択。
相手のミスはすかさず突くという姿勢をここでも発揮すると、奥からの中村のグラウンダーのクロスを、フリーになったジャーメインが合わせシュート。
しかしGKブローダーセンがファインセーブと、守護神が瀬戸際で凌ぎ。
その後のCKもクロスをパンチングで跳ね返したブローダーセン、最前線のミスは最後方で取り返すという形で、失点を防ぎます。

それでも耐える時間から脱出できない岡山。
攻撃権を支配し続ける広島は28分右サイドでのポゼッションから、ボールを上下動させた末に中野がクロス、逆サイドへ流れた所を東が拾って再度クロス。
ジャーメインがヘッドで合わせるもミート出来ず、右ポケットへこぼれた所を股も塩谷がクロス、そしてファーで加藤陸が折り返しと右往左往するボール。
これをジャーメインが中央で待ち構え、苦労が報われるという絵図になりましたが、詰めた田上に倒される形となり撃てず。
決定機阻止のような形ですが笛は鳴らずに終わり、広島サイドの紛糾を招くのみとなってしまいました。(これによりベンチのセハット・ウマルコーチに警告)

しかし反則紛いのアタックをした田上の方が足を痛める事態となり、ここで交代の運びとなるアクシデントが岡山側にも降り注ぎ。
これに併せて木山隆之監督は3枚替えを敢行し、田上・江坂・ルカオ→柳育・神谷・一美へと交代します。
J1昇格への道を作りながらもサブが中心となっている面々が、厳しい局面で投入と試される事に。

35分、その投入された一美のボールゲインから敵陣で攻撃開始と、久々に攻撃機会を得た岡山。
左から逆サイドへ展開し、佐藤のクロスにまで持ち込むもここから広島のカウンターに繋がってしまい。(東のロングパスを受けた加藤陸が左ポケットへ切り込んでCKに)
どうしても専守からの脱却が難しいなか、1点を守りきる意識を強め。
そうなると今度は柳育を中心とするディフェンスの試練となり。
単調なロングボールやクロス攻勢ならば無類の力を発揮する柳育だけに、地上から崩されるという弱点の露出は避けたい残り時間。
(37分に広島は田中聡→小原へと交代)

39分の広島、そのクロス攻勢に入るも、両サイドから弛まなく入れられるボールに四苦八苦という絵図に。
そして3本目の中村のクロスが左から入り、加藤陸が合わせるも眼前で工藤がブロック。
何とか凌いだ岡山ですが、同時に田部井まで足を痛める(攣らせる?)事態が発生しすぐさま交代を図るベンチ。
竹内を投入してCKの防衛に入る岡山、そこでも荒木にマンマークで付く柳育がやり合うという具合に悪目立ち。
良くも悪くも、純粋にJ2からの這い上がり組という色が強いものの、それがJ1の場では新鮮にも映り。

交代でボランチに入った小原が、その守備をこじ開けんと奮闘。
43分に左サイドでドリブルする中村から、自分が仕掛けると見せかけ中央へ展開ののち、右ハーフレーンで持つ小原。
ここでミドルシュートの体勢に入るも、キャンセルしてエリア内の加藤陸へ繋ぐなどあくまで決定機を得ようとする立ち回りを貫き。(その後右奥でパスワークも結局撃てず)
そうかと思えば直後の44分、ロングスローの跳ね返りを拾ったのち、またも持った小原はミドルシュートを選択。(ゴール左へ外れる)

リトリートする相手に対し、面白い攻めも見られましたが試合はATに突入と、追い掛ける側はそうも言っていられない状況に。
焦りが滲み出る広島、中盤で荒木が一美に反則を受けると、遅延行為紛いにボールを持つ藤田から取り返さんとした川辺が押し倒してしまい。
そして警告が突き出される(正直これは納得いかない判定……)など醜態を晒すものの、とにかくゴールしなければ後が無く。

しかしロングボールへと傾倒する事は避けられず、そうなると柳育を中心とする岡山ディフェンスの思う壺となり。
何度かクロスは上がるものの、フィニッシュに持ち込ませず時間をやり過ごした岡山。

そして試合終了の笛を聞き、勝利を実感する時間が訪れ。
記念すべきダービーマッチを制し、これで今季5勝目を挙げた岡山。
名実とともにJ1で戦える自信を得る一戦となったでしょうか。

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