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DAZN観戦 2023年J2リーグ第18節 水戸ホーリーホックvsレノファ山口FC

2023-06-01 16:01:17 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回の水戸の記事はこちら(11節・大分戦、1-0)
※前回の山口の記事はこちら(8節・栃木戦、1-1)

<水戸スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • GK春名と松田の2名がU-20代表に選出、U-20ワールドカップアルゼンチン大会に参加のため離脱中。
  • GK遠藤がJ1・横浜FCから育成型レンタルで加入、15節から登録されこの日が3試合目のベンチ入り。
  • GK東ジョンがJ1・名古屋から育成型レンタルで加入、17節から登録。
  • 成瀬がJ1・名古屋から育成型レンタルで加入し今節から登録、なお山形への育成型レンタルを終了させ移籍先変更という形に。
  • GK山口瑠伊の故障が発表され、4/27に発生して全治は未定との事。
  • 15節(栃木戦、2-2)で負傷交代した大崎の詳細が発表されるも、全治は未定。
  • 黒石の故障が発表され、5/17に発生して全治は未定との事。

<山口スタメン>

  • 監督を交代。14節(群馬戦、1-2)終了後に名塚善寛氏が退任となり、コーチの中山元気氏が暫定監督に。
  • 前節の4-1-2-3から3-4-2-1へとフォーメーションを変更。
  • GK寺門が前節(ヴェルディ戦、0-2)退場となったため出場停止。
  • 来季加入が内定した水口(IPU・環太平洋大)が特別指定として今節から登録。

ともに炎上、といった感じの2チームで、それは失点数がともにリーグワースト(33失点)というデータにも表れており。

水戸は正GK山口瑠の負傷によりGK事情が一変し、超ベテラン本間に出番が回ってくるほどの混乱状態に。
GK2人を育成型レンタルで獲るなど必死に陣容を固めている最中ですが、もう一つの懸念がサイドバック。
後藤田・大崎・黒石と立て続けに故障者が発生し、前節はとうとうボランチの前田が右SBを務めざるを得ない状況に陥ってしまいました。
松田のアンダー代表選出も合さりとにかく人員不足ななか、こちらも育成型レンタルで成瀬を獲得と、緊急補強がせわしなく行われ。

一方の山口は、最後の勝利が7節(秋田戦、1-0)という遠い昔の状態に。
監督交代にも踏み切りましたが、新監督はまだ選定中との事で、暫定監督に就いている中山元氏の下で悪戦苦闘を続けています。
そしてこの日は思い切って、3-4-2-1の布陣による守備的なサッカーに舵を切り。
それにしてはCBの生駒・前がメンバー外と不可解な点が見られましたが、後日両者とも負傷が発表されたため合点。
むしろ2人の故障で、とにかく5バックで守るという意識を高めたのかもしれません。
ならびにいざ就任する新監督のために、少しでも勝ち点を稼ぐ……それが暫定監督の役割と割り切って。

こうして下位同士の対戦の火蓋は切られましたが、お互いロングボールを蹴り合うという入り。
しかし水戸の方は、梅田がラフなボールでも良い収めを見せたため好機を演出。
前半2分にその梅田の収めから繋ぎ、長井のアーリークロスから草野がヘディングシュート(枠外)と早速フィニッシュで終え。
続く3分にもラフなロングボールを梅田が収めてエリア内を突き、そこから獲得した右コーナーキック。
キッカー武田のクロスを楠本が合わせヘディングシュート(枠外)と、優勢な流れを作っていきます。

パワーサッカーに準ずるスタイルでは不利なのは明らかな山口。
いち早く繋ぐスタイルへと移り変わり、11分に右サイドでの長いパスワークからCKを獲得し、そこから2本CKを続けるなど何とか押し返しを図ります。

それでも水戸のロングボール攻勢を受けては、攻撃権を支配しても一発でひっくり返される危惧を常時抱える事となり。
15分にはGK中山開帆のロングフィードを沼田がクリア出来ず、草野に渡って水戸の好機に。
そして武田が右サイド奥を突いたのち、戻しを経ての長井のミドルシュートが枠を襲い、GK関がセーブしたこぼれ球を前田に詰められるも何とかクリアで凌ぎ。
21分にも梅田を裏へ走らせるロングパスをクリアしきれず繋げられ、長井のクロスから草野がヘディングシュート。(GK関キャッチ)
守備的なサッカーを繰り広げるための人材に欠く状態の通り、危なっかしいディフェンスを強いられる山口。

何とかワンチャンスをモノにしたい山口は、25分左サイドに開いた大槻のボールキープで、(武田の)反則を呼び込みフリーキックに。
キッカー池上のクロスはクリアされるも、セカンドボールから矢島のミドルシュートが炸裂し、これをエリア内で梅田がブロック。
すると腕に当たったとして一斉にハンドを猛アピールする山口選手、しかし笛は吹かれずPKゲットとはなりません。

次第にロングボール攻勢も有効とはならなくなった水戸は、このピンチの後ぐらいからポジション変更。
武田が前節同様のボランチに回り、杉浦が右サイドハーフへ移動という措置を取ります。
そしてショートパスを繋いでの攻撃へと転換。
29分には再び長井のミドルシュート(枠外)、31分には敵陣でのボール奪取から小原がミドルシュート(ゴール右へ外れる)と、果敢にゴールを狙いにいき。

最多失点のチーム同士の対戦らしからぬ、スコアレスを維持したまま時間は進み。
そしてアクシデントが襲い、34分にロングボールに合わせようとした松橋と、クリアにいった長井の頭部同士が激しく激突してしまい。
長井の反則(警告)となりましたが、ダメージが大きいのはその長井の方で、起き上がれず氷嚢で頭部を冷却しながら担架に乗せられる事となり。
そして交代の措置が採られ(脳震盪のため枠は消費せず)、井上を投入。
左利きの井上が右SBをやるという、ただでさえ苦しいSB事情に拍車がかかる事態となってしまいました。
一方、無事に起き上がった松橋の方も、試合が再開されてすぐ後に再び倒れ込んでしまい。
担架で運ばれてこちらも交代となり(同じく脳震盪のため枠は消費せず)、石川を投入。

これにより6分と長いアディショナルタイムになったものの、水戸が井上、山口が矢島と1本ずつシュートを放ったのみに終わり。(ともにGKがキャッチ)
色々ありましたが、スコアレスで前半終了となりました。

迎えた後半、水戸はやはり逆足SBはアンバランスさが拭えない故に、井上と杉浦のポジションを入れ替え。
杉浦が右SBと、依然としてスクランブル感は拭えませんが。
その間隙を突くように、後半は一転して山口が押し込む立ち上がりに。
高橋が高い位置で攻撃に絡むなど、前年のようなサッカーが顔を見せ始めます。

やり返したい状況となった水戸は、前半立ち上がりのように、梅田へのロングボール狙いへと傾倒。
即効性を求めるにはやはりこれといった感じであり、10分にはゴールキックでロングフィード→梅田フリックを経て左サイド奥を取り。
その後スローイン→CKへと繋がり、クロスの跳ね返りを繋いで杉浦がミドルシュートを放つもGK関がキャッチ。

山口サイドも、敵陣に運んで左スローインに持ち込んだのが14分で、ここから試合は動きます。
左→中央→右へとサイドを変えて高橋が低いクロスを入れると、合わせにいった池上の手前で武田がクリアにいき、ミート出来ずこぼれたボールが田辺の腕に当たり。
今度はハンドが取られて反則・山口のPKが齎されます。
諦めきれずに異議を唱え、田辺が警告を受けてしまったのを受け、「(前節PKを止めた中山開を)信じろ」という濱崎芳己監督の檄が飛ぶなかキッカーの位置に着いたのは田中。
ゴール左へと蹴り込み、GKの逆を突いてしっかりとモノにします。
これで5試合ぶりの先制点となった山口。

反撃の機運を高めるべく、キックオフの前に寺沼を投入した水戸ベンチ。(梅田と交代)
形式的にも、梅田狙いのロングボール攻勢を改めんとしたのは明白で、以降左SBのタビナスを高い位置に上げて受けさせんとする手法で攻め上がり。

一方の山口は22分に2枚替え、大槻・五十嵐→河野・野寄。
放送席では「あくまで追加点を狙うメッセージ」と述べられていましたが、以降全く攻撃機会を掴めず。
その意図があったどうかは不透明な所で、「何としてもリードを奪い、その後は守備意識を高める」という推測の方がつじつまが合うような展開となります。
山口ボールとなってもラフなロングボールを送るだけという流れとなり、必然的に水戸が得点出来るかどうかという試合絵図に。

(GK以外)全員敵陣に入り込むシーンも多くなり、総力を駆使し山口の守備陣を崩しにかかる水戸。
29分には小原が左サイドをドリブルし、タビナスに渡したのち返しの股抜きパスを受けて奥を取り、ポケットを突いてのクロス。
これを中央で寺沼が合わせヘディングシュート、しかし枠を捉えられず。

得点はならずも一息つきたい山口、31分に再度2枚替え。(池上・山瀬→高木・神垣、田中がシャドーにシフト)
32分に先制点の流れの如く左スローインを取り、野寄の左ポケットを突いてのシュートがブロックされてCKに。
この左CKから、クロスをGK中山開が掻き出した所を矢島がミドルシュート(枠外)と、フィニッシュで終わらせる事に成功します。

この直後に水戸は草野→新里へと交代。
新里がトップ下になる4-2-3-1へとシフトし、彼を自在に動かしてボールを出し入れして崩さんとします。
36分には右サイドで崩し、スルーパスに走り込んだ井上が奥からクロス、ファーサイドでタビナスが合わせにいくという大外からのフィニッシュに持ち込まんとしますがクリアされ。

この変更でリズムも出て来たようであり、山口に一切攻撃をさせずにひたすら攻め込む水戸。
39分には敵陣で武田がボール奪取してショートカウンターと、僅かな隙も作らせず。
ここから井上が右ワイド深めで持ち、沼田に反則を受けてFKの好機(シュートにはいけず)と、セットプレーも絡めて何とか1点をもぎ取らんとします。
それでも度々上がるクロスに対し、GK関の好判断の跳び出しもありシュートは撃たせない山口。

時間も押し迫り43分、さらに圧力を掛けんと水戸は最後の交代。
タビナス→唐山に交代し、再び4-4-2と戻した上で井上が左SB・新里がボランチ・武田が右SHと大きく弄り。
しかしこれはマイナスに作用し、好循環を齎していたトップ下新里が無くなった事で失速します。

そのままATへ突入し、山口はボールカットした矢島が杉浦のチャージを受けて反則・警告。
その後スローインを受けようとした河野も楠本に倒されて反則という具合に、焦りから水戸が反則を膨らませ。
そして得たFKを最大限に利用し時間を使っていく山口。(ATの最中に田中→国本へと交代)

4分が目安のATも終盤、水戸は武田が(石川に)反則を受けて右サイドからのFKとなると、素早いリスタートを経て繋ぎののち前田がエリア内へロビング。
これを合わせにいったのは猛烈に上がった新里で、フリーでのヘディングシュートが炸裂して同点か、と思われましたがGK関がファインセーブ。
新里を掴まえられずにいたのが最後の最後に……というシーンでしたが、紙一重で凌いだ山口。
その後のCK、水戸はGK中山開が上がってくる文字通り最後の掛けとなりましたが、クリアされて試合終了の笛が鳴り。

実に11試合ぶりの勝利となった山口。
その後に前・生駒の負傷がリリースされたのは前述の通りですが、もう一つ避けては通れない重大ニュースが投下される事となり。
とうとう新監督の決定がなされましたが、その人物はフアン・エスナイデル氏。
その独特過ぎるサッカースタイルと玄米食の導入で一世を風靡したのが2017年ですが、千葉の監督を解任されたのちは一切キャリアは無かったとの事で。
正直な所、低迷するクラブの建て直しには不安しか感じない人事ですが、フロントのこの選択によるウルトラCは果たせるでしょうか。

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