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DAZN観戦 2020年J2リーグ第8節 水戸ホーリーホックvsヴァンフォーレ甲府

2020-07-30 18:37:26 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の水戸の記事はこちら(4節・山形戦)
※前回の甲府の記事はこちら(4節・金沢戦)

再び水曜の試合、という事で双方中3日。
甲府は大幅にスタメンを変更し、その数は何と9人。
大ベテラン・山本を3バックの中央で起用する事で、そんな不安な陣容を締めに掛かりたい所ですが、前回同じような意図で挑んだ5節・ヴェルディ戦では4失点の敗北。
そしてその他のメンバーも5節以降のスタメンである選手(山本の他中村・太田・中塩・荒木・山田陸)が多く、言うなれば前回のリベンジといったこの日の位置付けでしょうか。
また、特別指定の関口が右ウイングバックで初スタメンを果たしたのが目に付きました。

開幕戦から4バックで挑んできた甲府ですが、5節で3バックにシフトして以降は、4バックと3バックを流れの中で変更するという可変システムを取り入れている伊藤彰監督。
この日は後半開始直後、攻撃時に山本がボランチに上がる場面が見受けられたものの、それ以外では3バックでほぼ固定。
やはり大幅な駒落ちの状況ではリスクが大きいようです。

静かな立ち上がりを見せたのち、前半6分に水戸の攻撃、右サイドから形を作った後目下売り出し中の松崎がドリブル突破。
そしてエリア手前でカットインからシュートを放つ(GK岡西キャッチ)という、自慢の突破力を生かした思い切ったプレーを披露します。

一方甲府の右サイドは、前述の通り新顔の関口。
そのため早いうちにプレーに慣れさせようとしたのか、序盤の甲府は右から攻撃を組み立てるシーンが多々。
4分に中塩のインターセプトから、中村・小柳とともに攻撃の組み立てに参加する関口、中村のスルーパスで奥に走り込みます。
これは一旦水戸・瀧澤に拾われるも奪い返し、奥に進入してコーナーキックをゲット。
その後も小柳のロングパスに反応したり、縦パスをダイレクトで中央に送ったり、自身がハーフナー・マイク目掛けて縦パスを送ったりと、初出場ながら他者との連携を見せていく関口。
しかし自身で突破するシーンはあまり見られず、21分に右サイド奥にドリブルしたのを水戸・山谷に対応されたぐらい。
相手の水戸も3バックだったため、ウイングバック同士でマッチアップを強いられたも原因だったでしょうが、この辺は要修練という感じでした。

右サイド重視ながらも、有効打が中々出なかった序盤の甲府。
すると24分、山本のロングパスから今度は逆の左サイドで攻撃。
これを収めた荒木が太田にパス、カットインを仕掛けて一旦は奪われかけた太田ですが、拾い直すと大胆にミドルシュート。
これが無回転のボールでGK牡川のキャッチを弾き、ゴールに吸い込まれる破壊力を見せたシュートとなり、甲府が先制します。
しかしここから激しくスコアは動く事に。

甲府ペースで推移して中々攻撃の形を作れなかった水戸。
27分右サイドでの攻撃で、岸田縦パス→奥田開いて受ける→岸田の追い越しを待ってスルーパスで奥へ進入。
岸田がスライディングで収めようとしてこぼれ球となるも、松崎が拾い切り返してからクロスを上げると、これが中央のアレフ・ピットブルの頭へドンピシャリ。
綺麗なヘディングシュートでたちまち同点、となったのも束の間の28分でした。
中塩の縦パスを太田がフリックし、受けた中村が裏へスルーパスを送ると、走り込んだ松田がGKと一対一になる絶好機。
右奥へ切り込む動きを見せた松田、GK牡川を反応させたうえで浮き球で左を抜くシュートを放ち、見事モノにするのに成功しました。

あっという間に1-2というスコアに。
しかしその後甲府は守備で落ち着きを見せ、5-4-1のブロックをひたすら強固に固める戦術に。

試合毎に4バックと3バックを使い分けている今季の水戸。
この日は3バックで挑んだものの、この甲府のブロックの前に、ビルドアップで難儀します。
1ボランチの3-3-2-2というフォーメーション故、その1ボランチ(この日は平野)が徹底的に消されるという対策を採るのが相手の常。(この日の前半はハーフナーが徹底してCBのパスコースを切っていた)
そのため両WBを下げ気味にして、まずはそこに出したうえでサイドを揺さぶる、というビルドアップが基本なのでしょう。(個人の見解です)
しかしこの日の甲府はブロックが強固で、左右に揺さぶっても糸口が見えないのが辛かった。
2列目の部分がしっかりとスライドしてくると、スペースを探すのに難儀するのは当然で、こうなると単純なパスワークでは崩せない。
松崎の突破力という違う武器は持っていても、それが対応されないうちに、違う突破口を見せたい展開に。

そんな兆しの攻めが35分。
ンドカ・ボニフェイスが縦パスを送ると、シャドーから降りてきた山田康がポストプレイでボランチ・平野にボールを渡すのに成功。
そののち松崎ドリブルで前進→右の岸田へ→奥で岸田切り返しの連続→松崎と渡っていき、松崎のクロスから山谷がヘディングシュート(枠外)という形を作りました。
中々絡めなかった平野を経由した攻撃を見せて反撃の狼煙。
それでも終了間際の45分、松田が遠目から際どいシュートを放った(GK牡川セーブ)甲府。
どちらが先に次の得点を挙げるか、という雰囲気の中前半を終えます。

その得点が是が非でも欲しい水戸サイド、後半頭に3枚替えと勝負。
滝澤・山谷・山田康→乾・外山・山口と交代します。
特に既に2得点を挙げ、前回取り上げた山形戦では素晴らしいゴラッソでスーパーサブぶりを発揮した山口に期待が掛かる所。

後半立ち上がりは、前述した甲府の4バック可変モードもあり、何度か水戸ゴールに迫る甲府。
しかしそれが終わると、試合はほぼ一方的に水戸が攻撃するという構図になりました。
ハーフナーの運動量あるいは集中力が落ちたのか、前半とは違って平野がボールに絡めるようになり、ゲームを作っていく水戸。
後半10分に交代出場していた乾が頭部にボールを受け、脳震盪でインアウト(村田と交代・以降4-4-2へシフト)を余儀なくされても、それは変わらず。
しかし肝心のシュートには持ち込めず、4分に直接フリーキックを山口が狙った場面のみ。(壁に当たってゴール左へ逸れる)
逆に甲府が18分にシュート(小柳のクロスを松田が合わせる)の場面を作るなど、ポゼッションvsカウンターの図式にも似た様相に。

結局飲水タイムを挟むまで、後半は流れの中からは一度もシュート出来ずという有様だった水戸。
そんな状況で心理的にも溜まるものがあったか、26分には岸田の浮き球のパスを収めた村田が右へ展開すると、山口はクロス気味にゴールを狙います。(GK岡西キャッチ)
まずはシュートを放ちたいという意思を表し、さらに攻めかかる水戸。

そして32分、CKから中山仁斗(ピットブルと交代で出場)がヘディングシュートを放つも、ゴール前でハーフナーがブロック。
さらに二次攻撃で、後方からのロングフィードが左に流れた所を山口が拾い、クロスを上げるとニアサイドにンドカが飛び込んでヘディングシュート。
ゴールに突き刺さり同点、そう思った刹那、中央で中山仁がオフサイドポジションに居たため笛が鳴ってノーゴールに。

一方の甲府は押し込まれる展開を受け、終盤は逃げ切り体制に。
しかしメンバーを落とした影響か、ベンチの駒が不足しているのが悩み所で、もう一人の特別指定・長谷川元希を投入(ハーフナーと交代・同時に中村→武田も交代)するやりくり。
40分も過ぎると、攻撃機会を得てサイド奥に進入しても、クロスを上げずパス回しで時間を使うシーンも見せます。

それ故水戸もシュート数を伸ばせず、このまま甲府勝利か、という雰囲気が漂いつつ突入したAT。
最後方からのビルドアップでンドカも何処に出したら良いか迷っているような状況の中、2度目に左の外山に出すと、アタックにいった甲府・長谷川元に引っ張られつつも外山はボールキープ。
そして中央に繋がり、平野の縦パスを受けた松崎がキレの衰えないドリブルを見せると、エリア内左へパス。
そこには先程執念のキープを見せた外山が上がっており、彼のグラウンダーのクロスが入ると、ニアサイドで山口が合わせて今度は正真正銘のゴール。
まさに全員の総力で、甲府の守備の壁を破った瞬間でした。

尚もこの後攻め込む水戸でしたが、結局2-2のまま動かず、引き分けで試合終了。
内容的には良いサッカーを繰り広げている今季の水戸ですが、この日でようやく勝ち点9と結果はあまり伴わず。
やはり大幅に選手が入れ替わったうえ、積極的に若手・新人の起用がなされるという状況では、勝ち点を掴むしたたかさが足りなくなるのはある意味仕方の無い事。
言い換えれば「ピュアである」という表現がピッタリ来るでしょうか。


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