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DAZN観戦 2019年J2リーグ第25節 徳島ヴォルティスvs鹿児島ユナイテッドFC

2019-08-03 17:08:56 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の徳島の記事はこちら(18節・横浜FC戦)
※前回の鹿児島の記事はこちら(16節・鹿児島戦)

前半この2チームが対戦したのは栄えある開幕戦。
特に鹿児島サイドは初のJ2での戦いという晴れ舞台であり、試合内容も壮絶なものになりました。
前半は0-0で終えたものの、後半から怒涛のゴールラッシュの展開に。鹿児島は2度勝ち越しながら徳島に追い付かれ、迎えた試合終了間際。
砂森のグラウンダーのクロスを中原秀人がシュートし、決勝点・4点目をもぎ取った鹿児島が記念すべき勝利を手にしました。

あれから月日は流れ……とは大げさですが、あの歓喜も今は昔、現状は残留争いの渦中でもがいている鹿児島。
開幕戦の殊勲者・中原秀も現在は半レギュラーの立場に回る事を余儀なくされているなど、時の流れは残酷です。(ちなみにチーム内には弟の中原優生も在籍中)

一方敗れた徳島、それを引きずるかの如く歯車がかみ合わない序盤戦を過ごす事となりましたが、その後復調し上位を伺わんとする位置に着けます。
しかし折り返し後は2勝2敗とやや足踏み。
特に前節(山形戦)は、前半の清武の退場で不利に陥り、後半3失点で逆転負けと痛い一戦。
その清武を出場停止で欠いて挑む事となったこの日の試合。

J1経験クラブ(といっても1年だけだけど)の徳島と、J2ですら初めてのシーズンとなる鹿児島。
前半はポゼッションサッカーを如何なく発揮し、ボール支配で相手を守備に釘付けにした徳島。
先輩の貫禄を見せつけているようでもあり、開幕戦に敗れた借りを返そうという気概を形で表しているようでもありました。

しかしワンチャンスをものにしこの日も鹿児島が先制します。
ニウドが中盤でインターセプト、そこから酒本に縦パスを入れたのち左サイドに展開。
4-2-3-1の左サイドハーフである牛之濱が低いクロスを上げ、ニアサイドに飛び込んだのは五領。
ヘディングシュートを逆サイドのゴールに突き刺し、徳島に冷水を浴びせるような先制点を挙げます。

これ以降鹿児島は防戦一方で、シュートは39分まで無し。
センターバックの赤尾が負傷退場し、ベテランの堤が出場(13分)というアクシデントにも見舞われました。
攻勢の徳島ですが、これまで3バックと4バックを使い分けしつつシーズンを乗り切ってきており、清武不在を微塵も感じさせず。
この日は3-4-2-1でシャドーには野村と渡井、ウイングバックは右が杉本・左が表原。
30分辺りで杉本と表原がサイドを入れ替え、また状況によってセンターバックのヨルディ・バイスと内田が位置を入れ替わったり(15分・一時的)と、ポゼッションスタイルにありがちなポジションチェンジも盛んに行い、相手守備を崩さんとします。
しかし肝心のシュートが中々撃てずと、これもポゼッションスタイルあるある。

切欠は前述の39分の鹿児島のシュートでした。
砂森が酒本とのワンツーでエリア内に進入し、左側からのシュート。
GK梶川がセーブしコーナーキックへ、酒本のクロス→ニウドヘッド→ファーで枝本ヘディングシュートという流れを見せますがこれもGK梶川に阻まれ、混戦になりますが最後はクリア。

監督が攻撃サッカーを掲げる金鍾成氏だけに、守勢ながらも攻めっ気を見せた鹿児島。
しかしその直後の42分、それが仇となったのか失点する破目に。
徳島・岩尾が中盤でボールを握るも、鹿児島も中央突破を跳ね返す攻防。
すると小西への縦パスが跳ね返された後、ボールを拾いサイド攻撃に切り替えた岩尾。
これは見事に吉となり、内田→杉本と渡り左サイドから低いクロス、鹿児島の1点目のように河田がニアサイドでスライディングで飛び込みシュート。
綺麗な流れで同点ゴールを叩き出しました。

これで勢いづいた徳島、前半も終わり際はセットプレーの連続でチャンス。
フリーキック1本・コーナーキック3本を得、得点に結びついたのは最後のコーナーキック、時間はアディショナルタイム3分でした。
キッカー・野村のクロスを岩尾がニアサイドでヘディングシュートで突き刺し、前半のうちに逆転に成功、それと同時に前半が終了しました。

前節とは真逆の前半最終盤の絵を描いた徳島。(前節はこの時間に清武が警告2枚目で退場)
しかし前節合計6枚も警告を受けたモヤモヤぶりを晴らすまでとはいかず。
後半10分、鹿児島・水本のシュートがエリア内で岩尾の手に当たりハンド、岩尾に警告が出て次節出場停止となったうえPKに。
このPKをニウドに決められ同点にされ、前回対戦時同様撃ち合いに。

後半は打って変わって鹿児島が攻勢に出ており、その流れの中得た同点弾。
1トップの酒本がコーナーキッカーを務めるという変則的な攻撃パターンを採り、得点を挙げているのは主に五領・牛之濱・ニウドと2列目以降の選手。
その他酒本はしばしば中盤に降りたりサイドに流れたりするなど、本当に1トップなのかと疑いたくなる動きを見せます。
チーム得点王の韓勇太(6得点)が出場時はこの前提は覆されますが、こうした変則ぶりで分厚い攻撃法を見せているという印象で、悪く言えば無理矢理な感もあります。

それはともかく、同点となった後も鹿児島のペースは変わらず。
最大のチャンスは後半22分、徳島CB・石井のクリアミスを拾った牛之濱がドリブルでゴール前まで持ち込む絶好機。
徳島ディフェンスが必死に戻り一旦落ち着いたものの、平川のスルーパスに砂森が走り込み、これはカットされたもののこぼれ球を牛之濱がシュート。
GK梶川がここでもセーブしてゴールならず。
この後24分、徳島は渡井→島屋に交代。

島屋はこの夏の移籍でチームに加わりこれが今季初出場。
とはいっても前年まで1年半徳島でプレーしており、その後J1・鳥栖に移籍。
JFL出身(HOYO大分・現ヴェルスパ大分)だった島屋、ついにJ1にまで個人昇格を果たすというサクセスストーリーを歩んだものの、鳥栖では残念ながら2試合のみの出場でこの度出戻りとなりました。(形式上は鳥栖からのレンタル)

ともかく、ここからペースを引き戻す事に成功した徳島、26分には早速島屋が杉本とワンツーでゴール前に迫らんとする動きを見せます。(鹿児島・ニウドに阻まれる)
すると27分、左サイドのパス交換から岩尾がエリア内左へ縦パスを入れ、河田がポストプレイで横にはたきます。
走り込んだ島屋はDFを引き付けつつ潰れる動きを見せ、こぼれ球を拾った野村がシュート。
このゴールで勝ち越した徳島、さらに33分でした。
石井が右サイドからクロス、フォワード河田がヘディングにいったもののミートできずボールは流れ、逆サイドで杉本が拾います。
杉本は一旦エリア外に出、対面の五領をかわしてクロスを上げ、今度は河田がドンピシャで合わせてヘディングシュート。見事ゴールに突き刺して4点目。

これで前回のリベンジはほぼ達成されましたが、それでも鹿児島は抗わんとします。
既に30分に韓が酒本と交代で出場しており、何が何でも点を奪うスタイルに変更。
さらに35分には平川→田中と交代、これ以降左サイドの牛之濱は中央でプレイするようになり、左には右サイドバックの藤澤がシフト。田中は右SBに入ります。
両SBも上がりまくる総動員で鹿児島は徳島ゴールに迫りますが、反撃のゴールは生まれず。
決定力が期待された韓ですが、中央を固める徳島に対して殆ど仕事らしい仕事は出来ませんでした。

逆にアディショナルタイム、万策尽きた感がにじみ出た鹿児島に対し、徳島CB・バイスがオーバーラップ。
敵陣でロングボールを拾うとそのままエリア内までドリブルで持ち上がり、鹿児島ディフェンスに阻まれるものの、こぼれ球を押谷(野村と交代で出場)が拾ってシュート。
とどめの5点目を叩き出し、そのまま試合終了となりました。

終わってみれば奇しくも前回と同じく7度もゴールが生まれる試合になり、先輩の貫禄を見せつけた徳島。
清武のほかリーグ前半戦奮闘していた狩野・藤田・岸田などはこの日ベンチにすら入っていませんでしたが、その中での快勝とチーム力を見せ付ける結果となりました。
次節は中心の岩尾が不在となりますが、果たして結末はいかに。


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