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DAZN観戦 2019年J2リーグ第26節 V・ファーレン長崎vsFC岐阜

2019-08-06 17:23:36 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の長崎の記事はこちら(14節・金沢戦)
※前回の岐阜の記事はこちら(20節・ヴェルディ戦)

この夏の補強では、ポイントを絞っての的確な選手獲得を敢行した長崎。
守備型のMFにカイオ・セザール(前川崎)、秋野(前湘南)の2人。
FWにビクトル・イバルボ(前鳥栖)と計3人。

23節・甲府戦では早速、途中出場のイバルボが決勝ゴールというド派手な活躍を魅せて勝利。
次節(鹿児島戦)も勝利で連勝と反撃の狼煙を上げたかに見えましたが、前節・愛媛戦はまさかの4失点で敗戦。
上位争いに踏みとどまるための大事な一戦という立場で、勝利で勝ち点40台に乗せたい所。

開始直後の前半3分、早速長崎が先制に成功します。
センターバック・高杉が左に展開→左サイドバック・香川が縦パス→左サイドハーフ・澤田が左サイド奥で切り返し→クロスというシンプルな攻撃ながら、フリーになっていたFWの呉屋の頭にピタリ。
チーム得点王の呉屋、実に7試合ぶりの得点が生まれリードを奪います。

その後はゆったりとボールキープしつつ、是が非でも勝利が欲しい最下位・岐阜を焦らせたい。
チーム全体としてそんな意思が感じられたのが11分で、敵陣で磯村が奪ったボールを左サイドへ展開すると、クロスを上げにいく事無くゆっくりパス回し。
香川・畑・カイオ・澤田らでボールを回して時間を進めますが、最後は香川のパスが奪われて終了。

しかしこの間もストライカー・呉屋は積極的にシュートを放ちにいきます。
ミドルシュートあり(7分)、スルーパスを受けてエリア内に進入したがブロックされたのもあり。(15分)
岐阜側がジュニオール・バホスの決定的なシュートがポストに嫌われた(9分)事もあり、岐阜の焦りをカウンターで仕留められれば……という全体のゲームプランを描いていたと思われます。

しかし前半20分辺りから、試合は岐阜ペースに。
22分、中盤でボール奪取の後ライアン・デ・フリーズからのパスを受けた馬場がエリア内左でボールキープしたのち、右のバホスへとパス。
バホスはトラップで徳島・香川をかわしてシュートするも、GK徳重が好セーブ。
飲水タイムを挟んだ後の30分、ライアンがドリブルでエリア内に持ち込みシュート、これもGK徳重に阻まれます。

徳重のファインプレイで難を逃れた長崎。ここからは両チームともチャンスを作ります。
長崎は押し込まれていたのを病んでか、シンプルに好機を作らんとする攻撃、つまり呉屋目掛けて縦パスを送る場面が目立ちます。
33分には中盤で磯村がパスカット、すぐさま呉屋に縦パスを送り、呉屋も抜け出しましたがDFに対応されGKヤン・オレ・ジーバースが抑えます。
35分にも香川が奪った後すぐに縦に出し、呉屋が収めるもオフサイドの判定。

一方の岐阜、川西を中盤の司令塔として、バホス・ライアン・馬場の3人へとパスを供給してチャンスを作るスタイルを見せます。
公式発表のフォーメーションは4-4-2ですが、バホスの1トップにライアン・馬場の2シャドー、川西がトップ下という4-2-3-1のような形を採っていました。
そして川西がしょっちゅうボランチの位置に降り、宮本・塚川とともにゲームメイクする攻撃パターン。
その川西は今シーズン前の大分からの移籍選手で、プロ入り当初(ガンバ大阪)はFWでした。
ドリブルとスピードを生かした突破力とプレスが武器でしたが、大分では主にボランチとして出場しており、今季30歳という年齢もありプレーの幅が広がりつつある選手です。

そして現在岐阜で中盤の柱である川西、円熟味を増した姿を見せつつ、かつてのような攻撃力で長崎に牙を向きます。
前半終了間際の45分、宮本・塚川と右サイドバックの藤谷でのパス交換から、塚川がエリア内へとスルーパス。
これに走り込んでいたのが川西で、見事に長崎ディフェンスの虚を突いた形となり抜け出してワンタッチシュート、難しい体勢ながらゴールイン。
最高の時間帯で同点に追い付いた岐阜。

連敗街道で最下位という泥沼の中行われた監督交代で、現在岐阜の監督に就いているのは北野誠氏。
就任後も連敗は8まで伸びましたが、その後は1勝1敗2分(1試合中止)と落ち着きを取り戻し、降格圏からの脱出を目論んでいます。
バホス・馬場・塚川と夏の補強で獲得した選手を早速スタメン起用し、前体制で出番の無かった川西も戦力に取り入れるなど、必死にチーム改造に取り組んでいる最中です。なお今週に風間・山岸の移籍が発表されたがこれはもう仕方無い

現在J3の讃岐の監督を9年間も務めた北野氏、我慢の人というイメージが強く残っています。
讃岐のJリーグ参入に大きく貢献したものの、以降は設備とりわけ練習場の不備という問題が襲い掛かり、時にはフットサル場での練習を余儀なくされる環境のなかJ2で5年間戦ってきた北野氏。
現状最下位の岐阜ですが、こうしたハード面での問題はあまり無いクラブなので、存分に腕を奮って結果を出してほしい所です。

さて後半開始も早々に、再び川西が躍動します。
後半3分に敵陣でボール奪取した川西、ドリブルで中央を上がりエリア手前から強烈なシュート。
GK徳重は一歩も動けず、バーの内側を叩く豪快なゴールで自身・チームとも今日2点目。

さらに後半12分、長崎陣内左サイドでゆっくり攻撃を作ってから柳澤が中央へパス。
中盤の位置から塚川がエリア内に向けて縦パス、これが馬場の足元に入り、長崎・徳永と競り合いこぼれたボールをライアンがシュート。
ゴール左隅にコントロールされた、これもGKはノーチャンスのシュートで追加点を挙げます。

一気に2点ビハインドとなった長崎、これでようやく攻勢に。
しかし以降リトリートに徹する戦いにシフトした岐阜に対し、「尻に火が付いた」という以外に適切な表現が見当たらず、そんな状態での攻撃は結果に結び付くはずもありません。

ストライカーの呉屋は、2トップの相方の畑がシュートを外すと「どうして俺にパス出さないんだ」と言いたげに両手を挙げるジェスチャーを見せる(5分)など欲求不満気味。
後半30分に切り札・イバルボを投入(澤田と交代)した長崎でしたが、この交代によって3トップにシフトせざるを得なくなり、結果岐阜のブロックの前にシュートは撃てず仕舞いだったイバルボ。
中盤の磯村・吉岡もシュートを放ちますが結果は出ず。

アディショナルタイムにようやく呉屋が、イバルボのロングスローからエリア内で良い形でシュートを放てましたが、GKジーバースがセーブして得点ならず。
そのまま1-3で、岐阜が勝利に辿り着きました。

不甲斐無い戦いが2戦も、しかもホームで続いてしまった長崎ですが、水曜開催の過密日程による起用法が大きく響いたと思います。
前節はボランチに新戦力の秋野を初めて起用しましたが、4失点と彼にとっては酷な結果に。
そして今節は磯村にシフトしましたがこれまた3失点で、もう一人のボランチにカイオが定着している反面、流動的も甚だしくなっております。
そしてこの日は欠場した超ベテランの玉田、戦力としては欠かせないものの高齢故無理はさせられず、この連敗中は前節に途中出場したのみ。(それで1点決めているのだから凄い)
その間呉屋の相方は長谷川・畑と、こちらも流動的な起用を余儀なくされました。
イバルボは能力的には素晴らしいものの、鳥栖時代は故障の連続だったためコンディション面で不安があるので、今後スタメンに名を連ねる事は未知数という状況。
いずれも今夏補強したポジションですが、強度を高めるにはまだ時間が必要なようです。


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