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DAZN観戦 2024年J2リーグ第31節 いわきFCvsV・ファーレン長崎

2024-09-18 16:39:27 | サッカー視聴記(J2)

※前回のいわきの記事はこちら(26節・愛媛戦、2-1)
※前回の長崎の記事はこちら(29節・栃木戦、1-1)

<いわきスタメン> ※()内は前節のスタメン

  • DAZNの予想フォーメーションは、下田アンカーの3-3-2-2。(3-1-4-2)どちらとも取れる流動性があるため判別は困難。
  • 加入決定した熊田は、27節(千葉戦、3-0)から登録されて途中出場、29節(仙台戦、0-2)で初スタメン。
  • 移籍が決定した鏑木は、27節をもって登録抹消。
  • ヒョンウビンが韓国・世宗未来高校から加入し、28節(熊本戦、3-4)から登録される。

<長崎スタメン>

  • 前節(清水戦、1-1)初出場したヴァウドが今季初のスタメンに。(天皇杯では出場しているので負傷から復帰……という訳では無い)

昇格争いは正念場、という残り8試合。
立場は違えど、それに絡んでいるクラブ同士の対決は白熱必至なリーグ終盤戦。

初めて体験するいわきも例に漏れず。
加えて、相手の長崎は夏に移籍した照山が所属・スタメン出場とあり、敵対意識も高揚。
照山が最終ラインでボールを持つだけで、スタンドから多大なブーイングが沸き起こるという状態になったいわきのホーム・ハワイアンズスタジアムいわき。

そんないわきは前半のキックオフを得ると、後方からのロングパスのセカンドボールを確保。
その流れで、こぼれ球の争いで山下が青木義のチャージを受けて反則・警告、そしてフリーキックとペースを掴むのに成功します。

長崎は最終ラインから繋ぐ体勢を取るも、最近の不調ぶりもありこの日はロングボール重視の立ち回り。
前線も後方も4人が幅を広く取り、プレスをかわして放り込む→何処に上がっても受けられる体勢を築きます。
その分中盤が薄くなり、セカンドボールを拾えず攻撃機会を得れない時間が続きましたが、とにかく慎重に戦うという意図が強く出ていたでしょうか。

当然警戒するのはいわきの縦に速い運びですが、前半6分にそのセカンドボールを拾う機会を得たジェズスのドリブルが山下に反則気味に止められると、笛が吹かれないのを尻目にいわきがその運びを見せ。
即ちカウンターであり、山口の縦パスで敵陣に運ぶと、西川→有馬→加瀬と経由して右サイドへ。
そしてアーリークロスがファーサイド奥に上がり、走り込んだ谷村が脚で折り返す(ゴール上へ逸れる)という具合に、偶発的な事象から生まれるのは避けられず。

しかし長崎の方も、10分に青木義のアーリークロスがファーに流れるも、いわきがクリアを選択した事で左コーナーキックに。
ここからCK攻勢に入ると、2本目の右CKでキッカー安部のクロスをファーサイドでフアンマがヘディングシュート。
これがゴールバーを直撃と、セットプレーからの一撃はどういったチーム状態でも脅威になり得る事を証明します。

結局モノに出来ず、続く13分にはフアンマがロングボールを収めたのち右へ展開、ギリェルメのクロスを澤田が跳び込んでヘディングシュートを放つもGK立川にキャッチされ。
するとターンが入れ替わりいわきの攻勢に。
それでも焦ってハイプレスを掛ける事は無く、4-4-2のブロックを敷いて相手にボールを持たせる選択を採るなど、守備面でも慎重さを高める長崎。

いわきはショートパスの本数を増やし、狭い局面での上下動でそのブロックを動かさんと試み。
特に西川がワイドに張ってパスを受けるなど、右サイドを重視して人数を増やして繋ぐものの、喰い付きも抑える長崎ディフェンスの立ち回りで徒労に終わり。
逆に17分、西川がそのワイドからカットインを経て放ったミドルシュートが、ゴール左へ際どく外れるフィニッシュに。
堅守相手に対してはミドルレンジから、という定石にしっかり従い。
一定の有効打となりそうでしたが、この日西川のミドルシュートはこのシーンのみに終わり。

結局、保持率は高まるもゴールを奪えないまま24分に飲水タイムが挟まれ。
すると再開直後は、前半のキックオフのようなラフな蹴り合い・空中戦という局面と化します。
そんな中で28分に再度CKを得た長崎は、その二次攻撃で後方からの秋野のロビングを、照山が合わせるもそのヘディングシュートは大きく上へ外れ。
それだけに止まらず、照山の奥に居たフアンマが倒された事で激高し、彼の特性である過剰な異議により警告を受ける事に。
おまけに4枚目で次節出場停止と、余計かつ多大な被害を出してしまいました。

空回りが目立つようになった相手を突くかのように、31分には下田が中央をドリブルで持ち運び、安部に反則で止められて直接FKの好機を得るいわき。
中央からという位置で、キッカーに山下が居る状況で直接狙わない手は無く。
そして放たれた山下のシュートは、ゴール左上へ際どく外れて決められずも、徐々に得点の匂いを高めていきます。

しかしこの後、スタジアムには雨が降り注ぎ。
気候故に仕方無いと割り切るも、37分頃から目に見えてその勢いは増し、プレーに支障が出ても可笑しくない状況に。
攻勢を続けていたいわきですが、まさに水を差されてしまったでしょうか。
その37分に、ボール保持の体勢から山下がアーリークロスを選択するなど、雨脚が気になっての事か乱雑に映る攻めに終わり。(その後左サイドで保持するも有馬のヒールパスが誰にも合わず)

すると直後の38分、自陣でボールを持ったフアンマがドリブルを始めると、フィジカルを生かし豪快に突き進み。
たまらず追走した西川が反則で止めてしまい、これで長崎の右サイドからのFKとなります。
距離はかなりあったためセンターバックは上がらずも、前線の選手は放り込みに備える体勢とどっちつかず。
しかしこれでいわきサイドにも隙が生まれたか、キッカー秋野は同サイドへのパスを選択し、距離を縮めてから青木義がクロス。
ファーに高く上がったこのボールを澤田が折り返すと、ノーマークとなったジェズスがダイレクトで果敢にシュート。
ゴール左へと突き刺さり、やや変則ながらもセットプレーを炸裂させる格好で先制を果たしました。

いわきはリードされた事で、尚も降り注ぐ雨とも相成り、とてもポゼッションを貫く余裕は無くなり。
41分に石田が一気にエリア内へロングパスを送ると、走り込んだ有馬がポストプレイで叩き、谷村がボレーシュート(枠外)と少ない手数でゴールを狙い。

しかし乱雑感は拭えず、45分にはミドルパスをギリェルメにカットされて長崎の攻撃となり、ギリェルメとジェズスの2人で前進を果たし。
そしてジェズスがミドルシュート(大森がブロック)と、長崎が誇る助っ人選手の跳梁を許す格好となります。
その後のアディショナルタイムも長崎のターンは続き、反撃機会が訪れないまま前半終了を迎え。

共にハーフタイムでは交代無く。
長崎のキックオフで始まり、最初の照山のロングパスこそ乱れたものの、直ぐにフアンマのプレスバックにより攻撃権を確保。
そして放たれた最初の攻撃は、フアンマのスルーパスにギリェルメが走り込む(GK立川が跳び出して足でカット)という、単純かつ脅威となり得る助っ人のマンパワーを最大限に発揮するものとなり。
これで基本方針が裏狙いと定まったでしょうか。
後半3分にも青木義のパスカットから、またもフアンマのスルーパスで裏を突き、ジェズスがエリア内で持つ好機を作り。(右ポケットからカットインもGK立川が前に出て抑える)
久々のスタメンとなったフアンマ、開幕直後に比べて中盤でのポストワークを果たす局面が激増していたこの試合。
その姿は苦しいチーム状況を反映している風でありましたが、少なくともこの日の機能性は十分となり得ました。

一方守備面でも、何度もプレスバックするフアンマに釣られるように、後半からハイプレスに出る機会を増やす長崎。
サイドハーフ(ウイング)の片割れが前に出て、いわきの3バックに数を合わせて規制を掛ける体制に。
これにより前半とは一転してビルドアップに苦しむシーンが増えたいわき。
8分にはロングパスを蹴らされ、その跳ね返りを拾った安部が逆に裏へロングパス。
そして走り込むギリェルメの前でGK立川が跳び出してクリアと、前述の延長線上といったシーンになり。

後半開始時は弱まった雨脚も、試合が進むとまた強くなり。(前半程では無いが)
そしてまた弱まるものの、常時雨を浴びながらのプレーを強いられ。

それにより、というのはオカルト的な要素ですが、いわきは崩しの繊細さをすっかり欠いてしまったようで。
強まった長崎のプレッシャーもあり、アーリークロスを選択するシーンが増えたのは苦し紛れに映りました。
11分には加瀬の右サイド手前からのクロスを有馬が合わせヘディングシュート(GK若原キャッチ)と、成果はゼロでは無いものの前半のような鋭い攻撃を繰り出す余裕は既に無く。

長崎ベンチの方が先に動き、16分にギリェルメ・澤田→増山・笠柳へと2枚替え。
後半は一転して運動量を要求された両ウイングだけに、早めに代えて来たのは道理に叶う采配であり。
一方閉塞感が拭えないいわきも、18分に下田・西川→柴田・熊田へと2枚替え。
夏の移籍で加わった2人を同時に投入する事となりました。

試合絵図を変えたかったいわきですが、19分に得たCKでアクシデントが。
それは因縁のある照山に発生し、空中戦で柴田と激突すると、頭部を痛めてしまい倒れ込み。
2分程掛けて起き上がるも、脳震盪チェックの結果続行不可能の判定となり、交代の運びとなってしまいます。
それと同時に、いい時間に突入(23分)したため飲水タイムでブレイクとなり。
明ける際に長崎は田中隼を投入し、水入りにより反撃の道筋は得られずとなったいわきサイド。

そのまま始まった第4クォーター、やはり長崎へと針が傾き。
26分に再度裏へのロングパスでジェズスを走らせる攻撃で右CKに持ち込むと、キッカー安部の中央へのクロスからヴァウドがヘディングシュート。
GKの居ない右サイドを綺麗に突いたフィニッシュでしたが、柴田が立ちはだかりヘッドでブロック、寸での所で失点を防ぎます。
しかしこぼれ球から再度クロスを入れた事で今度は左CKとなり、またもキッカー安部のクロスが中央へ。
今度は合わせたのはフアンマで、競り合った山口に当たりこぼれたものの、すかさず田中隼が詰めてシュート。
ゴール上部に突き刺さり、またもセットプレーをモノにした長崎がリードを広げ。
苦しい時はセットプレー、という事を証明する試合運びとなりました。

リードを広げられたいわき、32分に加瀬→五十嵐へと交代。
加瀬が退いた事で、サイドからの推進力は失われた格好となり、以降も手前からのクロスへの傾倒は止まる事は無く。

一方長崎も、33分にフアンマが反則を受けると同時に足を攣らせてしまい。
精力的に動き回っていた代償を受けてしまいましたが、ベンチは最後までフアンマを引っ張る選択を採りました。
35分には青木義・秋野→中村・加藤大へと2枚替え。(増山が右サイドバックに回る)
アンカーの秋野が退いた事で、以降ドイスボランチ(安部・加藤大)の色が高まったでしょうか。

いわきは38分、相手のクリアミスも絡み左ポケットで谷村がボールを持ち。
そして中央への戻しを経て柴田がミドルシュート。(枠外)
これ以降攻撃は沈黙と、すっかり偶発的な好機しか作れない状態に陥り。

相手の単調な攻めをしっかり凌ぎ続け、その背後を突くという長崎の立ち回りはこの時間帯でも冴え渡り。
そして45分、左サイドで確保ののち安部が突破からアーリークロスを上げると、ファーサイドで合わせたのはフアンマ。
ヘディングシュートでゴールネットを揺らし、3点目かと思われましたが、オフサイド判定に引っ掛かり幻のゴールとなり。
その余韻のまま突入したATでも、フィニッシュに繋げられないいわきを尻目に尚も長崎の矛が繰り出される流れに。
ヴァウドロングパス→ジェズスフリックで敵陣に進入し、左奥を突く事に成功した笠柳がグラウンダーでクロス。
中村のスルーを経て、再度フアンマがシュートを放ちましたがGK立川がセーブ。
足の痛みを抱えながら奮戦したフアンマでしたが、そのご褒美は残念ながら得られずに終わりました。
(ATの最中に長崎は安部→山田へと交代)

諦めずに攻めの姿勢を見せるいわきですが、時間的にも完全な放り込みへの傾倒は必至となり。
しかし最後の最後に、柴田縦パス→有馬フリックにより谷村が裏に抜け出すという絶好機が、地上からの攻めで訪れます。
右ポケットへ進入し、細かいタッチでシュートチャンスを窺う状況になりましたが、増山のディフェンスに阻まれ撃てずに終わり。
結局追撃の気運を最後まで高められず、といった試合になりました。

そのまま0-2で試合終了となり、長崎はようやく長いトンネル(7戦未勝利)を抜け出し。
逆にプレーオフ圏への浮上とはならなかったいわきですが、上に居る長崎ももっと過酷な自動昇格枠を狙わなければならない立ち位置であり。
苦労はどの立場でも付いて回るもの、という昇格争いを戦う覚悟が、この試合により備わったでしょうか。

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