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DAZN観戦 2024年J3リーグ第6節 ツエーゲン金沢vsSC相模原

2024-03-29 18:28:09 | サッカー視聴記(その他)

<両軍スタメン>

  • yahooスポーツナビでは、金沢のフォーメーションは大山アンカーの3-3-2-2(3-1-4-2)。

ふと、J3に落ちてしまった金沢の戦いぶりが……と大宮の試合と同じ動機で視聴。

新スタジアム・金沢ゴーゴーカレースタジアムの開業と、その船出があまりに厳しいものとなってしまった事で、一気に悲壮感の方が強まる事となった今シーズン。
ここから立て直す術はあるのかという所で、4バックを諦め3バックに切り替えた基本フォーメーション。
開幕3戦で12失点という守備陣の強化から入ったのは当然ながら当然で、スコアそのものはその後落ち着きを見せ。
後は新たなホームで、胸躍らせる戦いぶりが見せられるかといった所ですが、まず欲しいのはホームでの初勝利。

お互いロングボールが交錯する入りを経て、前半3分にストーミング風味(ロングボール→相手が拾った所をプレッシング)にボールを確保した金沢が最初の好機。
梶浦がエリア内へ送った浮き球パスも、カットされたのちのプレッシャーで大谷が奪い返しと、前線のディフェンスを交えて左サイド奥を突き。
そして大谷がクロス、クリアされたボールを櫻井が拾い逆サイドからクロスと押し込み続けた末に、GK三浦がボールを抑えた所を土信田が勢い余ってチャージしてしまい反則で終了。
終わり方も含めて決して綺麗な攻めでは無かったものの、今度こそホームで勝利を、という思いの下の圧力は伝わる立ち上がりとなり。

その後もロングパス中心に好機を作り、敵陣では櫻井がロングスローを投げるなど、パワーを押し出す立ち回りを続ける金沢。
一方の相模原は、いち早くその思考から脱し、最終ラインからパスを繋ぐスタイルへと移行したもののこれが実にならず。
金沢は梶浦が前線に出て、5-3-2のような形で激しいプレッシングを敢行したのが開始10分間。
そのため前へ運ぶ事すらままならない状態で時間は進み。

金沢は、今季初スタメンの櫻井を中心に右サイドで跳梁。
10分、ドリブルを経てグラウンダーでアーリークロスを送った櫻井、跳ね返されるもこぼれ球を再度クロスと徹底してエリア内へ送り続け。
またもクリアされるも、奏功するかのように今度は逆サイドから大谷がポケット奥を突いてマイナスのクロスと繋がり、土信田のポストプレイがディフェンスに遭ったのを経て櫻井の下へ戻ってくるボール。
これを果敢にシュートを放ち、GK三浦にキャッチされるもファーストシュートという功績に辿り着いた櫻井。

ハイペース気味の金沢でしたが、その後は落ち着かせるように、5-4-1の守備陣形で中盤で構える体制へ移行。
それに伴い相模原もボールポゼッションを高める、相手の出方により自身の出来・振る舞いも変わる様を観察する……という序盤戦だったでしょうか。

相模原のビルドアップは、田中が一列前へと上がる事で2センターバック化する最終ラインから敢行という、あまり見慣れない基本形。
それでも金沢・伊藤彰監督が、甲府時代に3CBの中央の選手を前へ上げる形を取っていたため、相手からすれば斬新という程でも無く。
何とか地上から繋がんとしたものの、櫻井によって自身左サイドが脅かされた状態ではその流れは築く事が出来ず。
結局サントス狙いの長いパス(ターゲット・裏抜け両方を使う)が無ければ厳しいという状態でした。

そして再びゴールに襲い掛かる金沢。
今度は左からの攻めも目立ち、こちらはワイドに張る大谷を中心として相手の目線を揺さぶりに掛かり。
28分最終ラインからの繋ぎを経て石原が左ワイドから斜めの縦パス、ハーフレーンで受けた土信田を起点としてそのまま同レーンを前進し、石原がポケット奥からマイナスのクロス。
クリアされたボールをワイドで拾った大谷が再度クロスと、シュートには繋がらずも相手にとってはかなり厄介な攻撃に映り。
その証拠に、相模原は右の加藤大育がほぼ攻撃に絡む事が出来ない状況に陥っていました。

迎えた30分、ここは櫻井の裏抜けへのロングパス一本で得た右コーナーキック。
キッカー大山のニアへのクロスを土信田がフリック気味に合わせ、奥へ浮いたボールを梶浦がヘッドで合わせ左サイドネットを揺らし。
ニアでフリックというパターンをストライカーが務めた事で、綺麗に決まったでしょうか。
揺さぶった末に最後はセットプレーで仕留めるという先制点となりました。

相模原はこれで精神的にも厳しくなったか、直後の32分にはパスを受けた加藤大育が、トラップが大きくなった所を大谷に拾われる形で金沢のショートカウンター。
そのまま左ポケットに入り込んで放たれた大谷のシュートでしたが、ゴール右へと外れて追加点はならず。
その後も金沢が押し込み続ける、スコアの動きがそのまま流れに直結する展開に。

事を重く見た(と思われる)戸田和幸監督は、前半で加藤大育の交代を決断。
37分に橋本を投入し、その橋本が左に入ったため右ウイングバックには綿引が回るという、手当てを施してきました。

その後もパスミスを拾った西谷がミドルシュート(39分、枠外)と、自陣でのミスにより危機を招くという流れを経て、終盤自身の流れを作る相模原。
時間も少なくなった事で再度強まる金沢のプレッシャーを受けつつも、何とか地上から繋がんとする主体的な攻めを貫き。
45分、長谷川がプレスを受けつつもボールキープ、最後は倒れながらもサントスへ繋ぐという形で前進に成功。
そして右サイドでサントスのスルーパスに走り込んだ徳永がクロスに辿り着きましたが、この低いボールは誰にも合わず終わり。
しかもその後の金沢の反撃で、石原のドリブルを反則で止めた長谷川が警告と、折角の好機も痛みを伴う結果となってしまいます。

結局1-0のまま折り返し。
既に相模原ベンチが動きを見せた影響か、ハーフタイムでの交代は無く後半に臨む両チーム。

前半は攻撃機会そのものが少なかったため、性根入れて反撃に取り掛からなければならない相模原。
その基本は前半の、ボール保持からの前進の色を強める姿勢であり。
開始1分での中盤での反則で、フリーキックで放り込みを選択する等らしからぬ立ち回りが顔を出しましたが、基本はアンカー長谷川を軸としたパスワーク。
彼の横には、前に出る田中がほぼ固定化するなど、ボックス型からの繋ぎが定型となります。

しかし長谷川は徳島時代も、ビルドアップの際はアンカーの位置から最終ラインに降りたがる選手。
そのため長谷川が最終ラインに加わり、その前に田中が居るという現象が幾度も発生します。
金沢サイドも後半はそれほどハイプレスを仕掛けて来ないため、所謂「後ろに重い状態」となるのは避けられず。

8分最終ラインでの繋ぎからその長谷川がロングパスを供給、左サイド裏で受けた橋本からのパスワークを経て、戻しを受けた長谷川が今度は右へロングパス。
得意のフィードも有効に使っていくものの、ここは右奥で受けた綿引が奪われてしまい実らず。
その後もボール保持に努めるも有効打を放てずに時間が進み。
逆に13分、金沢の最終ラインに対しGKにまでプレッシャーを掛けるも、井上のロングパスでベクトルの逆を突かれる結果となり。
そして土信田が収めたのち右へと展開して好機を作り、櫻井のクロスから大谷がヘディングシュート(枠外)と、フィニッシュは相手の方が多いという「ポゼッションスタイルあるある」状態に陥ります。
それでも相手が守備を固める以上、繋ぎによる崩しに活路を見出す他は無く。
20分、金沢のクリアボールを拾った田中から右サイドで攻め、徳永が溜めを作ったのちエリア内へスルーパス。
走り込んだ吉武がシュートを放つも枠を捉えられず。

その後は金沢がボールポゼッションを高める時間帯へと移り。
このまま逃げきりで良いと言えど、流石に専守の状態となる訳にはいかずという振る舞いですが、23分にミスが発生。
ビルドアップに加わったGK上田ですが、サントスのプレッシャーを見てパスを迷ったのか、トラップミスのようになってしまい掻っ攫われ。
そしてすかさずシュートを放ったサントスでしたが、ボールはゴール左へ外れてしまい折角貰った形での決定機を掴めず終了に。

冷や汗を掻いた金沢、24分に庄司のロングパスによる攻めで、土信田の落としを拾った梶浦がジャスティンに倒されて反則・警告。
このタイミングで双方ベンチが動き、金沢が大山→杉浦へ交代(梶浦がボランチにシフト)したのに対し、相模原は一挙3枚替え。
吉武・徳永・サントス→藤沼・福井・瀬沼へ交代と、前線の駒を一気に代える采配。

これを盾として反撃に出たい相模原ですが、再開は金沢のFKから。
ここからさらに左CKへと移り、キッカー西谷のショートコーナーからの戻しを経てのクロスがゴール中央へ。
GK三浦がパンチングしたボールを右から井上が折り返し、再度中央に送られたボールを土信田が脚で合わせましたが、ジャストミートせず三浦が抑え。
何とか追加点は与えず、反撃体制に。
その後は田中と逆の左CBの山下が前に出る場面も目立つなど、総動員体制のように攻め上がります。

金沢は29分に大谷が足を攣らせてしまい、その影響で33分に再度交代を敢行。
石原・大谷→長峰・小島へと2枚替え。
小島が右シャドー・杉浦が左シャドーと、2列目も微妙に位置変更。

36分に金沢のショートカウンターを受け、梶浦のシュートが左ポストを叩く際どい場面も作られながら、何とか同点を目指す相模原。
前に出る山下に伴い、左サイドで人数を増やしてのパスワークで崩しを図る体勢に。
そして37分、藤沼と橋本のワンツーで左奥を取らんとした所、リターン役の橋本が(庄司の)アフターチャージで倒され反則。
これで左からのFK→左CKとセットプレーの連続で攻める相模原。
CKから紛れが生まれ、混戦のなか綿引がシュートを狙うもブロック、その後の攻めも結局はクリアされて執念は実らずとなり。

しかしそれどころか、ここから悪夢のシーンも生み出す事となり。
パスカットした小島がドリブルを仕掛けると、かわされた長谷川がカウンターを阻止せんと腕で小島を倒してしまい。
当然反則・警告の運びとなり、結果2枚目により退場処分となってしまった長谷川。
追い掛ける展開での数的不利と、一層厳しい状況と化したしまいます。

これでポジション的にもやや不透明な時間帯を過ごし、前に出てくる金沢の圧力を受け。
40分に相模原陣内での奪い合いを経て、小島の反則気味のアタックで笛は鳴らず、逆にその後持ち運ぶ小島に対する西山のアタックが反則を取られ。
判定面での不利益に、ヘイトも溜める結果となってしまう相模原。

何とか立て直すべく、44分に最後のカードを使う戸田監督。
ジャスティン→ファブリシオ・バイアーノへと交代し、綿引・橋本をサイドバックとした4バックへ。
そして福井・西山をセンターハーフ(ボランチ)とした4-4-1へと落ち着きましたが、サイドハーフが上がり気味で4-2-3にも見える布陣(ファブリシオは右SH)で最終局面に入りました。

直後に橋本ミドルパス→瀬沼足下でフリックを経て、投入されたファブリシオのクロスが右から入るもフィニッシュには繋がらず。
そのフィジカルを生かして好機を作らんとするファブリシオでしたが、空中戦で長峰を倒してしまい反則となるなど、必死の姿勢も結果を齎す事無く時間は進んでいき。

逆にカウンターに持ち込んだのちコーナー付近でキープに入るなど、逃げきりの姿勢を徹底させるアディショナルタイムの金沢。
最後は敵陣でセットプレーに持ち込む、余裕綽々(そうでもないだろうが)といった状況で試合終了の笛を聴き。
同時に新ホームでの初勝利が決定と、ようやく歓喜に沸く事が出来ました。
県内での被災もあり、中々厳しい状況にある金沢ですが、この試合をバネとして昇格争いに加わる事が出来るでしょうか。

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