私の気ままな部屋 - ♪asitahatennki♪

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『 花散る頃の殺人 』 乃南アサ

2007-04-05 | 小説

音道貴子シリーズの短編集。

「あなたの匂い」 
  ゴミの中身をあさるストーカーに
  音道貴子も狙われ背筋がさむくなる思いでした。

「冬の軋み」
  襲われた犯人の中には 我が娘が・・・。
  それを隠そうとする親・・・。

「花散る頃の殺人」
  老夫婦の自殺。 恩と義理の為に費やした人生。
  我が子を無理矢理取り上げられ、成人までお金を送り続け・・・。
  そんな辛い人生を辿っていく。

「長夜」
  有名な染色家の自殺。
  ビルから飛び降りようと思ったとき、最後に電話をするなら
  私は 誰にかけるのであろう。

「茶碗酒」
  警察にお正月なんてないんですね。
  大晦日まで働く警察の内部をかいま見た気がしました。

「雛の夜」
  今時の若い子の実態。
  でも、むてっぽうでも友情と信頼がまだ残っていることに安心しました。
  そして、それを信じてあげる大人が、世の中に居なくてはならない。
  それが婦警の母であっても・・・

私の大好きな音道貴子の日常、
家族や自分の将来に不安をいだきながらも
仕事に追われ、毎日が過ぎていく。

そんな音道隆子を身近に感じながら楽しめた
短編小説でした。

は4つかな