開店1時間ほど前に電話(店の電話に出られない時は私の携帯に転送されます)。
男性「新人戦やっているんですけど、部員のガット(ストリング)が切れたので、すぐ張ってもらえませんか?」
私「すみません、10時開店なのですが…」
相手「急いでいるので開店前に張ってもらうことはできませんか?」
その時は10時前でないと店に行けない状況であることを伝えると、相手もあきらめたように電話を切られました。
ストリングの切れたラケットでは当然試合ができません。運良く張り替えられたとしても、いつもと違うところで張り替えたラケットではいつも通りのプレーができるとも思えません。
何より大事な試合前に試合以外のことでバタバタしてしまえば、集中してゲームに臨むこともできない。
そんな状況で負ければ当然悔いも残るでしょう。
しかし、これらは試合の前日までにきちんと準備していれば、全て防げることなのです。
私が店を始めて20年近くになりますが、特に学生やジュニアの大会前日の閉店後や当日にはこのような問い合わせが度々あります。
いくら大会を目標に必死で練習したところで、ラケットやストリング、シューズがボロボロでは、ベストなパフォーマンスができるはずがありません。
試合に勝ちたければ自身のコンディションだけでなく、道具のケアも同じくらい重要だということを、当人はもちろん、指導者やジュニアの保護者はしっかり認識し、教えていただきたいものです。
結局10時に開店しても、張り替えには誰も来られませんでした。
今回の失敗を教訓として、次の大会では同じミスを繰り返さないよう願っています。