雨で狂った錦織圭のペース 「決勝狙える自信あったので残念」
(WOWOW TENNIS ONLINE)
http://www.wowow.co.jp/sports/tennis/news/detail_160530_03.html
私も今回はマレー戦がヤマ、勝てれば決勝までいけるのではと希望的観測込みで予想していたので、ここでの敗戦は想定外でした。
クレーで連勝して苦手意識はなくなったと思っていましたが、ガスケ&ブルゲラコーチが錦織対策を徹底していました。
本人は雨の影響でボールが重くなったことでミスが増えたことを敗因とコメントしていますが、ガスケに「ミスをさせられた」というのが実際ではないでしょうか。
高く弾むボールを深く打って錦織をコートの外へ追い出し、浅い球がくれば先に仕掛ける。
特に第2セットは焦った錦織が強引に攻めようとしてアンフォーストエラーを繰り返し、何もできないまま失ってしまいました。
昨年のツォンガ戦序盤のVTRを見ているようでした。
ああいう時はまずサービスゲームをしっかりキープしてペースを取り戻すのが定石ですが、それができないために無理してブレークを狙ってミスをするという悪循環。
第3セットで立ち直ったかに見えたものの、第4セットも先にブレークを許して結局追いつくことができませんでした。
やはりグランドスラムタイトルを取るには安定したサービスキープ力は必須です。
5セットマッチは試合の中で必ず流れが何度か変わりますから、相手のペースになった時にサービスゲームだけはしっかりキープして、流れが戻ってくるまで耐えなければなりません。
錦織に相手のペースに合わせるような試合が多いのもそこがまだ弱いからだと思います。
確実にレベルが上がっているのは間違いないとはいえ、グランドスラムを取るには、あるいはジョコビッチやマレーに追いつくには、そこを克服することが必要だと改めて確認できたのではないでしょうか。
今回はガスケが素晴らしかったということもありますし、シードは守れませんでしたが、ベスト16ですからランキングが急降下することもないでしょう。
最後を除けば怪我なく好成績でクレーシーズンを終えられたことも収穫でした。
ウィンブルドン、リオ五輪、USオープンとまだまだチャンスはありますから、残りのシーズンに期待したいですね。