Ashe店長のテニスショップ業務連絡

  四国の片田舎にあるテニススクール&ショップの宣伝日誌です。
  現在はX(旧Twitter)メインで更新中。

本物の? 偽物ラケットを見た!(笑)。

2011年08月04日 | お店の出来事

(Twitterより転載)

スクールのコーチが
「ネットオークションで6,500円で落としたんですけど」
と、某超有名ラケットを持ってきました。

しかし、何かが違う。

デザインは一見そっくりだがディテールが雑。
グリップレザーも薄く、全体的におもちゃっぽい造り。
何より持った感触が明らかに違う。
重さは同じなのに…。

もしやと思いフレックス(フレームの硬さ)を測定すると、カタログスペックよりRA値で10以上も柔らかい。
極めつけはプロパー商品とストリングホールの位置が違う!。

私「これはあれだねえ、いわゆるパチもんやなあ」。

コーチ「安かったからそうじゃないかと思ったんですが、やっぱりですか…」。

メーカーに最終確認を取らないと断定できませんが、おそらく当たりでしょう。
メーカーの預り知らぬところで某生産国の業者が実物そっくりの偽物を格安で流しているという話は噂では聞いていましたが、それが何らかのルートでこちらに流れてきたと思われます。
私も本物の偽物(笑)は初めて見ました。

しかしデザインは偽札並に実物とほぼ同じ、メーカーの名前もロゴもバッチリ入っていますので、素人さんがみたらプロパー品と見分けがつかないかもしれません。
これってもし本当に偽物なら、犯罪的にはどうなんでしょ?。

もしメーカーの許可無く作られた偽物なら、作った側、売った側が罰せられることは無いのでしょうか。
さらにいえば、オークションの出品者は本物として出品していたそうですから、いくら安いとは言え、それでお金を取っているとしたら、詐欺には当たらないのでしょうか?。

私はオークションの世界は全く知らないので、取引者間の自己責任がどこまで及ぶのかわかりません。
そういうリスクを背負ってやることということは理解していますが…。
当のコーチもある程度は覚悟していたので、それ程落胆はしていなかったようです。

痛かったのはグロメットを交換しようと外してしまったこと。
交換用のパーツはメーカー純正品も合わないので、どこにも存在しないということになり、グロメットがないのでストリングが張れない→全く使えない、ということです。
「どうせ偽物とわかっても、使ってみたかったなあ」と笑ってましたが…。

しかしこの場合、出品者が偽物と知っていながら「本物」として出品していたとしたなら悪質だと思いますし、万一知らなかったとしても、それで済む問題なのかなあとも思います。
とりあえず疑惑のラケットはメーカーのカスタマーセンターに至急送ることにしました。

(8/4追記)
先日メーカーに送ったラケットの件で連絡あり。
やはりまごうことない偽物でした。
偽物の証明書を送っていただけるとのことでしたので、コーチに渡して返金の交渉をするように伝えました。

みなさんもオークションや無名の通販サイトで商品を購入する際には十分お気をつけください。
またそれらを利用する際はそういったリスクがあることを理解した上でのご利用をお勧めします。

結論は「やっぱり地元の信頼するお店で、実物を直接手渡ししてもらうのが一番確実」ってことですね(ここ宣伝w)。