Ashe店長のテニスショップ業務連絡

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現状の問題が浮き彫りになったATPツアーファイナル

2017年11月20日 | ひとりごと

ディミトロフが初出場・初優勝、さらに全勝優勝の偉業[ATPファイナルズ]
(THE TENNIS DAILY)


昨年のトップ5(マレー、ジョコビッチ、ラオニッチ、ワウリンカ、錦織)は全員シーズン途中でリタイア、今年のランク1位のナダルも棄権、2位のフェデラーも年齢と連戦の疲労には勝てず力尽き、グランドスラムもツアーファイナルも優勝経験がなく、世界5位以内にも入ったことがない2人が最後の決勝を争いました。

2人のプレーにケチをつけるつもりはありませんし、「勝った者が強い」のがプロスポーツの世界だとは承知していますが、これだけ上位選手が軒並み消えてしまう状態はやはりまともではありません。
競技のレベル自体も下がってしまいますし、これではファン
も盛り上がれません。

若手がのし上がっていくにはそれまで上位に君臨していた強者達を自らの手で倒してはじめて彼等を乗り越えたという価値があると私は思います。
36歳のフェデラーはともかく、他の上位選手が休んでいる隙にトップに立ったとしても、真の王者とは認めてもらえないでしょう。

その意味で結果を見れば今年は残念な一年だったと思います。
最後までツアーを戦い抜いたディミトロフやゴファン、ソック達は今年の好成績はもちろん評価されてしかるべきですが、欠場していた選手達が復帰してくる来年にこそ真価が問われることになります。

以前から繰り返し述べているように、これだけTOP選手が欠場したのは偶然ではなく、ツアーの現状に問題があるということでしょう。
プレーレベルが上がった現在は選手の消耗も激しく、故障のリスクも高まっているのは明らかで、結果としてこういう状況を招いている以上、従来の出場義務条件は見直してもいいように思います。

各大会にTOP選手が出なくなるのを心配する関係者もいるかもしれませんが、現状を変えずに結局ケガで欠場されてしまえば同じなのですから、選手が万全の状態で試合に参加できる環境を整えるのがATPや大会主催者の責務ではないでしょうか。
来シーズン開幕までに何らかの改善が行われることを願ってやみません。