高校生の親御さんが当店で張り替えたラケットを持ってご来店。
「息子がラケットがおかしい、打つと手に響くと言うんですが」。
見ると特にラケットに異常はない様子。
この場合まず確認するのはストリング。
1ヶ月以上前に張ったポリエステルで、横糸をずらすと縦糸との交差部分に深い溝(ノッチ)ができています。
※ノッチの例(これはそのお客様のラケットではありません)
これはボールを何球も打っている間に縦糸と横糸が摩擦で削れてできたもので、これが大きくなるとストリング同士が食い込んでしまい、インパクト時に動きにくくなってしまうので、衝撃が吸収されず手に響くようになったり、ボールが飛ばなくなったりします。
特に硬いポリエステルではそういう症状も出やすく、今回はその可能性が高いと判断したので、とりあえず新品のストリングに張り替えて、改めて同じような現象が起こるか確かめてみることをお勧めしました。
もしそれでも打感が変わらない場合はグロメット(フレームの外側につけるストリングを直接通すパーツ)が傷んでいる可能性があるので、それを交換すれば直ることもあります。
もちろんフレーム自体が破損している場合もありますので、気になる時は専門店で相談してみてください。