(Twitterより転載)
いろいろな事情で張り替えのラケットを自分で持って来られないお客様がいらっしゃいます。
特に学生さんで部活の練習や塾などで都合が悪く、親御さんや同級生などに頼んで持って行ってもらうようなことが多いようです。
中には一度も持ち主と会ったこともないまま、張替えをしているラケットもあります。
例えばスクールの生徒さんならコーチが預かるのでその人に合ったストリングやテンションを選んでくれますし、生徒さんの要望も聞いているので問題ないのですが、テニスやストリングの知識がない人に預けた場合は、持ち主がどのようなプレイをするのか、またどういう張りがいいのかこちらもわかりません。
中には「これはストリングや張り方を変えた方がいいと思うんだけどなあ」という場合もあるのですが、本人と話せないのでそれも直接伝えることが出来ませんし、預かった人に伝えてもなかなか理解してもらえなかったりします。
何度も張替えに来ている人がどうしても持って行けなくて他の人に頼むという場合ならともかく、自分の使う道具なのですから、出来る限り自分で持ってきて、どういうストリングをどういう風に張って欲しいのかをきちんと伝えないと、自分の思うようなプレーもできないのではないでしょうか。
もし預けた人が何らかのトラブルでラケットを痛めたり無くしたりするような場合や、頼んでいた張り方を間違えて伝えるような場合があったとしても、責任は預けた自分にあるのですから、文句は言えないでしょう。
持って来られない理由があるのはわかりますが、それくらいは人に任せず自分でやろうよ、というのが私の意見です。
最低でも頼むのは自分の身内か親しい友人まででしょう。
ましてや部活の先輩が後輩に持って行かせる、取りに行かせるというようなことがもしあるとしたら、そういうのはやめましょう。
月に1~2回店まで張替えに出して受け取りに行く時間がもったいないと言って、人に預けて練習をしたところでテニスの上達には影響ありません。
それより自分でラケットを持ってきてストリンガーに希望をきちんと自分で話して、納得できるようなストリングを張ってもらうことの方がずっと大切です。
指導者の方にもその辺りの配慮をぜひお願いしたいです。
たとえその間練習を休むことになっても
「自分の道具は自分で責任をもって管理する」
「自分の使う道具の知識を増やす」
「自分の希望を店の人に自分の言葉で正確に伝える」
といったことを覚える方が、その選手のテニスによい影響を与えますし、将来社会人となった時にも必ず役に立つと私は思います。