いとしのMyぬか床

2010年09月12日 12時08分35秒 | Weblog
元々料理好きなのですが,
ルクルーゼを手に入れてからというもの,
そこへ拍車がかかっています。

食べることが大好きなので,食べ歩きはもちろんだが,
食材のお店をぶらぶら見て歩くことも大好きである。
世界のいろんな食材を輸入してあるお店とか,魚市場とか,
産直の野菜売り場とか。
あと,乾物屋さんも大好き!

実家へ帰省した時に必ず立ち寄る乾物屋さんがある。
この店がなかなか素敵なのだ。
素敵と言っても,店構えを洒落たふうにしてある,とか,
そういう話ではない。
おかみさんの,品選びが素晴らしいのである。

国産のものにこだわった品揃えで,ひとつひとつをとってみても
安心安全かつとても美味しそうなものばかりである。
私はそこへ行くたびに,
刻み昆布,干し椎茸,切干大根,高野豆腐,打ち豆,麩,だし昆布,
などなどを,山のようにまとめ買いしてくる。

私は「これは買いたい!!絶対『買い』だ!!」
とピンと来た時に,頭の中でキンコンカンコンキンコンカンコンと
鐘が鳴り響く。(たびたびブログにご登場のうちの「師匠」も同じだそうです。)
この乾物屋さんがまさにそうで,もう店の中にいる間中,
私の頭のなかではキンコンカンコンキンコンカンコンと鐘が鳴りっぱなしだった。
一緒に行った母にそのことを言うと
「一度病院へ行け。」
と言われた。
でも鳴るんだってばーー

さて,このお盆に帰省した際ももれなく行きました。
そこで,いつも置いてあったのに気付かなかっただけなのかもしれないのだが,
ぬか床も売っていることに気付いた。
なんと,そこのおかみさんがブレンドされたぬか床!!!
いろんなものが隠し味に入っている。
煮干し,干し椎茸,大豆・・・
そして虫除けの唐辛子がたっぷり入っていた。

私はそのぬか床を一目見るなり釘づけになり,
頭の中で鐘が大音量で
キンコンカンコンキンコンカンコンキーンコーンカーーーーン
と,のど自慢で合格者が出た時のように鳴り響いた。

私は
「これは『買い』だ。
 絶対に『買い』だ。」
と,ここだけ聞いてたら,
企業買収をする「ハゲタカ」もかくや,と思わせるような台詞を
心の中でつぶやいていた。

そうなのである。
ぬか漬けが大好きなのである。
子どもの頃から毎日食べていた。
母がぬか床をかきまわす姿も大好きで,子どもの頃から,
そばにべったりくっついて,その様子を見ていた。
ひんやりとした甕の中におもむろに手をさしいれ,
そこの方からグイッグイッと上下ヘかき回す。
あの作業が本当に好きだ。

結婚してからは,義母はぬか漬けはやっていなかったし,
自分でするのはどうもハードルが高いように感じていて,
手を出せずにいた。
でも,いつの日か「Myぬか床」を持ちたいと思っていた。

数年前からチャレンジしてみた。
しかし,どうもうまくいかない。
ぬか床が落ち着いてきても,カビが生えてしまったり,
ひどい時に落ち着く前のまだ食べられるものはほとんど漬けてない時に
ダメになってしまったり。
いろいろ教えてもらった通りにしているつもりなのになぁ。

でも,そのおかみさんのぬか床は「もう一度チャレンジしてみよう」
と思わせる力を秘めているように見えた。
そしておかみさんからレクチャーを受け,その通りに仕込んだ。
すると・・・おかみさんのレクチャー通り,
捨て漬け(本来はぬか床が落ち着くまでくず野菜を漬けておく期間が最初にある)
をする必要なく,
漬けた翌日から美味しいぬか漬けが食べられたのだ!!

もう私は毎日興奮してぬか床をかき混ぜた。
きゅうり,なす,大根,にんじん・・・あれこれ漬けては
食卓に並べた。

しかし,納得のいかないことがひとつあった。
それは容器である。
いわゆる,ベタな「甕」でぬか床をかき混ぜたいのだ。
(写真参照)
今は,とりあえずプラスチックケースに入れているのだが,
底が浅くてどうもかき混ぜるのが難しいのだ。
やはり縦長の甕に手を突っ込んで,底の方からグイッグイッと
かき混ぜたいではないか!!

いろいろ調べたり,後輩のAさんに教えてもらったりして,
常滑焼の甕を通販で買うことに決めた。
とは言え,サイズの事など目で確かめたいので,
すぐ近くのホームセンターで,実際に見てみることにした。
あ,ほんとに見るだけです。
買うのはあくまでも通販です。
なんてイヤな客だ。

私は甕売り場に腰を据え,いろんなサイズをひとつひとつ確かめながら
実際に手を差し入れて想像してみた。
あと,夏場は腐らないように冷蔵庫の野菜室へ入れたいので,
サイズも慎重に吟味した。
そして,このサイズだ,と思えるものを確認してホームセンターを後にした。

通販の申し込みも終え,数日。
いよいよ甕が届きました。
思わず,両手で抱きかかえて
「おおーーーーー」
と叫んでしまった。
理想通りだ・・・!!
買いもしないのに,ホームセンターで長い時間,いろんな甕に
手を突っ込んでかき混ぜのシミュレーションをし尽くした甲斐もあるっちゅうもんだ。
ホンマに嫌な客だ。
そして,その光景は実に恐ろしいものだったに違いない。
「昼下がりに訪れ『エアーぬか床かき混ぜ』をする女」,として,
都市伝説になっているのではなかろうか。

そんなわけで,今日も美味しいぬか漬けを食卓に並べるべく,
朝からグイッグイッとぬか床をかきまわす奥様,あさひなのでした。

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