ぼくらのありのまま記

ぼくらは
こんな大人になりました。

【一丸 = 船 < 俺】かずまるさんと。

2014-11-30 18:37:16 | 唐桑日記
「「気仙沼の魚って美味しいんだよね!」
みんなにそう思ってもらえなきゃ、
ここの価値があがっていかないからっさ。」
そんな話をしながら、つなかんに魚を持ってきてくれる
メカジキ漁師の一丸さん。



(一丸(かずまる)は船の名前でもあり、
船長の佐々木さんの呼び名でもあります。)
「美味しく作れるならいつでも持ってぐっから」
っていう暗黙のメッセージかなと
思いながらありがたく使わせてもらってます。
そういう気持ちがこもってる魚が届くと
本気で仕事しなきゃなぁという気になる。
だんだんここで働く理由が見つかって来た。
いい事だと思う。


「一丸さん、この前のサバ握って持ってくね」


家に遊びに行ったらfacebookを見ていた一丸さん。


「お、いちよさんちは、ずいぶんごちそうだっちゃ!!」

そうだよ、だからこれだよ。

「え?なんだ!おめぇが今井か?
りょうすけって言ってたろ!!」



だから、竜介でりょうすけなんだってばよ。

その日は一丸ママも一緒に船の話をした。

「前日まで大雨だったのにね、
それがさーぱっと晴れたの!!」

え?なんの話?

「一丸、26年前の話。
産まれたのがっさ、平成元年なんだ」

一丸の誕生日か!船の誕生日って
どのタイミングが誕生日なの?

「進水式っていうのがあって、
海で走らせた日が誕生日なの。
11月30日で26歳なのよ」

でも26歳まで乗るってめずらしくない?

「なんかね、変えるタイミングなくって。
震災も乗り越えたしさ。」


一丸ママ。

船はただの道具なのに、
名前も付いてるし
誕生日もあって、
家族みたいな存在なのかな。
26年前のこともさー、
昨日のことのように、
まるで孫が産まれた時のように、
美しく覚えてるしさ、船も幸せですね。

いい話きいた!と思って、後日
一丸さんに電話しました。

ねー、一丸さん、11月30日に
誕生日パーティしようよ!

「え?誰の?」

だから、一丸の!!

「誰かと!間違えてんぞ」

そうなの?この前言ってたじゃん。30日って。



「言ってない!!
おらい(俺)の誕生日は
もう来年だ!残念でした!」

そうじゃなくて、、、えっと。えっと。
じゃあ、船の一丸はいつ産まれたの!!

「11月30日だよ。
あ、あ!!そういうことか!」

ああ紛らわし!
というか、自分の誕生日間違われてて
むつけてる(すねてる)し!
「残念でした!」って残念がっているの
一丸(人間)さんの方だし!
「一丸 = 船 < 俺」っていう
方程式で生きてる漁師です。

っつーか誕生日聞いちゃったから
一丸(人間)さんの
お祝いもしなきゃだなー。
知らなきゃ知らないでいいことって
あると思うね,僕は。




まぁ、とにかく一丸さん、
(船も人間も)おめでとうございます!

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