「人と自然のハッピーな
つながりを探して」という
TreeHeadsの
パンフレットを読んで
屋久島のことを思い出しました。
昔から屋久島には山岳信仰があり
詣所(もいしょ)と呼ばれる場所があります。
山に広がる神さまが住む世界と
ふもとで暮らす人間たちの住む世界の
境界の場所が詣所です。
原因がわからない疫病を
食い止めるお祈りをしたり、
豊作祈願などの信仰登山の
入り口ともなった場所です。
今では趣味や余暇として
沢山の人が屋久島の登山を
楽しんでいますが、
昔は女人禁制でした。
山にお祈りに行く男を
見送れるのもこの詣所まででした。
人と自然とのつながりは
時代、文化、人々の暮らしによって
変って来ます。
原因が分からなかった疫病も
名前がついて、山の神様に
お祈りする変わりに
病院に行くようになりました。
屋久島で1000年以上生きている杉を
屋久杉と呼び、登山や加工品として
島の重要な観光資源となっています。
現在では屋久島が
世界自然遺産に登録されたので、
伐採をすることができなくなりました。
しかしその保護対象の屋久杉でさえ、
実は江戸時代に70%が既に伐採されて
木材や炭として利用されていました。
現在屋久杉として加工している商品は、
その時代に切られて未だに山に残っている
土埋木と呼ばれる木材を使っています。
屋久杉は樹脂が多いため腐りにくく、
江戸時代に切られたものが
未だに生きています。
自然は
守るものか、利用するものか。
祈る場所か、遊ぶ場所か。
ただそこに何千年といるだけの自然に
僕たちはなにかと名前や価値をつけながら
ああでもないこうでもないと生きている。
屋久島の山岳信仰における詣所は
現在の人と自然との関わりに置いては
必要のない場所かも知れないけれど、
今でも水をお供えし、
お祈りに通う人がいます。
TreeHeadsと目指す
「人と自然のハッピーなつながり」
TreeHeadsとつくるツリーハウス。
人、ツリーハウス、自然。
ツリーハウスはこれから
どんな役割の場所になるんだろうか。
考えているとわくわくします。
つくる方がわくわくするんだけどね。
TreeHeadsの竹内さんにインタビューもしてきました。
(参考、太田五雄「屋久島山岳体系」未来への伝言)