迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

理想(ゆめ)の棲み家。

2020-11-21 15:02:00 | 浮世見聞記


つひ二日前に大工さんが空き地に入ったと思ったら、まう二階まで組み上げてゐる。


建てるのが早いぶん、ガタつくのも早いか?


なんであれ、職人の手仕事の音は耳に心地良い。

響きが景気良いからだらう。



我が城からそんな職頭の技を眺めながら、自分は生まれた時からいはゆる“土の上”に住んだことが無いと気が付く。


そのせいか、さういふ所に住みたい願望と云ふか、感覺がない。


數へるのも恐ろしい本と、

手猿樂の面と装束と道具を収めて余りある廣さの、

そんな部屋さへあれば、

私はそれでよい。





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