カフェリブロ 作家養成ゼミ 

数々の新人作家を生み出した経験から、今度は書店の経営する池袋のカフェリブロから新人作家を育てようとするプロジェクトです。

須田幸子「そして、涙は海になる」(PHP研究所)の途中経過

2007年07月24日 | 作家養成ゼミ

7/2にこのブログで、こう書いた。

>ガンでなくなった須田幸子さんのお母様。

>PHP研究所に決まりました。

 

この企画をもう少し詳しく書く。

須田幸子さんという、プロサーファーになる直前の大学生がいた。

そのまさしくプロになる直前、彼女は突如、子宮ガンの宣告を受ける。

生きる希望を一時失くした。しかし残る時間を精一杯生きようとする。

それをサポートするサーフィン仲間たち。

彼女の生前の希望だった生きる記録を書籍として残したい。

出版する当てもないのに、彼女は日々の魂を書き綴る。

母は出版に向けて駆けずり回り、アップルシード・エージェンシーと出会う。

彼女が書き残した闘病記を元に書籍を作ることになる。

 

そして涙の蛇口が壊れる作品になった。

 

タイトルは今のところ「そして、涙は海になる」。 

原稿整理ほぼ終了し、遺された原稿の編集、アカいれは終了した。

巻末に差し込む母からの手紙も受け取った。

装丁も、デザイナーから四案あがってきた。

その中の一案は素晴らしかった。

現在、この書籍をバックアップするブログを製作中。

 

次回の経過報告に期待してほしい。

 


「わんくら」粥川みどり著(主婦の友社刊)のゲラを読む

2007年07月21日 | 作家養成ゼミ

「わんくら」粥川みどり著(主婦の友社刊)のゲラが版元から送られてきたので読む。すでに何回も読んだのでここで特に変更の提案はない。しかし書籍と同じフォントを使うとなんだか文章がひとつ上品になったように思える。

 

この作品はもちろん作家養成ゼミ上がりの作品だ。小説ははじめ選考から除外していたが、この作品を含め、二作品が選ばれることとなった。それだけいい作品だったからだ。

 

活字は結構緩めに組まれたので、全体のページ数が280枚と厚くなりすぎたようだ。出版社は220くらいに収めたい。なのでどこかを削除したい。しかし著者は、分量はそのままを望んでいる。分量だけが懸案となっている。しばらくはこの駆け引きが続くだろう。

 

このあと、装丁、タイトル、販売戦略を決め、デビューする。

だんだんと現実味が増してくるときなのだ。

 

では。

 


株式会社もしもの実藤さん、出版決定。また作家デビュー。

2007年07月20日 | 作家養成ゼミ

7/22のブログで、

 

>若手IT会社社長の実山氏

 

の参加を書いた。これは実は株式会社もしもの実藤社長のこと。出版社が決まるまで実名を伏せていた。決まるまで何が起こるからわからないからだ。

 

それが本日、ダイヤモンド社の編集長からオファーをいただき、出版が決まった。編集長が実藤氏に興味を持ったのでご紹介し、こちらが考えている目次のイメージ、コンセプトのイメージを伝えると、その場で商談が成立し、出版が決まったのだ。

 

実藤氏本人も大喜びだった。

 

これで12人中8人のデビューが決まりました。残るは4人。それも徐々に決まっていくでしょう。

 


高木敏光氏とサンマーク打ち合わせ。

2007年07月19日 | 作家養成ゼミ
昨日、高木敏光氏の作品が、サンマーク出版での出版が決まったことを書いた。

高木敏光氏は札幌在住だが、月に二回は仕事で東京に来る。
昨日、高木氏は東京に滞在していたので、サンマーク出版の編集長と編集者との打ち合わせをする。

6割程度仕上げたという原稿を読んで、おおまかなスケジュール。
文章のイメージ。構成、装丁の話をする。

ちなみにこれはメディアミックスを狙っている。
今後の展開に期待してほしい。

打ち合わせの場所ははじめサンマーク出版の会議室。
大まかな話が終わったところで、近くの小料理屋に移る。

キャラ設定、一文一文の表現力は問題なし。
上手だと思う。さすがに群像新人賞、すばる文学新人賞の最終選考まで残った逸材だと思う。
しかしまだまだこの文章は磨ける。そういう意味で85点。

一方、サンマークの編集長はべた褒めだった。
それも興奮しながら褒めてくださった。
高木氏も気分はノリノリになってきた。
これから先も書く意欲がみなぎってくる。
ここまで評価していただきほんとに感謝。

原稿の読み方に多少の相違があるも、人の話を聞くととても参考になる。
決して自分が正しいとか、間違っているということではない。

私がさらに驚いたことは執筆のスピードだ。
高木氏は日に30枚のペースで書けると言う。
超人的なスピードの持ち主なのだ。
通常12-15枚くらいではないだろうか?

7月中にはクライマックスのついた最後までの原稿を書き上げるという。
楽しみな作家だ。

このデビューする前の作家が実は一番可愛かったりする。
そうブレークする直前。
作家と私たちとで今から自分たちの作品で世間が騒ぐぞという直前。
この感触はやめられない。

8月のはじめ、最後まで原稿を読んだらその報告をまたしたいと思う。

またひとり作家デビュー。

2007年07月18日 | 作家養成ゼミ
本日、作家養成ゼミの高松氏から原稿が送られてきた。
7/2のブログには私はこう書いた。

>インターネットオンラインゲームのサブストーリーを書いた高松氏
>サンマーク出版に決まりました。

版元も決まったので、ここで詳細を明かすと、その人の名は高木敏光さん。
で、そのインターネットゲームとはクリムゾンルームという密室ゲームのこと。
http://www.fasco-csc.com/index_j.php
このサイトは、過去3年間で全世界からの累計アクセスが5億という桁外れの人気。現在も世界中から毎日10万のアクセスがある。その中の85%は海外からだ。
こういう話を聞くと、昔夢見た「世界市場を相手に権利ビジネスがしたい」という野望がまた顔を覗かせる。これこそ元版権エージェントの私がしたいと思っていたことなのだ。ちなみにこの高木敏光氏、群像新人賞とすばる文学賞の両文学賞で、最終選考まで残った経歴を持つ。執筆の力量は間違いない。

ここまでの話で上記の密室ゲーム、クリムゾンルームに興味を持つかもしれないが、気軽にアクセスするべきではない。というのも、私も何も考えずにここにアクセスしてしまった結果、大切な仕事の時間を半日も費やしてしまった。かといって一度始めたらそう簡単にはやめれられない。十中八九、はまるだろう。

読んだ感想は近々にここに書く。
同時に原稿は、出版化の決まっているサンマークの書籍編集長に送った。

フィクションであるのにかかわらず、企画書だけで出版を決めてくれたサンマーク出版の書籍編集長に感謝。出版社は書籍一点につき350万円以上の投資をすることになる。それに報いる結果を出さなくてはいけない。どうすればもっといい原稿になるか、読むときにはそんなことばかりを考えている。

それでは。


わんくら、主婦の友社との打ち合わせ

2007年07月13日 | 作家養成ゼミ
作家養成ゼミ第一弾で出版する「わんくら」の打ち合わせを主婦の友社とした。主婦の友社は御茶ノ水のはずれにあるので駅前の学生の喧騒からは離れている。

先方は担当編集者、編集長、販売部、宣伝部の方、計4人が対応してくださった。こんなに大仰しくしてくださって、うれしく思う。
原稿はすばらしい出来。だけど問題は新人の文芸ということでまだ知名度がないということだ。新人作家の本を読者はなかなか手にとってくれない。その工夫が必要だ。それを解消するために以下のことを検討することになった。

1) 装丁を鈴木成一氏に依頼すること。氏は自他共に認める日本一の装丁家。ジャケ買い率が大きく高まる。実は拙著「Little DJ」も鈴木成一氏に依頼した。ブログによると、若年層は結構これでジャケ買いをしている。しかし忙しいし、金額も高い。それを出版社が許容してくれるかが問題点。

2)この話は犬のフィクション。そのイメージに合い、ターゲットの若い女性に親和性のある芸能人に読んでもらい、感動したら推薦文をもらう。

結果、1)は承諾され、2)はほぼOKの状態で交渉を進めている。ただ出版社があくまでも交渉中らしく、この場でそのタレント名は発表できない。

あとゲラが渡された。文字組みをしたときにゆるく組んだので、280ページくらいになった。予想以上にかさばってしまう。なので、原稿を削るかどうか検討をすることになった。

出版は9月。どうメディアに露出するか、これが大きいような気がする。

ちなみに以前、著者は仮名で粥山氏と書きましたが、出版スケジュールも固まってきたので本名を明かします。粥川みどりさんです。名古屋在住40代の主婦です。

次の作家養成ゼミは7・27(金)。そこでこれまでの経過を発表し、書店員、取次ぎの意見を聞きつつ、協力を仰ぐことにした。

著者と版元(ダイヤモンド社)との出版打ち合わせ

2007年07月12日 | 作家養成ゼミ
昨日、木村さんの原稿の出版が決まり、版元はダイヤモンド社と決定しましたと書きました。

さっそく本日は、著者と編集者と私たちエージェントで打ち合わせを、弊社のすぐ近くにある西麻布の「権八」でしました。ちなみにこのお店はブッシュと小泉元首相が一緒に訪れた場所でもあります。

そこで、執筆スケジュール、読んだ感想、これからの原稿の方向性、タイトル、装丁のイメージなどを話しました。


ちなみにこの方はここまで、木村さん(仮名)と書いていましたが、版元が決まりましたので、ここで名前を公表いたします。本名は本山さんです。
http://d.hatena.ne.jp/theternal/20070623

おそらくこの本が書店に並ぶのは9月か10月といったところでしょうか?

経過は追ってご連絡いたします。

木村氏の受験日誌、出版社はダイヤモンド社に決まりました。

2007年07月11日 | 作家養成ゼミ
7/2にブログの中で紹介した
受験日誌をつづった本村氏の作品ですが、
ダイヤモンド社で出版が決まりました。

一昨日、木村氏から全体量の7割の原稿が送られてきて、
昨日、読ませていただきました。
完成度は8割くらいです。

文章は非常に上手いですね。
若者に特有の粗さが微妙に出ていて、
さらに若者の青臭さを前面に出しているのが非常に好感を持てます。
じゅうぶんにベストセラーを期待できる原稿です。

ちなみに受験本で弊社が成功したのは、
昨年出した徳田和嘉子著「東大生が教える超暗記術」(ダイヤモンド社)。
現在までで12万部が出ています。
ベストセラーでもあり、ロングセラーでもあります。
いまだ売れ続けています。
つい先日も重版がかかりました。
受験本は売れ始めると毎年、受験生が買うので、
ロングセラーになる可能性が高いのです。

木村氏の言うには、あと一週間くらいで書き終えるとのことなので、
9月か10月くらいには出版できればいいなと思っています。

では。



業界紙「新文化」に掲載されました。

2007年07月10日 | 作家養成ゼミ
6/22に開催した第一回目の講義の記事が、出版界の業界紙「新文化」に掲載されました。2面の3分の1くらいの、けっこう大きめのスペースを使って、写真入りで掲載していただきました。本当にありがとうございました。

その日、新文化の編集長である石橋さんが作家養成ゼミに見えられていて、取材されていました。2次会にも出席され、作家の卵、書店員さんたちと、出版界の将来を熱く語っていました。その姿を見たり直接話を聞いたりして、この出版に対する愛情から察するにこの人は、業界紙の記者ではなく、出版界の応援団長なのだと思いました。

次のゼミは7/27(金)。
次もいい会にしたいと思っております。

第一回作家養成ゼミ開催しました。

2007年07月02日 | 作家養成ゼミ
情報のアップが遅くなってすみません。

6月22日金曜日、作家養成ゼミが終了いたしました。
数多くの応募者の中から、セレクションした受講生が11人、リブロ東池袋点に併設するカフェの会場でプレゼンを行いました。

当日、いらした編集者は、新潮社、講談社、光文社、主婦の友社、PHP研究所、サンマーク出版、ダイヤモンド社の方々でした。

取材でいらした媒体は新文化、朝日新聞社、PENの記者の方々でした。

その他のオブザーバーは取次の日販WWW、映画プロデューサー、書籍PR会社の方。

書店関係者はリブロの商品部、池袋店店長、渋谷店店長、青山店店長、福岡西陣店店長の方々でした。

で、その選抜した作家の卵の方々ですが、下記のような方がいらっしゃいました。なお、デビュー前なので仮名とさせていただきますことをご了承ください。今日までに出版社が決まった方はその旨も書きますので参照ください。

インターネットオンラインゲームのサブストーリーを書いた高松氏
サンマーク出版に決まりました。

写真エッセイを書いた蓮池氏
朝日新聞社に決まりました。

受験日誌をつづった本村氏
数社からオファーがありました。

犬をモデルにフィクションを書いた粥山氏
主婦の友社に決まりました。

若手IT会社社長の実山氏。

ガンでなくなった須田幸子さんのお母様。
PHP研究所に決まりました。

在日韓国人で日韓経済戦争の裏側を書いた甲氏

デザイン本を提案した河北氏

戦争物の企画書を出した長家氏
光文社に決まりました。

環境省の北村氏

カリスマサラリーマンの別所氏

という状況でしょうか。
この会は10月末までなので、そこまでには全員の版元を決めたいと思っています。

私の目に狂いがなければ、この中で、3人はベストセラー作家になると思います。
今の段階では、皆見知らぬ顔をしていますが、あと一年後には、本当にベストセラー作家がここの中から生まれたという認識になっているはずです。

また、来月には1-2人、受講生が増えます。

一人はヤンキー社長です。
これはダイヤモンド社に決定いたしました。
ダイヤモンド社の編集者がとても気に入ってくださいましたので、そのヤンキー社長を紹介したところ、その場でオファーしてくださいました。

もう一人は次に発表いたします。もうしばらくお待ちくださいませ。

この小さな池袋のカフェが、伝説のカフェになるのが私たちの夢です。
ここであのベストセラー作家がプレゼンをして出版社を決めてゆく姿がのちのち語り継がれていけば、こんなに嬉しいことはありません。

では次回のブログをお楽しみにお待ちくださいませ。