久しぶりに朝から大阪に出る。秀吉太閤の残した遺産である大阪城を眺める。出勤途上の勤労者、サラリーマン、通学の学生たちなど、いつもながらの駅構内の出勤風景である。行き交うおびただしい群衆、高架橋から見るビル群も少しずつ変貌している様子がわかる。「百年に一度の未曾有」の不況下でも、人間の営みは片時も休むことはない。
若い頃と異なり、最近は生活圏も狭まってきたか、神戸などに出ることも少なく、また東京へもゆく機会がない。今頃は新宿も丸の内も池袋も、地下鉄や山手線も、今も昔のように相変わらず雑踏は流れ続けているだろう。群衆の中のひとりになって歩く。
アメリカ発の金融危機に国家的な苦難の状況に陥っているアメリカで、今日オバマ新大統領の就任式があった。「被抑圧人種」であった黒人から初めてえらばれた大統領である。困難な時期に若い大統領を選んだ。良くも悪くも若い国家アメリカの選択だった。
オバマ米大統領、就任演説全文
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20081107-5171446/fe_090121_01_01.htm
私の記事に菱海孫さんから久しぶりにコメントをいただいた。その中に「女優の高峰三枝子さんが、園遊会の御前で「陛下?」と言ったきり言葉を詰らせた」と書いておられた。私はこの話は初めて聞いたけれども、あの高峰秀子(三枝子さん?でも)さんなら想像できると思う。
櫻井よしこさんもブログ記事で書いておられたけれども、私も日本の女性はすっかり変わったと思う。高峰さんや新珠三千代さんや鶴岡淑子さんなど、どちらかというと戦前世代からの昔の女優さんたちを思い出してそう思う。今日も電車のなかで出会う女子大生などを見てもそれを感じる。
とくに国家の命運を掛けた敗戦の後遺症としてある程度はやむをえないかもしれないけれど、伝統の型、文化の型がすっかり崩れ去っているのだ。それが皇室の中枢にまで及んでいる。それをよりよく再生することができるのか、もはやそれは不可能なのか、あるいはその必要も無いのか、本当のところはもちろん私には良くわからない。国家や民族の自立と同じく、すべては民族としての器量、資質次第なのだと思う。
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