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三国志平話

2005-04-05 22:11:20 | 三国志/小説(演義ベース)
三国志平話/二階堂善弘・中川諭 (訳注)/株式会社コーエー/未確認(刊行中?)/2400円(本体価格)

内容とコメント
日本に現存する最古の三国志である「至治新刊全相平話三国志」を翻訳し、その他の文献を参考に注釈を加えた作品。
「演義」の種本と言われ、話は漢の劉邦によって殺された韓信らを曹操たちに転生させるところから始まり、蜀の滅亡後に劉氏を名乗った匈奴の劉淵が晋を滅ぼし漢王朝を復活させたところで終わっています。
人名・地名、果ては人物のエピソードの記述に誤りが多く、本書の解説が無かったら読者が混乱してしまう内容です。「平話」という作品として楽しむ分には良いかもしれませんが。

この武将がキラキラ♪
関索。宋の時代には力士などが強者である事を示すためにこの名がニックネームとして広く使われていた事、また勇猛さの象徴・関羽の名と結びついて「関索」の人物が出来上がっていった事などを紹介しています。

この武将がキラリ!
武将ではないけれど、貂蝉。「平話」では既に呂布の妻で、彼と生き別れた後に王允に保護された設定となっています。元ネタは雑劇で、その中では彼女の出生地、父の名、字が紅昌である事、「貂蝉」の由来、呂布との出会いなどの半生が描かれています。
「正史」ではモデルとなった女性、「演義」では謎の多い架空の人物といういくつもの「顔」を持つ貂蝉。この作品でも謎の素顔を一部見せてくれています。

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