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「三国志マガジンVOL.8」その2(終)・特集とコラム

2006-04-02 20:52:16 | 三国志/漫画
今回は主に文章作品と今号の特集のご紹介です。
読み物
三国志新聞(大澤良貴)…今回大きく取り上げているのは孫策。袁術配下の若者ながら江東での快進撃を続ける非凡な武将として注視しています。
同じ頃、ようやく董卓がいなくなった長安の混迷振りや呂布の動向、211年の曹操の関中攻めが報じられています。
曹操と対峙する馬超と韓遂他関中の連合軍の瓦解を招いた、曹操から韓遂に送られた書簡。それが日本でも大変な騒ぎとなった「黒塗りメール」になっています。

うまなみ三国志(大澤良貴+荒木風羽)…今回のテーマは武器。古代中国の武器の解説や製鉄の歴史から武器の形状の変化や戦法の発展を見やすい漫画にした作品。
あまり攻撃的なイメージが無い孔明が実は武器の改良に熱心だったのがちょっと意外です。
随筆三国志(大澤良貴)…こちらも製鉄の話ですが、メインは森林破壊。
製鉄に必要な炭(木材)を得る為や屯田の為に土地を開拓して行った為に、森林が激減した事が語られています。
それが顕著だったのが黄河流域だそうです。黄河が古代からやたらと水害が多いのは森林が持つ保水力などが失われたからだとか。木を切りすぎると土壌を押さえ込んでいた根も無くなり、土砂崩れになりやすい…という事を思い出すと、やはり黄河も同じ事が起こっていたのかもしれません。

10分でわかる三国志(後編)…諸葛亮の死後から晋が三国を統一するまでの流れをざっと読む事が出来ます。
呉と蜀の衰退振りが三国志終盤の不人気の理由なのかもしれません。
あらすじなので登場はしませんが綺羅星の武将たちもいた事も後々漫画やコラムなどでフォローして欲しいです。

特集「至高の一騎撃ち特集」
コミック3作品
「月下相克」(矢口岳)は孫策と太史慈の邂逅と対決を描いた作品。
「元譲追撃」(黄十浪)は曹操の元を去る関羽を追う夏侯惇。その質素な生活ぶりや眼帯、渋い絵柄と、それに劣らない丁寧な心理描写と見どころがたくさんです。
「忠義問答」(立花未来雄+ダイナミックプロ)は「官渡の戦い」を制し、留守を突いて攻めてきた劉備を迎え撃つ曹操軍。劉備軍からは趙雲が、曹操軍からは許褚(きょちょ)が互いの信念で激闘を演じます。

三国志博士の愛した数式(文:九内俊彦)…漫画作品以外の一騎撃ちの名勝負エピソードを紹介する他、数多くの名勝負を演じた武将を数式化して強いのは誰かを考察し、読者にも勧めています。勝敗の一覧表もあり、こうして見るとやはり互角の勝負が多い事が判ります。

英雄たちの履歴書(島崎晋)…一騎撃ち特集で取り上げられた孫策、太史慈、夏侯惇、許褚(きょちょ)、趙雲の履歴書を作成し、その経歴やエピソードを紹介しています。
夏侯惇の清廉エピソードも紹介されていたのが嬉しかったです。
許褚の、樊噲(はんかい)の字がほほ笑ましいです。


この武将が???
三国志新聞内の4コマ漫画「この命に賭けて」(閑乃路夕華)の王累(おうるい)。本当は劉備の入蜀に反対し、主君・劉璋をいさめる為に逆さ吊りになった人。この漫画では無謀な進軍をいさめる為にやはり逆さ吊りで登場しては人々をビックリさせています。
回数が463回って、今までそんなに逆さ吊りになってたの…?

太史慈に関してはもう一つのブログに書きました。記事はこちらです。→太史慈日和