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2014年に復活した白井恵理子先生の劉備くんシリーズや長池先生の「破龍」(完結)他三国志作品を応援しています!

長池とも子 三国志・「破龍」劉備登場編

2006-03-03 20:34:40 | 長池とも子「破龍」
三国志烈伝 破龍 第8話「桃園結義」/長池とも子 著/秋田書店/発売中/雑誌価格600円(込)
内容とコメント「プリンセスGOLD3+4月号」に掲載された少女漫画版三国志。
今回は劉備、関羽、張飛が登場し、その出会いから義兄弟になるまでを描いています。
若き劉備は草鞋(わらじ)やむしろを売って暮らしを立てていたが、黄巾賊の暴威で物騒な世の中になると草鞋が売れなくなり、仕方なく別の仕事を探し、金持ちの家で倉庫の見張り番をする事に。
倉庫や隣村を襲う黄巾賊との戦いの中で張飛と関羽に出会い、2人に見込まれた劉備は平和を取り戻す事を誓うのだった…。
…と、書くとまともそうに見える劉備ですが、言動はハッタリが多いです。仕事を得る為の売り言葉だったり、きれいな女性の前では格好つけたり。そんな調子の良い彼も、ちゃんと筋を通した考えを持っています。
張飛の登場シーンは横山光輝さん版「三国志」を思い起こします。さすがに巨大化はしませんが、ちょっと似ています。「ビシッ」や親指を立てる、など、一人での決めゴマも多いです。

今作は戦闘場面の演出が良いです。勇猛な関羽が黄巾賊の策で張飛から引き離され、兵たちに取り囲まれる大ピンチに。それを劉備が救い出すのが最大の見せ場となっています。
この戦闘描写や人の腕が斬り落とされたり、何かでかい事をやってやろうとわくわくする場面が描かれた事もあり、今回は少女漫画には見えない作風になっています。青年誌やビジネス誌の漫画に似た印象です。
個人的には劉備のロバが草鞋が売れず(→今日も飯抜き)涙したり、それでも重い荷を背負って歩く描写が気に入りました。

この敵役がキラキラ♪
黄巾賊。腕の立つ剣客を利き腕を落として倒す強さと、子供をさらう卑怯な手ながら関羽を上手く追い詰める策を立てる頭脳を持ち合わせ、敵ながら感心してしまいます。
彼らが相手だと劉備たちは次回も苦戦しそうです。

この女性がキラキラ♪
紅霞(こうか)。劉備が警備を任される屋敷の娘。思慕していた剣客と、自分が身の危険にさらされても守ろうとした父が命惜しさに裏切った事に失望するも、劉備の言葉に救われ、彼を信じて付いていこうとします。
この人が後の糜夫人(びふじん)になるのでしょうか…?劉備は彼女を邪魔扱いして置いて行こうとするし(最初に会った時はかっこ付けてたのに)、彼女は人間不信でちょっぴり怒り状態(1度に2人も信じていた人に裏切られ、劉備にも断られたので)で、まだまだ恋愛モードにはほど遠いです。
糜夫人兼甘夫人(阿斗=劉禅の母)という事も考えられます。
父への不信感もあったとは言え、家を飛び出して来る無鉄砲さはやはりお嬢様だからでしょうか。

この武将が発展途上
劉備と関羽。劉備は草鞋売りなので剣の扱いは出来ないのですが、重い鎧を着けても機敏に動ける素早さの持ち主。これが今後の戦での活躍に結び付きそうです。
関羽は登場した時、あまりにもあご髯が短かったので一瞬「これが関羽?」と目を疑ってしまいました。背も張飛より低いのですが、これからの成長(?)に期待しています。

次回予告!
次回の「破龍」は劉備が曹操と出会う話。雑誌の予告によると、黄巾党討伐の決戦前夜、とある村で偶然出会う曹操と劉備。しかし、その村には疫病がはびこっていた…という内容。
曹操が劉備をどう見るかも気になりますが、関羽をどう見るのかも気になります。…それは別の機会に描かれるかもしれませんが。2人の活躍も楽しみです!
次号(5月号)は4月15日(土)発売です。

追記 3月8日(水)
長池先生ニュース!
今日、また何気なく長池先生のHP「三国茶屋」を見に行ったら、以前は貂蝉と曹操だったTOP絵が劉備と曹操の絵に替わっていました!
これは次号掲載のカラー扉の原稿と思われます。
額に白い布を巻いた劉備と、金色の兜を被った曹操。劉備は白をまとっている為か、爽やかな印象です。緑のスカーフ(?)も鮮やかです。顔つきも女性受けするように(?)少し美形仕様になっている模様です。
曹操は派手な鎧や兜のイメージ通りで、余裕の笑みを見せています。
二人の後ろに見える白い龍も気になります。