ようこそ里山へ 茨城笠間・青葉って永遠

茨城県笠間市。観光と陶芸の町の知られざる宝。穏やかな里山と田園は心の原風景。庭と山川草木、体感する旬の言の葉たち。

赤とんぼ・七夕随想②

2011-07-09 05:58:41 | 里山の役者たち
 昨日の朝は、雨降りでした。
雨をくぐり、速攻で、田んぼの師匠を訪問しました。
笠間の下流に位置する茨城町在住のGさん。

Gさんは、年齢的には高齢者かもしれませんが、爺さんではなくて、正直Gさんです。
会社を定年まで勤め上げ、その後実家を継いで、無農薬で田んぼ1.5ヘクタールの経営を開始。
日々、土作り、農機具の考案などにも励む本格派です。

 震災後ご無沙汰してしまい、久しぶりの師匠の田んぼ見学です。
まず、ご自慢の美味しいトマトを頂きながら、情報交換。
このトマトさんが、噛み締めるほどに美味しい。
噛み締めるトマトというのも珍しいのですが、噛みごこちものど越しも、明らかに一味違います。
胃袋さんも明るくなります。

トマトの実が美味しいというのは、トマトの全体が元気だから。
特に根っこが、一段と元気なようです。
何でも基本は、根っこですね。
植物でも、世の中でも。

根っこが元気ならば、何とかなります。
基本的に元気な我々は、この国の根っこです。
ですから、きっとこの先、たぶんですが、何とかなると思います。

 ただいまご覧頂いている画像は、ご自宅脇の田んぼです。
水鳥も舞い、向こう側には、アジサイも咲く楽園。
そして、赤とんぼ。
画面には映ってませんが、カメラを構える私の左手の上に、赤とんぼが今、とまって休んでいます。
しばらく、そのまま休ませ、何枚か続けて田んぼを撮影しました。

赤トンボさん、私の左手が、だいぶお気に入りのご様子。
きっと雌のご令嬢だろうなどどは、いちいち考えそうで考えない私であります。
赤とんぼは人を恐れないですね。
長い長い親しみの歴史です。

 赤とんぼは田んぼをサポートしてます。
それは昔から、百姓ならば誰でも知っていました。
だからこそ、百姓は、トンボを大事にしました。

盆トンボ・・・
ご先祖さまは、赤とんぼに乗って、お盆に帰ってくるという伝承もあります。
だから、赤とんぼを取ってはならぬ、と。

 七夕もまた、ご先祖への道しるべの飾りという由来を説く人もあるようです。
年に一度会える。
その一週間前に、歓迎の旗印、たな「旗」であると。
そういえば、もとは旧暦のお祭りです。
仙台の七夕も、今の8月。

 美しい田んぼを、赤とんぼと仲良く受け継いで、ご先祖様にも喜んでいただきたいと思う今日この頃です。
正直Gさんは、今日も田んぼで働きます。
歴史を学びつつ、固定観念を突き破る勇気もまた湧いてくるこの景色。

 田んぼもトンボも、この国の貴重な下界遺産です。

 
 





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