ようこそ里山へ 茨城笠間・青葉って永遠

茨城県笠間市。観光と陶芸の町の知られざる宝。穏やかな里山と田園は心の原風景。庭と山川草木、体感する旬の言の葉たち。

キキョウがすくすく育つ季節

2011-07-02 05:10:43 | 野の花の笠間茨城
 草づくしのわが家の庭先。里山由来の天然キキョウさんたちも、開花に向けて育っています。あの美しい花は、今年も初恋の日の記憶にいざなうのか。美しい花を咲かせる強靭な根っこ、それを育てる日々の地道な活動と、自然さんへの感謝。人もそう生きたいと、反省しながら気持ちも新たな、青葉の朝でございます。

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 梅雨の間を通じて、野の草たちも、日に日に勢いづいています。
天然の雨というものは、水道水の散水では得られない滋味を含んでいるというのが、いつもながらの実感です。

こちらの画像は、野の草ならぬ、庭の草たちです。
青葉自宅の庭では、季節の宿根草が、そこかしこに自生しています。
自然に任せるとともに、誰かさんが、ほどほどに草取りもしているようです。
雑然の中にも秩序があるようで、どれも皆、これから花をつける草たちが残っています。

 手前に何本も茎を立てて、小ぶりな葉を左右に端正にそろえているのはキキョウです。
左奥に大きな幅のある葉を立てているのはシオンですね。
背丈をだんどん伸ばして、秋には野菊の女王様のような花を楽しませてくれます。
桔梗、紫苑と標記すると文学的な香りが漂ってきます。

白洲正子さんの本に、「草づくし」という、写真も一杯でお手軽な本があります。
新潮社のトンボの本の中の一冊ですが、今でも時折楽しく読み返しては感動します。
この国の御先祖さまたちの、草花を愛で、生活に生かしてきた様子が、いきいきと伝わってきます。

 ご覧頂いているキキョウさんたちは、昔、私が小さい頃に、裏の山の奥から移植してきたものです。
キキョウの花にときめいたというのが、私の初恋かもしれないと、最近では思います。
これにつきましては、またの機会にお伝えいたします。

キキョウの根っこはとても深いです。
ヤマユリの根っこも、深く伸びて、その先に球根があります。
美しい花には、強靭な根っこがありますね。
移植は難航しましたが、何しろ恋ですから、どんどん掘り進みます。
まるで自然薯掘りのごとく・・・
自然薯より花が好きだなんて、かっこ悪くて友達には言えませんでしたが。

あのころ、素朴な心で驚嘆したのは、今でもはっきりと覚えています。
大人の言葉で表現すれば、自然の美というものの成り立ちに深い畏敬の念を覚えるという感じ。
子供でしたので、言葉にはなりませんでしたが、感覚的には、とても強い印象が残っています。

 太い根っこは一年にして成らず。
日々根と茎を伸ばし、葉を広げて、照る日曇る日生き続けて、ついに咲く花は、まことにまことに美しい。

 我が家のミニ里山で増えているキキョウも、今では希少種になったとか。
これからは、意識的に増やして、もとの里山に返していくような、そんな世の中にしていきたいものです。


 
 


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