ようこそ里山へ 茨城笠間・青葉って永遠

茨城県笠間市。観光と陶芸の町の知られざる宝。穏やかな里山と田園は心の原風景。庭と山川草木、体感する旬の言の葉たち。

イヌシデの木陰で。

2011-07-01 03:31:22 | 里山の役者たち
 仕事場の森の木陰で憩っていると、イヌシデの明るい緑が目を引きました。頭上一面に平がる様々な緑、生きている樹木達の天然デザインは美しく、豊か。心身ものびのびと、イメージも豊かになりました。

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 昨日は、日の出に祝福されながら、早朝の田の草取り作業を終え、鎮守の森での作業となりました。
そしてお弁当タイム、森の縁の風通しが格別良いところに陣取りました。
この位置ならば、やぶ蚊さんたちもご遠慮されるポジションですので、落ち着いて休めます。

日の長いこのごろ、昼休みには、おのずとうとうとしてしまいます。
早出体勢で忙しく動いていたメンバーですが、お昼を頂くと間もなく、皆で横になりました。

誰かが寝息を立てはじめました。
別のメンバーは、既に完全に熟睡している模様。
猛暑の町並みをよそに、涼しい森の片隅にて、幸せそうに午睡する現場男子たち・・・。
平和で、有難いひと時です。

 寝そべった頭上では、イヌシデの巨木が、一面に明るい緑を広げていました。
昔、笠間では、ソネとも呼ばれ、ごく普通に自生しています。
造園業者は、ソロとも呼称します。
先日登場した六代目庭師の酒井一臣さんもそう呼んでいました。
芽吹きが早いので、里山の春の風景には欠かせない彩りです。
幹も明るい灰色で縦縞が入り、なかなかお洒落な役者です。

昔通った地元の小学校の裏山にも、このイヌシデがありました。
落葉の季節、この木の下のふかふかの地面を特設リングに見立て、放課後は毎日プロレスごっこでした。
あの、アントニオイヌシデ君は、今尚、闘魂を燃やしているだろうか。
燃えよ陶魂、笠間焼!

話を戻し、イヌシデ君のお友達をご紹介します。
写真の下部に写っているのはヒサカキ君ですが、この大きさの割には勢いがあるので、実生で育ったものでしょう。
右上はシラカシの巨木さんで、大人二人が抱えても余る程の太さがあり、保存樹に指定されています。
明暗のコントラストもまた、こういう森の楽しさですね。

 自然発生した広葉樹の森の枝と葉の広がりからは、いろいろなイメージが湧いてきます。
遠めに見ても間近に見ても、楽しさが尽きない豊かな世界。
森があれば泉が湧いてきますが、知恵もまた湧いてくるような。

イノチとは、生きる知恵のことである、と、ある方が表現されていました。
森こそ、そのイノチそのものです。
お陰さまで、イメージが豊かになりました。
呼吸も心拍も、お陰さまで森の生き物達と同調してきましたので、のびのびした気分で記事も書けてます。

 今日も一歩、明日も一歩、森の木々たちは天地の恵みを受けて、天然デザインを深め続けます。
そうして、間もなく始まる蝉さんたちの音楽祭を、やさしく清々しい木魂で包んでくれることでしょう。


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