Sky Explorer EQ6proをヤフオクにて購入しました。
3年使用されたものであること、だいぶ立派な鏡筒を載せていた(だいぶ負荷がかけられた)らしいことを考えると、だいぶ高くつきましたが、それでもなんでもとにかく手に入れました。
しかし、そんなときに限って晴れない。
それどころか1/14に大雪まで降ってしまい、また、週末に限っていろいろ忙しかったりして、なかなか実践投入できませんでした。
家の中で悶々としながらシュミレーションする日々が続きました。
EQ6pro購入前からネットでいろいろ情報を仕入れてありましたが、噂に違わずマニュアルのデキがよくない。
電源を入れる説明の段からつまづきました。
説明書曰く、
「上図の様に、極軸セッティング後に望遠鏡と赤道儀が天の北極の方向を向いている状態をホームポジションと呼びます。電源の入切時はホームポジションの状態で行ってください。」
つまり、電源を入れる前にホームポジションというもっとも基本となる姿勢を取らせなければならないらしい。
しかし、ホームポジションを示す図はそんなに詳細なものではない。
極軸を合わせて(つまり、赤道儀の回転軸と地球の回転軸を平行にして)赤緯軸を90度に設定すれば「赤経軸がどこにあっても」望遠鏡も赤道儀の極軸望遠鏡も天の北極を向きます。
(僕の言っていること、間違っているでしょうか?)
では「赤経軸はどうすればよいのか?」という疑問が浮かび上がりました。
ネットでいろいろ調べましたが、わかりません。
そのことで困っている記載もみつかりません。
どうも、当たり前のことのようです。
でも、赤道儀を触るのが事実上初めての僕にはものすごい疑問です。
ケンコーに電話で問い合わせようかとも思ったのですが、受付時間が平日の業務時間内。
忙しい業務中に私用電話はきびしい。
平日の休日は事実上、ない。
自分でなんとかしろってことなんでしょう。
図の姿勢をもとに、おそらく、赤経軸はウェイトが一番低くなる位置なのかなぁ、と見当をつけました。
が、それにしたって、ウェイトが一番低い位置に来ているかどうかを確認するすべがほしい。
赤経軸をフリークランプにして、ブラブラにして、ウェイトを離せば一番低い位置にくるのでは?とも思いますが、微妙に毎回違う位置に来る。
仕方がないので、水平器を100円ショップで購入し、取り付けました。
極軸が正しく合わせてあり、赤緯軸が+90度になっていて、この水平器が水平を示す位置がホームポジションか?
EQ6proのコントローラー、SynscanでPark scopeを選択してホームポジションを取らせると、「0°00'00" +90°」の表示が出ます。
+90°はおそらく赤緯軸のことでしょう。
では、0°00'00"はなに?
もしや時角のことか?
だとすると、上の図のように水平器を取り付け、水平出しをするので正しいことになる。
0°00'00"の表示が時角のことなら、北極星が南中するとき、つまり一番空高く上がるときの位置なのだから。
うーむ、いまいち、釈然としない!
(このブログを書いている時点で新たな疑問も出てきました。この方法で水平出しをしたとき、極軸望遠鏡の北極星マークは本当に一番下(極軸望遠鏡は屈折式で倒立像なので下に来る)に来ているのか?今度、確認してみよう)
肝心の極軸合わせですが、マニュアルにある極軸合わせの説明は読む気力を途中で失いました。
ネット上にいくらでも、もっとわかりやすい説明が落ちてます。
次の疑問は、北極星の時角についてでした。
EQ6proのコントローラー、Synscanを設定していくと、Polaris HA ="時角"が表示されます。
北極星の時角については、それを計算してくれるホームページがいくつかあります。
http://www.ps2.homeunix.com/mrtg/g5.php
や
http://www.takahashi-europe.com/support/softwares/polarisfinder/polarisfinder-1.5-en.htm
です。
Synscanの時角とこれらのホームページで計算される時角が17分ズレるのです。
んー、なぜだ!
わからん!!
さらにもう一つよくわからんことが。
極軸望遠鏡を覗くと北極星を示す丸と、天の北極を中心とする十字が描かれています。
十字は2本の線で構成されているわけですが、「素人の僕が普通に考える分には」その十字線の内の一本は北極星の方角を向いていて欲しい。
それなのに微妙にズレて描かれているのです。
十字線の内の一本の延長上(赤線)に北極星マークの円の中心が乗らないのは、何らかの意味・意図があってのことなのか、それともただ単に望遠鏡を作る技術がイケてないだけなのか。
初心者の僕にはわからないことだらけだ!!!
もう、どうでもいい!
極軸合わせはドリフト法など極軸望遠鏡を使用しない方法も併用すればよい。
極軸合わせさえしっかりしてやれば、あとはコントローラーの十字キーを使って目標天体をマニュアル導入しても使えるはずです。
とにかく夜空のもとに持ち出さないことには話が始まらない。
チャンスがやって参りました。
2013/01/20。
曇り空でしたが、なんとか北極星が見えた。
雲が出てきているので慌ててセットアップしました。
alignmentでシリウスが第一候補に上がってきたが、家が邪魔で見えない。
カペラを選択したところ・・・大きく外しました。
肉眼で見ても明らかに大幅にズレている。
失望しました。
次に月を導入させました。
すると「水平線の下なので導入できません」の表示が。
セットアップするとき、日付設定を間違ってました。
誤りに気付いたのはよかったのですが、雲が空全体をうっすらと覆い始めました。
どんどん雲が厚くなって行く。
やむなくマニュアルで月を導入してみようとしました。
ところが途中でモーターがウィンウィンと唸るだけで動かなくなりました。
故障か?!
原因は、バランスが狂っていたことにありました。
最初はセレストロンの8-24mmズームアイピースを取り付けていたのですが、途中、月の撮影のために一眼レフを取り付けたのでした。
16kgの重量物まで積載できるEQ6proです。
その程度のバランスの崩れは許容できるのではないかとタカをくくったのですが、ダメなようです。
バランスを取り直し、月を導入しました。
月が常に視野の中心に見えました。
感動でした。
今までは、地球の自転により、常に視野から逃げて行く月を追いかけての撮影でした。
それが、手放しで観察できる。
ピント合わせもやりやすいことこの上ない。
また、撮影においても被写体ブレが大幅減。
感動ものです。
薄雲越しの撮影ですから、写真としてはしょぼいけど、それでも記念すべき一枚となりました。
2024/08/02追記
猫五郎とEQ6proのその後
まるこうと申します。
>Synscanの時角とこれらのホームページで計算される時角が17分ズレるのです。
私もEQ6PROを使っているのですが、
コントローラに表示される時角がWebの計算などと異なるのが気になっていました。
いろいろ時間を変えて実験したところ、どうもSynScanで表示される時角は時計を見たイメージのようです。つまり、真上が12時(0時)真下が6時というような・・・。
本家スカイウォッチャー社のSynScanのマニュアル、
http://www.skywatchertelescope.net/swtsupport/Instruction_Manuals/SynScan_HandControl_web_280313V3.pdf
の9ページを読むとどうやらそのようです。
そもそもこんな大事なコトが日本語マニュアルに書いてないのはどうかと思いますよね。
私は、極軸望遠鏡の北極星のサークルを一番下に位置した時を赤経環目盛りを0時にして固定しています。
そうすると、WebやiPhoneアプリにある、一周24時間制のタカハシなどの時角に合わせて赤経目盛りを動かせばよいので、便利ですよ。
返信が遅くなりましてすみません。
身近に相談できる相手がいないので、こういう情報はとてもありがたいです。
早速ご紹介のマニュアルをチェックしてみます。
結局、僕は今のところ、目測でおおまかに時角を合わせ、次にinterative methodを用いて極軸合わせをしてます。
せっかくの新月期ですが、なかなか晴れないですね。
早くEQ6proを持ち出したいです。