晴れませんね。
天体撮影がまったくできません。
そうこうしているうちに、2012年に購入したiMac mid 2011が故障しました。
起動時に黄緑色の縦線が入って、起動したり起動しなかったりを繰り返し、最終的には起動しなくなりました。
丸8年経過しているので仕方がない面はあります。
しかし、iMacが動かないと2002年発売のQuickSilver以来使用しているバックアップHDDのデータにアクセスできない。
QuickSilver。。。
脱線ですが、懐かしすぎるので、さよならする直前の写真を載せてしまいます。
過去の資産がパーになるので、新しいパソコンに移行する前にiMacには1度復帰してもらわないと困る。
というのも、次のメインマシンの選択肢にWindowsも入れているためです。
バックアップHDDはMac OS用にフォーマットしてあるので、Windowsマシンで認識してくれないのです。
蓄積した過去のデータをネットクラウドに移すためにも、iMacには一時的にでも復帰してもらわねばならない。
修理に出すか?
しかし、2011年のマシンだというのはともかく、修理してくれるサービスへのアクセスが面倒臭い。
できれば近場で本体を持ち込んで、その場で治しくれとは言わないまでも、後日直接受け取りできるといいのですが、宅急便で送らなくてはならない。
ご丁寧に箱まで送ってくれるようですが、修理費用もわからないのに送るのも怖い。
自分で治せないのか?
グーグル博士に聞いてみます。
「iMac mid 2011 27inch」「画面に黄緑色の縦線」などと検索すると、同じ症状の憂き目にあった人々の情報が多数ヒットします。
な、なんと!
iMac mid 2011 27inchのグラフィックカードは不具合が出る個体があるとのことで、無償交換プログラムが出ていたんですね!
「iMac (27-inch) : AMD Radeon 6970M ビデオカード交換プログラム」
調べてみると僕のマシンも対象製品でした。
しかし、プログラムは購入から4年間までとのことで、とっくに終わってる。
アップルで直接購入したんだから、ハガキでもメールでもいいから、お知らせしてくれればいいやん!!
過去のメールをチェックしても、お知らせメールが来た形跡はありません。
なんて不親切な。。。
の割りに、新製品の案内とかはご丁寧に届いているという。。。
アップルのこの姿勢、どうなんでしょう?
結果的に僕の個体は不具合が出ずに8年間もったわけですが、週末にしか使っていないことが間違いなく影響しているでしょう。
平日毎日使っていたら、2年ほどでOUTだった可能性があります。
結果的に8年間もったことを喜ぶべきなのか、それとも無償交換していれば今回も故障せずに済んだのに、と思うべきなのか。
それは誰にもわかりませんし、四の五の言っても始まりません
グーグル博士に色々聞いてみてると、「iMac 27インチ 2011 A1312 起動しない映像ノイズ修理やり方方法」なる動画に行き着きました。
ご丁寧に修理に必要な道具ややり方までしっかりと解説してくれています。
「リフロー」という作業らしい。
ホットエアガン(ヒートガンともいうらしい)で230度の空気で3分間炙ったのち、空冷して室温に戻し、再び230度で5分間炙れば良いそうだ。
ホットエアガン。。。
見たことも聞いたこともない。
でも、とりあえずアマゾンかな?
見る分には無料ですから。
858D
5,888円なり。
安くはない。
オリジナルのグラフィックカードAMD Radeon 6970Mはすでに市場になく、代替品は中国からの個人輸入で2万円弱。
それと比べればホットエアガン、まだ安いかも。。。
それに、冷静に考えてみれば、故障の原因がグラフィックカードであるという保証もない。
2万円弱出して新しいグラフィックカードを買って交換して、それで治らなかったら痛すぎる。
グラフィックカードが故障の原因だったとして、ちゃんと自分で交換できるのか、自信がない。
ならば、まずは5,888円のホットエアガンを買ってみて、iMacをバラしてグラフィックカードを取り出し、リフローしてみて、治ればグラフィックカードが故障の原因だったと言える。
どうせ故障しているのだし、やれるだけやってみよう。
iMac mid 2011の分解の仕方については、たくさんの方が紹介しています。
どれもかなり丁寧に写真付きで解説してあり、僕の及ぶところではありません。
なので、僕の写真は、僕の備忘録的な感じで載せます。
モニターのガラスですが、吸盤を使って剥がすのが正統派のようですが、そのためだけに吸盤を買うのも面倒だったので、養生テープ(粘着ガムテープ)を貼り付けて引っ張ってみたらあっけなく剥がれました。
液晶盤のネジを外してゆっくり液晶盤を傾けると、マザーボードから液晶盤に伸びてる電線が4本くらいかな?あるので、それらを丁寧に外します。
液晶盤を外すとこんな感じ。
グラフィックカードはマザーボードに固定されている。
色々調べるとマザーボードを外さないと、グラフィックカードは外せないようだ。
マザーボードを外すためには、ディスクドライブと右下のファンを外さないといけないらしい。
ファンが3つありますが、どれもホコリまみれでモコモコ。
こんなんじゃ、空冷能力ガタ落ちでしょう。
モール(毛の生えた針金)で丁寧に取り除き、掃除機で吸い取りました。
マザーボードを外したところ。
中身、空っぽになったiMac。
取り出したグラフィックカード付きマザーボード。
右下のヒートシンクがグラフィックカードのもの。
左下のヒートシンクがCPUのもの。
取り外したグラフィックカードAMD Radeon 6970M
ここで熱伝導グリース(CPUグリース)が必要であることに気づきました。
が、QuickSilver 2001のシングルCPUをQuickSilver 2002 デュアルCPUに交換した際の残りがあることを思い出し、探すと見つかりました
一体いつのものでしょう?
メールを調べると「PowerMacG4 QuickSilver搭載1GHz Dual/256KB/2MB」を2008年にヤフオクで落札した模様。
12年前のCPUグリース、使えるのか?
少し出してみると使えそう。
グラフィックカードのヒートシンク。
えらい立派なヒートシンクです。
iMac mid 2011は、本体の右上が熱くなるので、僕はそこに小さなヒートシンクを貼り付けてる(iMac本体が写っている写真の右上参照)のですが、グラフィックカードのヒートシンクの熱だったんですね。
「リフロー」
ホットエアガンで230度の空気で3分間炙ったのち、空冷して室温に戻し、再び230度で5分間炙る。
(写真でホットエアガンの温度表示が100度になってますが、ブログのために撮影した写真なので、そこは流してください)
作業は順調に進んでいるようでいて、落とし穴が待ってました。
このあと、グラフィックカードにCPUグリスをしこたま塗りたくって、ヒートシンクで蓋をしてマザーボードに組み込みました。
ふと気になったんです。
CPUグリス、塗りすぎちゃいけないってことない?
調べてみると、CPUグリスには電導性のものがあり、それを塗りすぎるとグラフィックカードがショートするとのこと。
手持ちのCPUグリースの種類を調べてみると、シルバーグリースで、見事に電導性。。。
ショートしたのでは修理した意味がないので、再びグラフィックカードをマザーボードから外し、シルバーグリースを拭ったのでした。
これがまた大変だった。
合計で2時間以上かかったんじゃないかな。。。
日曜日に終わらなかったので、平日帰宅後にコツコツ拭き取りました。
その間、絶縁性グリスをアマゾンでポチる、と。
(価格の安い商品はアマゾンの一人勝ちですね。楽天は送料が別になるのでどうしても高くなる。)
組み上げですが、全ての配線は1対1な感じで、1つとして同じ形状のオスメスがなかったので、なんとかなりました。
丁寧にみていけば、外した配線が届く範囲に、差し込み口が必ず見つかります。
SSDの配線はマザーボードに。
結果、起動しました。
(ほんとは「ビーッビーッビーッ」と3回連続の警告音が、5秒おきくらいに鳴り続けて、起動しなかったのですが、これまたグーグル先生に聞いたら、メモリの問題だと教えてくれたので、メモリを挿し直したら起動しました。)
その他、モニターの液晶が汚れてしまったので、液晶用のウェットティッシュで拭いてみたり、カメラレンズのクリーニングキットで綺麗にしてみたりして、うまくいかず、結局、これまたグーグル先生に教えを乞うて、精製水とマイクロファイバーで綺麗にするという顛末もありました。
今のところ、普通に動いてます。
しかし、修理していて、こんな記事を見つけました。
「グラフィックチップのリフローとリボールの作業はなぜ無駄なのか?」
内容、あまりよく理解できませんでしたが、リフローで修理したものが再び故障するのは時間の問題のようです。
仕方がないので、グラフィックボードの代替品を中国に発注しました。
到着には1ヶ月ほどかかる模様。
気長に待ちます。
が、さすがに買い替えの時期だと感じました。
iMac mid 2011は、OSもバージョン10.13.6(Mac OS high Sierra)までです。
これ以上アップデートできたとしても、動かなくなるソフトウェアが大量発生して用をなさないでしょうけど。
現状、最新のOSはCatalina バージョン10.15.7のようです。
そろそろ新しいパソコンにゆるりと移行する準備にかかった方がよいでしょう。
いずれまたインターネットの表示がおかしくなってくるに違いありません。
(以前のように、Google Mapあたりから表示ができなくなってくるのでしょう)
以下、蛇足
さてさて、ここからはiMacの修理とはまったく関係ない話になりますが、備忘録として書きます。
実は、次のマシンはWindowsにしようかと思ってたんです。
iMac、高性能ですが、やはり高価なイメージがあります。
それに、天体写真の画像処理にステライメージが使いたいので、Windowsにしようかな、と。
ここのところ、自分と親に、合わせて3台、マウスコンピュータのノートとデスクトップを購入しています。
リーズナブルな値段に感じました。
そこで、最新のiMacと同じくらいの性能だといくらになるか、マウスコンピューターのホームページで見積もりしてみたんです。
そしたら、、、iMacの方が圧倒的に安い!!!
(メモリを最小で購入して、自分で増設することを前提にすると、です)
iMac、いつの間にかコストパフォーマンス、すごくいいマシンになっていたんですね。。。
これなら、iMacを買って、Boot campでWindows10を載せた方が性能もいいし、Windows 10の購入費用を合わせてもまだ安く済む。
おまけに5KのRetinaディスプレーだし。
どうも現行のiMacがintel Macとして最後になる可能性があるようです。
これからCPUがintelからAppleシリコンになると、Boot campが使えず、iMacでWindowsを使うことができなくなるとのこと。
Power Macintosh 6300からのマックユーザーとしては、MotorolaのPower PCからintelに変わったときのゴタゴタと言ったらなかった。。。
あんなをまた経験するのは御免こうむりたいなぁ。
intel Macとして最高性能なんだろうし、Windowsマシンとしても使えて、同価格帯のWindowsマシンと比較にならないくらいコストパフォーマンスがよい。
となると、次のマシンは27インチiMac Retina 5Kディスプレイモデルでいくしかないでしょう!
ついでに、iMac mid 2011には、なんと!サブモニター機能がついているらしいので、27インチiMac Retina 5Kディスプレイモデルのサブモニターとして活躍してもらいましょう!
(27インチを2つ並べる?!なんと贅沢な!!)
2020/12/06 追記
その後、iMac mid 2011は2020年11月中旬に再び同じ症状が出て、故障しました。
結局、リフローでもったのは1ヶ月半といったところでしょうか。
その間、大して使ったわけではありません。
天体画像処理を週末に少しやったくらい。
幸い、交換用のグラフィックボードも、最新のiMacも手元に届いていたので、対応は早かったです。
iMac mid 2011のグラフィックボードを交換したことで再び通常動作しています。
グラフィックボード交換のついでに、CPUの熱伝導グリースも塗り直しました。
作業は2時間ほどで終了、、、のはずが、組み上げて最後のモニターパネルを取り付けようとしたら、液晶の下にマザーボード上の配線が一本、挟まれていることに気づき、再度液晶パネルを外すことになったというオチもつきました。
今度こそ、数年、もってもらいたいものです。
良く見る機種ですが、変わった形状が印象的。。(^0^;
すでに古い印象ですが、故障修理もどしたもんか。。と思います。
それでも指南するHPがあるようで、やはりMacファンは根性がある。
ヒートガンを購入とはこれはこれで今後も使えそうです。(^0^v
結果オーライは、ほんと良かった良かった!
コストパが良いマシンなら、なのおのことおめでとう御座います。
やりがいあります!
どうも最近流行りのSSDを増設の気配ですが、これなら速度も
上がりそうで益々結構。(^0^v
パソコンの修理も最近はめんどくなって、やらなくなりましたが、
Winマシンはお安くなり、次を考える昨今でつ。
ダメ元でやってみました。
なんとかなってくれてホッとしてます。
せっかく手に入れたヒートガン、これから他でも役立ってもらいたいです(^^)