1976年公開の映画『オーメン』の前日譚。悪魔の子ダミアンの出生の秘密を描いた作品ということで、76年の1作目のファンである私としては、とても気になる作品ではありました。
79年には『オーメン2/ダミアン』、81年に『オーメン3/最後の闘争』と三部作形式で制作されるのですが、2作目が余りにつまらなかったので、3作目は観ていないし、その後『オーメン4』なんてのもあったし、2006年には『オーメン666』という、1作目のリメイク版も公開されたけど、いずれもチョーつまらない!
オーメン・シリーズというのは、76年の1作目が突出した傑作なんです。なにがそんなに好きかって、あの空気感ですね。
物語の初めから終わりまで、格調高い禍々しさというべき空気感がずっと漂っている。私はあの空気感に恐怖と共に強烈なワクワク感を感じて、それが楽しかった。
しかし2作目以降、その空気感、私にとってはとても大切な空気感がきれいさっぱりなくなってしまった。
私にとっての『オーメン』はあくまでも1作目のみ。他はなくていい。
さて、そんな私にとって大切な第1作目につながる前日譚ということで、これは気にならないわけにはいかない。ということで、ついに観ることができたわけですが
『オーメン』1作目の要というべき空気感は、かなりうまく再現出来ていたんじゃないかな。その点は好感が持てた作品ではあります。
ただ怖いかと言われたら、怖くはない。
『オーメン』というのはやはり、「70年代」だったからこその恐怖だったのかな。今の時代にあの格調の高さは合わないのかな。
なんてことを感じてしまった。
1作目に対するリスペクトを強く感じさせてくれた作品ではありますね。だからこれは、オーメン・シリーズ中でも1作目のファンのために作られた映画という感じです。
ただ観てて思ったのは、前日譚というけどこの設定では、
三部作と繋がらないんじゃないの?
と、思ってしまったなあ。
ただこの設定、オーメン・シリーズという「エンタテインメント」のオブラートに包んで、現実の「ある」事実を
表現しているんじゃないの?
なんてことを、ふと思ってしまった。
これ以上は言及しません。その点は御覧になった方々それぞれの判断ということで
むしろ、そっちの方が
怖いかも、ね…。
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