昭和32年、つまり1957年公開ですから、もう66年前!
その67年前の映画にして、この特撮レベルの凄さよ。
特撮の精度の高さ、特撮の密度の濃さ。確かにミニチュアはどこから見てもミニチュアだし、合成は明らかに合成だとわかる。
しかしその精度、その密度が
半端なく凄いのですよ。
これほどのレベルの高さの特撮映像は、当時の世界の中でも
日本の、円谷英二監督以外には
作り得なかった。
まさしく、「世界に誇る東宝特撮陣」というキャッチコピーは
伊達じゃなかったのだよね。
よりクリアな映像になったことで、より明らかになった特撮の凄さ。
こんなにも素晴らしい映画を作っていた、日本の職人技の凄さには
誇りを憶える以外、何物もない。
それにしてもこの映画には、どこか「預言書」のような趣があります。
ミステリアンのやり口がね、なーんかどこかで見たような
そんな感じがするんだよねー。
こういう国、あるよね。おっと
これ以上は止めておきましょう。
しかし、日本の防衛大臣は毅然たる態度を持って
「ただちに、自衛のための行動を取ってください」
と、自衛隊(劇中では防衛隊)に命令を下します。
戦争行為の定義は、「力づくで現状変更を行おうとする行為」を指し、
戦争放棄とは、この定義に当てはまる行動はとらないということ。
しかし、自衛のための行動は、独立国家に当然に認められている権利。
侵略行為を受けたなら、これに反撃するのは当然のこと。
だから、「自衛のための行動をとってください」となるわけです。
正しい。
でも今の日本の政治家は、どうでしょう?
こんな風に毅然とした対応
取れるかな?
地球防衛軍マーチ
血沸き肉躍るとはこのこと。
伊福部先生作曲による数あるマーチのなかでも、これは傑作中の傑作ですね。