今年度いっぱいでライブ活動を終了することを宣言したMR.BIGですが、解散を表明したわけではないので、作品は今後も発表していくのでしょうね。
そんなわけで、新作アルバム「TEN」からの先行シングルのMVが発表されました。ブルージーでヘヴィでポップな、MR.BIGらしい曲です。
2018年にオリジナル・ドラマーのパット・トーピーが、パーキンソン病からの合併症で亡くなって、以来サポート・ドラマーを加えてライブ活動を行っていたんだけど、これ以上のライブ活動は続けられないと思ったのかな。
本人たちが決めたことだから、仕方がない。
MR.BIGを最初に認めたのは日本のファンです。こういうバンドは他にも例があって、QUEENやJUDAS PRIESTあるいはBON JOVIなどがその典型的な例。これらのバンドは日本で最初に認知された後、世界的なビッグ・バンドへと成長していたわけだけど、MR.BIGはそこまでは行かなかった感がある。
本国アメリカでは「To Be With You」のヒットはあったけれど、その後はそこまでの大ヒットには恵まれなかった。でも一定の人気はキープしていたから、まずまず成功した方のバンドだと言って良いのだろうね。
彼らといえば思い出すのは、やはり東日本大震災後の行動ですね。
2011年3月11日に震災が発生してわずか1か月後に、彼らは日本でのライブツアーを慣行しています。
それも東北、盛岡を加えて。
かつて、MR.BIGの人気が日本で上昇しはじめた頃。東北・仙台のファンが「MR.BIGのライブを仙台で行って欲しい」と署名活動を展開、嘆願書を提出し、それが叶ったんですね。
バンド側はこれにいたく感激し、以後日本でライブを行う際には、ほぼ必ず仙台に来てくれていました。
私もこの仙台でのライブには、何度か足を運ばせていただいた。素晴しいライブでしたよ。
その仙台が大変なことに…。
「トモダチが大変な時には、会いに行きたいだろ?」と、彼らは未だ余震も収まらぬ、4月の東北でのライブを行うことを決断。ただ仙台では会場がライブを行えない状況だったため、泣く泣く仙台でのライブはあきらめた。
しかし、お隣の岩手・盛岡では、会場を変えてライブを慣行。この行動が東北のファンをどれだけ勇気づけたことか。
良い人たちですよ、ホントに
良い人たちだ…。
MR.BIGはライブでこそその本領を発揮するバンドだと言ってよく、そのライブ・バンドがもうライブを行わないなんて…。
パットの存在は、それほどに大きかったということかな。
残念だけど、仕方ないね…。
『The World Is On The Way』東日本大震災復興支援ソング
これ観る度、今でも泣いてしまうんだよね。
本当に、本当に
ありがとう。